
旅行や出張、急な入院などでペットホテルを利用しなければならない場面は少なくありません。そのとき「本当に安心して預けられるのか」「どんな準備や注意点があるのか」と不安を抱く飼い主も多いでしょう。
この記事では、ペットホテルの種類やサービス内容、預ける前に確認したい健康面・安全面の注意点、ホテル選びのチェックポイント、料金相場、持ち物、ストレス対策までをまとめます。愛犬の性格や普段の暮らしに合った預け方を知り、飼い主と犬の負担をできるだけ減らすことを目指します。
ペットホテルとはどんなところ?種類とサービスの基本を知ろう

「犬をペットホテルに預ける」といっても、どんな場所で、どんな人が、どのようにお世話するのかはイメージしにくいかもしれません。まずはペットホテルの主なタイプとサービス内容を整理し、似たサービスである「ペットシッター」との違いも確認しておきましょう。
ペットホテルの主な種類(専門店・動物病院併設・トリミングサロン併設など)
ペットホテルにはいくつかの運営スタイルがあり、雰囲気や得意とするサービスが異なります。代表的な4タイプを知っておくと、愛犬の性格や体調に合わせて選びやすくなります。
1. ペットホテル専門店タイプ
宿泊・一時預かりを専門にする施設です。部屋数が多く、犬専用フロアや小型犬専用エリア、プレイルームを備えるところもあります。
- スタッフは動物取扱責任者やトリマーなど、有資格者であることが多い
- 監視カメラやwebカメラで様子を見られるサービスを導入する店舗もある
- 24時間スタッフ常駐か、夜間は無人かは施設ごとに異なるため要確認
大型連休や旅行シーズンは混みやすく、予約が埋まるのも早くなります。利用時期が決まったら、早めの予約が安心です。
2. 動物病院併設タイプ
動物病院が、入院設備や専用スペースを活用して運営するペットホテルです。持病がある犬や高齢犬には心強い選択肢になります。
一次情報として、大阪市天王寺区の動物病院の公式サイトでは、ペットホテルについて次のように説明しています。
「動物の扱いに精通している獣医師・動物看護士が責任をもって対応させて頂きます。安心してお預け下さい。」
「お預かり時の身体検査 獣医師・動物看護士による状態チェック 急な状態変化にも即対応」
(大阪市天王寺区の動物病院 公式サイト「ペットホテルのご案内」より)
預けるタイミングで身体検査を行い、体調の変化があればすぐ獣医師が対応できる点が大きな特徴です。サイトではさらに、
「1年以内に混合ワクチン接種がない場合、また1か月以内にノミ・マダニ予防がお済みでない場合、ホテル初日に予防させて頂きます。」
(同上)
と、ワクチンやノミ・マダニ予防の条件も明示されています。衛生面・感染症対策のために、このような条件を設ける病院併設ホテルは多く、利用前に確認しておくと安心です。
3. トリミングサロン併設タイプ
トリミングサロンが、カットやシャンプーと一緒にホテルサービスも提供するタイプです。日中はトリミングや接客でスタッフが出入りしており、人の気配がある環境のほうが落ち着く犬には合いやすい形です。
- 宿泊中にシャンプーやトリミングをお願いできる
- 顔なじみのトリマーがいれば、犬がリラックスしやすい
- 夜間にスタッフが常駐するかは店舗により異なる
「預けている間にシャンプーも済ませたい」「普段から通っているサロンで預かってほしい」といった希望に応えやすいタイプです。
4. 訓練所・しつけ教室経営タイプ
訓練士が運営する訓練所やしつけ教室が、ホテルサービスを兼ねるケースもあります。しつけレッスンやお預かりトレーニングとセットで利用できる点が特徴です。
- 預かり中に基本的なしつけやトレーニングをしてもらえるプランがある
- 吠え対策など、生活に直結するしつけを相談しやすい
- 活発な犬種や若い犬に向きやすいが、トレーニング方針との相性確認は必須
訓練内容や方法は施設により大きく異なります。見学やカウンセリングで方針を聞き、自分が納得できるかどうかを確かめてから利用すると安心です。
ペットホテルで受けられる主なサービス(宿泊・一時預かり・散歩代行・食事管理など)
ペットホテルというと宿泊のイメージが強いかもしれませんが、実際には日帰りから長期預かりまで、さまざまなメニューが用意されていることが多いです。
宿泊(1泊以上のお預かり)
旅行や出張、冠婚葬祭などで家を空けるときに利用する、最も一般的なサービスです。1泊の料金は施設や犬の大きさによって変わります。
実例として、前述の大阪市天王寺区の動物病院では、
「体重 ~5kg 1泊 3,000円、5kg~10kg 1泊 3,500円、10kg~20kg 1泊 4,000円、20kg~ 1泊 4,500円」
(大阪市天王寺区の動物病院 公式サイト「ペットホテル 料金表」より)
と、体重別の料金を公表しています。このように公式サイトで料金表を掲載している施設は多く、事前に確認しやすくなっています。
一時預かり・日帰り預かり
数時間〜日帰りで利用できるサービスです。買い物や外出、来客対応など「この時間だけ見ていてほしい」といったときに便利です。
同じ病院のペットホテルでも、
「半日預かり:~5kg 1,500円、5kg~10kg 1,750円…」
(大阪市天王寺区の動物病院 公式サイト「ペットホテル 料金表」より)
と、宿泊とは別に半日料金を設定しています。初めてのホテル利用でいきなり宿泊が心配な場合は、一時預かりで雰囲気に慣らしておくと犬の負担を減らせます。
散歩代行・運動タイム
多くのペットホテルは、宿泊中に散歩や運動の時間を設けています。ただし、
- 散歩は1日何回か
- 散歩ではなく屋内プレイルーム遊びの場合もある
- 小型犬・大型犬でメニューが違うこともある
といった違いがあります。事前の説明で内容を確認しておくと安心です。
食事管理・投薬・健康チェック
ペットホテルでは、基本的に「家で与えているフードを持参」する形が推奨されることが多いです。先ほどの動物病院の案内でも、
「食べ慣れているフードをご持参下さい。(フードの種類、回数、量などの確認を行います。)」
(大阪市天王寺区の動物病院 公式サイト「ペットホテル当日のご注意」より)
と明記されています。フードが変わるとお腹を壊す犬もいるため、普段のごはんを持ち込めるかは必ず確認しておきましょう。
動物病院併設タイプでは、投薬や持病の管理も受け付けることが多くあります。預け入れ時に、
- 服用中の薬の有無
- アレルギーや持病の内容
- 普段の便や食欲の状態
などを詳しく伝えておくと、滞在中の体調変化にも気づいてもらいやすくなります。
持ち物に関する一次情報からわかること
実際にペットホテルで働いていた人の声として、Q&Aサイト(Yahoo!知恵袋)には次のような回答があります。
「ぺットホテルで働いていた経験からですが、おもちゃやおやつを持参しつも食べない、遊ばない子が多いです。環境がかわるので普段おうちでいるような様子とは変わります。」
「タオルなどはお店にあるので必要ないです。正直、持参されると洗濯などに気を使うので持ってきて欲しくないです(^_^;) たまに大量に荷物を預ける飼い主さんがいますが、お店もスペースが余っているわけではないので、荷物は最小限で良いです。」
(Yahoo!知恵袋「ペットホテルに預けるとき!」への回答より)
この声から、「大量の荷物より必要なものを最小限に」「お店が指定する持ち物リストを優先」という姿勢が、現場ではありがたがられているとわかります。まずは利用するホテルに、必要な持ち物と持ち込み不可のものを必ず確認しましょう。
ペットシッターとの違いも確認しておこう
ペットを預けるサービスには、ペットホテルのほかに「ペットシッター」もあります。どちらも犬のお世話をしますが、環境やお世話のスタイルはかなり違います。
ペットホテル
- 犬がホテル(外の施設)に移動して過ごす
- 個室ケージまたは小部屋で管理されることが多い
- 他の犬の声や物音が聞こえやすい環境
- スタッフが複数の犬を順番にお世話する
環境は変わりますが、人の目が届きやすく、特に動物病院併設タイプでは急な体調不良にも対応してもらえる安心感があります。
ペットシッター
- シッターが自宅に来て、いつもの環境でお世話する
- 散歩・ごはん・トイレ掃除などを、滞在時間内で集中的に行う
- シッターの滞在時間以外は、犬は家でひとりで過ごす
生活環境を変えたくない犬や、環境変化が苦手な犬には向きやすい形です。一方で、シッターが帰った後は無人になる時間が長くなります。この点をどう考えるかが判断のポイントです。
それぞれの向き・不向き
- ペットホテル向きの犬
体調管理をしっかり見てほしい犬。夜間も人のいる場所で過ごしたい犬。他の犬や人の出入りがあってもあまり気にしないタイプ。 - ペットシッター向きの犬
環境の変化が苦手な犬。自宅以外だとごはんを食べない犬。長時間の移動がストレスになりやすいタイプ。
Q&Aサイトには、1歳の小型犬を「ペットホテルに預けるか、犬の飼育経験のない知り合いに預けるか」で悩む相談も見られます。こうした場面では「どの環境がその犬にとって一番ストレスが少ないか」「どの程度、人の目があると安心か」といった視点で比べると、選びやすくなります。
ペットホテルは種類やサービスが幅広く、ペットシッターとも特徴が違います。次のセクションからは、「犬 ペットホテル 預ける 注意点」という視点で、実際に預ける前に確認したいポイントをさらに掘り下げていきます。
愛犬をペットホテルに預ける前に必ず確認したい注意点

ペットホテル選びと同じくらい大切なのが、「預ける前にどこまで準備しておくか」です。ここでは、多くのペットホテルや自治体・動物病院が案内している内容をもとに、最低限チェックしたい注意点を整理します。
ワクチン接種・ノミダニ予防の証明書は必須
ほとんどのペットホテルでは、1年以内の混合ワクチン接種証明書と狂犬病予防接種証明書の提示が利用条件になっています。大阪市天王寺区の動物病院のペットホテル案内でも、
「1年以内に混合ワクチン接種がない場合、また1か月以内にノミ・マダニ予防がお済みでない場合、ホテル初日に予防させて頂きます。」
と明記し、院内衛生管理を徹底していると説明しています。このような条件は、動物病院併設ホテルに限らず、多くのペットホテルで共通と考えてよいでしょう。
混合ワクチンや狂犬病ワクチンは、感染症の重症化や集団感染を防ぐ意味があります。ペットホテルは多くの犬が出入りする場です。「自分の犬を守るため」と同時に「他の犬に病気をうつさないため」のマナーともいえます。
ノミ・ダニ予防についても、前述の動物病院ホテルが「1か月以内にノミ・マダニ予防がお済みでない場合、ホテル初日に予防」としているように、多くの施設が基準を設けています。予防薬は動物病院から処方されるタイプが基本です。
- 直近でいつ投与したか
- 予防薬の種類(スポットタイプ、飲み薬など)
を把握し、証明書や診察券と一緒に提示できるようにしておくとスムーズです。
なお、狂犬病予防接種は法律で義務づけられています。自治体への登録と注射済票の交付が前提です。東京都をはじめ各自治体は、飼い主向けのページで「適切なワクチン接種や寄生虫予防」を基本的な飼育管理として繰り返し強調しています。ペットホテル利用の有無に関わらず、日頃から継続しておきたいポイントです。
健康状態の確認と動物病院での事前チェック
ワクチンや寄生虫予防を済ませていても、当日の体調が悪い場合は預かりを断られることがあります。前述の大阪市の動物病院ホテルでは、
「お預かり時に詳しい問診と身体検査を行います。(時間に余裕をもってご来院下さい。)」
と記載し、獣医師や動物看護師による状態チェックを実施しています。医療機関併設かどうかに関わらず、受付時に健康状態の確認を行うホテルは少なくありません。
多くのホテルで受け入れが難しくなる状態の例です。
- 明らかに元気がない、ぐったりしている
- 下痢や嘔吐が続いている
- 咳が出ている、鼻水がひどい
- 皮膚病や耳の感染症が強く疑われる
感染症のリスクがある場合や、預かり中に急激に悪化する可能性が高いと判断される場合、安全のために断られることがあります。
少しでも気になる症状があるときは、事前にかかりつけ動物病院で健康チェックを受けておくと安心です。動物病院によっては、ペットホテル利用前に健康診断を兼ねた診察をすすめるところもあります。その際、「ホテル中の持病の薬をどうするか」「食事制限や運動制限が必要か」なども確認しておけます。
慢性疾患やアレルギーがある犬の場合は、
- 服薬中の薬と投与方法
- 食物アレルギーの有無と避けるべき食材
- 過去に起こった発作や体調不良の内容
をメモにして渡すと、ホテル側と共有しやすくなります。動物病院併設ホテルであれば、万が一の体調変化にもその場で対応してもらえます。一般のホテルでも「かかりつけ病院名・電話番号」は必ず伝えておきましょう。
クレートやケージに慣れさせておく重要性
ペットホテルでは、日中フリースペースで過ごすタイプでも、夜間やスタッフ不在の時間帯はケージやクレートで管理されることが多くあります。犬にとって見慣れない狭い空間は、大きなストレスになりやすく、「家では平気でもホテルでは落ち着かない」「吠え続けてしまう」といったトラブルにつながることもあります。
犬の行動学やトレーニングの現場では、「クレートトレーニング」は基本的な社会化の一部です。ペットホテルや動物病院の解説でも、クレートやキャリーに日頃から慣らしておくことの大切さが繰り返し述べられています。しつけ・トレーニングの動画でも「輸送時や入院時、ホテル利用時のストレスを減らすために、普段からクレートに慣れさせることが重要」と解説されています。
預ける前にできる工夫の例です。
- 自宅でクレートを常設し、普段から中でおやつを食べさせる
- 扉を開けたまま置き、自分から出入りできるようにする
- 短時間ずつ扉を閉める練習をし、「閉じ込められた」と感じさせないようにする
「クレート=怖い場所」ではなく、「落ち着ける自分の部屋」と思ってもらうイメージです。
ホテルに持ち込めるクレートの扱いは施設により違います。受付時に「普段使っているクレートを持ち込み可能か」を聞いておくとよいでしょう。環境が変わっても、自分のにおいがついたクレートがあるだけで落ち着きやすくなる犬も多く、心身の負担が軽くなる場合があります。
迷子札・マイクロチップなど逸走対策も忘れずに
ペットホテルは安全対策を行っていますが、「絶対に逃走事故が起こらない」とまでは言い切れません。散歩中や送迎時、災害などの非常時にパニックになり、首輪が抜けたりリードが外れたりする可能性はゼロではありません。迷子対策は飼い主側の責任として準備しておきたいポイントです。
東京都が公開する飼い主向け情報ページでは、犬や猫が迷子にならないようにするための対策として、
- 首輪と迷子札の装着
- マイクロチップによる個体識別
などを重要な手段として挙げています。マイクロチップは「首輪や迷子札が外れてしまったときの最後の手がかり」と説明され、登録情報を最新に保つことの大切さも強調されています。
ペットホテルに預ける前に、次の点を確認しておきましょう。
- 首輪やハーネスがゆるんでいないか(指が2本入る程度か)
- 迷子札の電話番号・住所が最新か
- マイクロチップの登録情報が、引っ越しや携帯番号変更後も更新されているか
マイクロチップは、装着していても登録していなかったり、住所や電話番号が古いままだったりすると、保護されても飼い主に連絡が届かないことがあります。
ホテル側にも、「迷子札付きの首輪は常時つけておいてほしい」「散歩時はダブルリードにしてほしい」など、気になる点があれば遠慮なく相談するとよいでしょう。預ける側が細かく確認しておくと、施設側もより注意して管理しやすくなり、結果として愛犬の安全につながります。
ワクチンと寄生虫予防、健康チェック、クレート慣れ、迷子対策という4つは、ペットホテル利用時だけに必要な特別な準備ではありません。どれも日頃から整えておくと安心な基本です。普段から少しずつ備えておけば、いざ預ける必要が出たときも落ち着いて対応できます。
信頼できるペットホテルの選び方|13のチェックポイント

愛犬を安心して預けるには、「なんとなく良さそう」ではなく、法律面・安全面・生活環境・料金の4つを軸に具体的なチェックを行うことが重要とされています。ペット情報サイトでも、ワクチンや体調確認に加えて「宿泊環境」「体調不良時の対応」が必ず確認すべきポイントとして紹介されています。専門家監修の動画でも、「ワクチン確認・宿泊環境・体調不良時の対応」の3つを最低限のチェック事項と解説しています。
以下では、とくに重要度の高い5つのチェックポイントを一次情報と合わせて解説します。
第一種動物取扱業の登録と動物取扱責任者の設置を確認
ペットホテルを営業するには、「動物の愛護及び管理に関する法律」に基づく第一種動物取扱業の登録が必要です。自治体への登録なしに営業している施設は違法になります。環境省は第一種動物取扱業について次のように説明しています。
第一種動物取扱業は、動物を取り扱う事業のうち、営利を目的とし、かつ、反復継続して行うものをいい、都道府県知事等の登録を受けなければなりません。また、事業所ごとに1人以上の動物取扱責任者を選任しなければなりません。
(環境省「第一種動物取扱業者の登録制度について」より)
「登録」と「動物取扱責任者」は、法律で義務づけられている最低条件です。見学の際には、受付や待合室などに次のような表示があるかを確認しておきましょう。
- 第一種動物取扱業の登録証(登録番号・有効期間・業種などの記載)
- 動物取扱責任者の氏名と資格を示す掲示
これらが見当たらない場合や、スタッフに尋ねても曖昧な回答しか得られない場合は、その時点で候補から外すくらいの慎重さが望まれます。登録しているから絶対安全というわけではありませんが、登録すらしていない施設は、衛生管理や安全面の基準も守られていない可能性が高くなります。
宿泊環境(部屋のタイプ・清潔さ・空調)を見学で確かめる
ペットホテルを選ぶ際には、実際に施設を見学し、犬が過ごすスペースの環境を自分の目で確認することがすすめられます。動物病院併設のホテルでも、「院内衛生管理を徹底しております」とし、利用条件として「1年以内の混合ワクチン接種」や「ノミ・マダニ予防」を必須としているところが多くあります。大阪市天王寺区の動物病院でも、ペットホテル案内ページで次のように記載しています。
院内衛生管理を徹底しております。(1年以内に混合ワクチン接種がない場合、また1か月以内にノミ・マダニ予防がお済みでない場合、ホテル初日に予防させて頂きます。)
(大阪市天王寺区の動物病院 ペットホテル案内ページより)
このような衛生管理の姿勢は、部屋の匂いや清掃の様子からもある程度うかがえます。見学時には、次の点を意識して見ておきましょう。
- ケージまたは個室の広さ(体格に対して狭すぎないか、立ち上がって向きを変えられるか)
- 清潔さ(床・ケージ・トイレ周りに汚れやニオイが残っていないか)
- 空調(季節に応じて適切な温度・湿度管理がされているか)
- 犬の見え方(常にスタッフの目が届く配置になっているか)
専門家も「宿泊環境の確認」を最低限のチェック項目に挙げています。動画解説などでも「ケージだけでなく、フリースペースの有無や運動できる場所があるか」を確認するよう勧められています。見学を断られる場合や、見せてもらえる場所があまりにも限定される施設は、慎重に判断したほうが安全です。
夜間スタッフの常駐体制と緊急時の対応方針
多くの飼い主が気にするのが、「夜間に何かあったとき、すぐ対応してもらえるか」という点です。ペットホテルに関するQ&Aやトリミングサロンの案内でも、「夜間スタッフの有無」「急な状態変化への対応」は重要な判断材料として繰り返し触れられています。
動物病院併設ホテルの中には、
獣医師・動物看護士がお預かり時に身体検査を行い、急な状態変化にも即対応いたします。
(大阪市天王寺区の動物病院 ペットホテル案内ページより要約)
といった形で、緊急時対応を明示するところもあります。このような施設では、夜間もスタッフが院内にいるか、少なくとも緊急連絡体制が整っている場合が多くなります。
見学や事前相談の際には、次の点を具体的に質問しておきましょう。
- 夜間もスタッフが常駐しているか、それとも無人になる時間帯があるか
- 夜間に体調不良があった場合、どのような流れで対応するか
- 併設または近隣の動物病院で診察を受けられるのか
- 緊急受診の判断基準と費用負担の考え方
- 飼い主への連絡タイミング(どの程度の変化で連絡をくれるか、連絡手段は何か)
専門家の解説でも、「体調不良時にどうするかを事前に決めておかないと、いざというときに十分な対応ができない」と指摘されています。夜間常駐でなくても、緊急時の動き方が明確に決まっている施設を選ぶことが、愛犬の命を守ることにつながります。
食事の持ち込み可否・アレルギー対応・細かいヒアリング姿勢
食事は犬の楽しみであると同時に、健康トラブルの原因にもなりやすい部分です。ペットホテル選びでは、「普段食べているフードを持ち込めるか」「アレルギーや持病への配慮をしてもらえるか」を必ず確認しておきましょう。
動物病院併設ホテルでは、
食べ慣れているフードをご持参下さい。(フードの種類、回数、量などの確認を行います。)
(大阪市天王寺区の動物病院 ペットホテル案内ページより)
といった形で、原則としてフード持ち込みをすすめる例が多く見られます。これは、環境の変化に加えてフードまで変えると、下痢や食欲不振を起こしやすくなるためです。
事前カウンセリングで、次のような質問をされる施設は、食事管理にきちんと取り組んでいる目安になります。
- 普段食べているフードの種類(メーカー・商品名)
- 1回の量と1日の回数
- おやつのルール(与える頻度・NG食材)
- 過去のアレルギー歴や消化器トラブルの有無
アレルギーや持病がある場合には、「この成分が入ったおやつはNG」「この薬は食後に飲ませてほしい」など、細かい指示を紙にも書いて渡せるようにしておくと安心です。ペットホテル経験者の投稿でも、「荷物や指示は最小限で良いが、食事や薬に関する情報だけは詳しく伝えてほしい」という声が見られます。
食事の持ち込みが一切できない施設や、アレルギーへの理解が浅い印象の施設は、別の候補も検討したほうが無難です。
料金設定の明確さと見守りカメラ・状況報告サービス
料金は比較しやすい要素ですが、「安さ」だけで決めると、あとから追加料金が発生したり、サービス内容が想像と違ったりすることがあります。動物病院のペットホテルでは、
体重別の1泊料金・半日料金を一覧で掲載し、お預かり時の身体検査やホテルカルテの説明を含めて案内している
(大阪市天王寺区の動物病院 ペットホテル案内ページの内容より要約)
といったように、基本料金とサービス内容をセットで示すケースが多くあります。信頼できる施設かどうかを見極めるうえでは、次の点が分かりやすく表示・説明されているかが重要です。
- 1泊・半日などの基本料金(犬種または体重別)
- 繁忙期(年末年始・ゴールデンウィークなど)の割増料金の有無
- 散歩回数の目安と、追加散歩の料金
- 投薬・シャンプー・トリミングなどオプションの料金
近年は、愛犬の様子を遠隔で確認できる「見守りカメラ」や、LINE・メールでの「状況報告サービス」を提供する施設も増えています。必須ではありませんが、飼い主の安心感を高めるうえで役立つサービスです。
見学や問い合わせでは、次の点も合わせて確認しておくとよいでしょう。
- 滞在中の様子をどのくらいの頻度で知らせてくれるか(毎日・数日に1回など)
- 写真や動画を送ってもらえるか
- 追加料金が発生するサービスかどうか
料金やオプションについて質問したときに、丁寧で具体的な説明がある施設ほど、預かり対応も誠実であることが多くなります。
ここまで見てきたように、「法律に基づく登録」「宿泊環境」「夜間・緊急時対応」「食事とアレルギー」「料金と報告体制」といった基本項目を一つずつ確認することで、愛犬を安心して預けられるペットホテルを選びやすくなります。残りのチェックポイントについては、次のセクションで詳しく見ていきます。
ペットホテルの料金相場と費用を抑えるコツ

犬をペットホテルに預けるとき、気になりやすいのが「1泊いくらくらいかかるのか」という点です。サイズやエリア、設備によって差はありますが、実際の料金表や調査データを見ると、おおまかな相場と費用を抑える考え方がつかめます。
犬のサイズ別・1泊あたりの料金目安
具体的な料金の例として、滋賀県の「ドッグサロンワンワン」では、ホテル料金を次のように公開しています。
サイズ 一日
小型犬 2,200円×日数
中型犬 2,750円×日数
大型犬 3,300円×日数
※価格は税込価格になります。※年末年始・GW・お盆は別途料金がかかります。
出典:ドッグサロンワンワン「ホテル料金」
日帰りではなく1泊でも、多くの施設で「一日あたり」の料金がかかると考えてよいでしょう。別の例として、東京近郊でペットホテルを運営する施設では、
5kg以下 1泊 3,000円
5〜10kg 1泊 3,500円
10〜20kg 1泊 4,000円
20kg以上 1泊 4,500円
といったように、体重帯ごとに1泊料金を設定しているケースがあります。
これら複数の料金表から考えると、1泊あたりの目安は次のようになります。
- 小型犬:2,000〜3,500円前後
- 中型犬:2,750〜4,000円前後
- 大型犬:3,300〜4,500円以上
全国的な実態を示すデータとして、ソニー損害保険が2010年に行った「愛犬・愛猫のお留守番に関する調査」があります。この調査では、犬か猫を飼っている18〜59歳の男女1,000名を対象に、ペットホテルの利用状況と費用を聞いています。
調査結果のまとめでは、
ペットホテル代は1万円以上 2割強
出典:ソニー損保「愛犬・愛猫のお留守番に関する調査」(2010年)
とされ、「1万円以上かかった」という回答が2割を超えています。調査本文では、3,000円〜1万円未満の価格帯に多くの回答が集中しており、1回の預かり(複数泊を含む)で数千円〜1万円台というケースが多いと読み取れます。
これらから、次のような感覚を持っておくとよいでしょう。
- 1泊だけなら、小型犬で3,000円前後からの施設が多い
- 2泊以上の旅行や、年末年始など繁忙期を挟むと、合計で1万円を超えることも珍しくない
費用を抑える際は、「1泊あたりの安さ」だけでなく、
- フードを自宅から持ち込めるか(別料金にならないか)
- 送迎サービスを付けるといくら上がるか
- 長期割引や多頭割引があるか
といった条件も合わせて見ると、全体の支出をイメージしやすくなります。
繁忙期(GW・お盆・年末年始)は割増料金に注意
料金表を見るとき、見落としやすいのが「繁忙期の割増料金」です。前述のドッグサロンワンワンでも、
※年末年始・GW・お盆は別途料金がかかります。
出典:ドッグサロンワンワン「ホテル料金」
と明記しています。大型連休や帰省シーズンは、通常より高い料金設定になっています。
他のペットホテルでも、次のようなルールが見られます。
- 繁忙期は1泊あたり数百円〜1,000円程度を加算
- ピーク日(12/31〜1/3など)は、さらに特別料金を設定
理由としては、
- 予約が集中しやすく、スタッフの確保が必要
- 夜間勤務や清掃などの人件費が増える
- 受け入れ頭数を調整し、安全な環境を維持する必要がある
といった事情が挙げられます。
そのため、次の点は事前に確認しておきましょう。
- 「通常期」と「繁忙期」で料金が変わるか
- どの日付が繁忙期扱いになるのか(カレンダーで確認できるか)
- その日程は予約が埋まりやすい時期か
見積もりの際は、「この日程だと1泊いくらですか? 合計○泊で、オプションを付けた場合の総額も教えてください」と、具体的に聞くと想定外の出費を防ぎやすくなります。
費用を抑えるコツとしては、
- 可能なら、ピークを少し外した日程で旅行を組む
- 予約が混み合う前(数ヶ月前)から、空き状況と料金を確認しておく
- ショートステイ(お試し宿泊)を通常期に経験し、本番の長期預かりは必要最低限の日数にする
といった工夫が役に立ちます。特に年末年始は、1泊あたりの料金が通常の1.5倍近くになるケースもあります。
一部の日程だけ家族や知人に預けるなど、組み合わせも考えながら計画すると負担を軽くしやすくなります。
動物病院併設タイプとトリミングサロン併設タイプの料金比較
ペットホテルには大きく分けて、
- 動物病院に併設されたタイプ
- トリミングサロンに併設されたタイプ
があり、料金も異なることが多いです。
トリミングサロン併設の例として、ドッグサロンワンワンでは、
小型犬 2,200円×日数
中型犬 2,750円×日数
大型犬 3,300円×日数出典:ドッグサロンワンワン「ホテル料金」
という、利用しやすい価格帯を示しています。サロン併設タイプでは、
- シャンプーやカットとセットで少し割安になるプラン
- 滞在中のお手入れ(爪切り・耳掃除など)のオプション
を用意する施設もあります。「お迎えのときにきれいな状態にしてもらえる」というメリットがあります。
一方、動物病院併設ホテルは、
- 1泊あたりの基本料金がやや高めになる場合がある
- 持病がある犬や高齢犬、投薬が必要な犬も受け入れやすい
- 夜間の急変時にすぐ診察や処置につなげてもらえる
といった特徴があります。実際の料金は病院ごとに異なりますが、
5kg以下 1泊 3,000円〜
20kg以上 1泊 4,500円〜
のように、サイズと体重で段階的に料金を設定する例が確認できます。
この水準は、前述のサロン併設タイプと比べると、
- 小型犬:数百円〜1,000円程度高め
- 中〜大型犬:同程度〜やや高め
となることが多い印象です。
ただし、持病がある犬やシニア犬の場合、次のような安心感があります。
「宿泊中にもし発病した場合は大丈夫でしょうか?
飼い主さんにご連絡後(連絡が取れない場合には当店責任者の判断で即時対応させて戴きます)病院にて診療して戴きます。その際の診療費は飼い主さんのご負担とさせて戴きますのでご了承ください。」出典:ドッグサロンワンワン Q&A ~ホテル~
動物病院併設タイプでは、こうした体調変化への対応が、そのままホテルの強みになります。夜間や休日の救急対応体制も含めて確認しておきたいところです。
費用と安全性のバランスを取るには、
- 若くて健康な犬:サロン併設タイプや一般のペットホテルを中心に比較
- 持病がある犬・シニア犬:動物病院併設タイプを第一候補に
といったように、愛犬の年齢や健康状態に合わせてタイプを選ぶのがおすすめです。そのうえで、
- 連泊割引や会員割引の有無
- トリミングや予防接種との同時利用割引
- 同居犬をまとめて預ける場合の多頭割引
を確認し、トータルでいくらかかるかを比較すると、納得しやすい選択につながります。
ペットホテルに預ける際の持ち物リストと食事の準備方法

ペットホテルに預けるとき、「あれもこれも持っていけば安心」と考えがちですが、実際には“必須のもの”と“あると安心なもの”を整理しておくことが大切です。食事の準備はホテル側がスムーズに世話できるかどうかに直結するため、安全面にも大きく関わります。
必ず持参すべきもの(ワクチン証明書・ドッグフード・常備薬など)
ほとんどのペットホテルで共通して求められる「必須アイテム」は次の通りです。
- ワクチン証明書(混合ワクチン・狂犬病)
- 普段食べているドッグフード
- 常備薬やサプリメント(服用中の場合)
- 飼い主の連絡先・かかりつけ動物病院の情報
- 首輪・ハーネス・リード(ホテルによっては不要の場合あり)
ワクチン証明書については、ホテルの利用規約で「○種混合ワクチン接種済み」「1年以内の接種証明書の提示」など、条件が細かく決められていることが多くあります。予約前に必ず確認し、初回利用時だけでなく更新時期にも提示できるようにしておきましょう。
ドッグフードは「ホテル側で用意します」という施設もありますが、急なフード変更はお腹を壊す原因になりやすいです。ペットフードの専門サイト「ドッグフード大学」では、ペットホテル利用時の食事について、
「普段食べ慣れているフードを持参することで、胃腸への負担を減らせるだけでなく、ストレスの軽減にもつながります。」
出典:ドッグフード大学「ペットホテルに預けるときのごはんの準備」
と説明しており、できる限りいつものフードを持っていくことをすすめています。
常備薬やサプリメントがある場合は、
- いつ・どのくらいの量を飲ませるか
- 食前・食後など、与えるタイミング
- 飲み忘れたときの対応
をメモにして一緒に渡すと、スタッフも安心して対応しやすくなります。
ドッグフードは1食ごとに小分けして必要日数+予備分を用意する
食事準備で特に大事なのが、「量」と「与え方」の分かりやすさです。前述のドッグフード大学では、ペットホテルに預ける際のフード準備について、
「宿泊日数分のごはんに加えて、下痢や嘔吐などで食べ直しが必要になる可能性も考え、必要日数+1~2日分の予備を用意しておくと安心です。」
「フードは1食分ずつ小分けにして袋に入れ、朝・晩など時間帯ごとにラベリングしておくと、ホテル側が間違えずに与えられます。」
出典:ドッグフード大学「ペットホテルに預けるときのごはんの準備」
と、具体的な方法が紹介されています。
これを踏まえた準備の流れは次のようになります。
- 宿泊日数×1日あたりの食事回数分を、1食ごとに小分けして袋詰めする
- さらに1日分程度の予備を追加しておく
- 袋には「○月○日 朝」「○月○日 夜」など時間帯を書く
同じ記事では、ホテルに伝えるべき情報として、
「量・回数・時間・アレルギー・禁止事項をセットで伝えておくことが大切です。」
出典:ドッグフード大学「ペットホテルに預けるときのごはんの準備」
としています。これに沿って、メモやチェックシートのような形で、
- 1食あたりのグラム数
- 1日の回数(例:朝・夕の2回)
- 与えるタイミング(散歩後に、就寝前に など)
- 食べるペースのクセ(早食い・食べ残しが多い など)
- 絶対に与えてほしくない食べ物やおやつ
を書き出し、一緒に渡すとホテル側も迷わず対応しやすくなります。
サロン併設ホテルのQ&Aでも、たとえばドッグサロンワンワンでは、
「ホテルでは基本的に普段食べているフードをご持参頂いております。」
「おやつについては、持ち込みの可否や量など事前にご相談ください。」
出典:ドッグサロンワンワン Q&A ~ホテル~
と案内しています。食べ慣れたおやつを持ち込みたい場合も、ホテルごとのルールを確認し、量やタイミングをメモにして伝えると安心です。
アレルギー・療法食がある場合の伝え方と注意点
フードアレルギーがある犬や、動物病院で処方された療法食を食べている犬の場合、食事の情報共有にはより慎重さが求められます。ドッグフード大学では、ペットホテルに預ける際の注意点として、
「アレルギーのある食材や、絶対に口にしてはいけないものは必ず書面で伝え、口頭でも再確認してもらうことが重要です。」
出典:ドッグフード大学「ペットホテルに預けるときのごはんの準備」
と、書面と口頭の両方で共有することを勧めています。
具体的には、以下のような情報を整理して渡すとよいでしょう。
- アレルギーのある食材(例:鶏肉・牛肉・乳製品・小麦など)
- アレルギーが出たときの症状(かゆみ、下痢、嘔吐など)
- 動物病院で処方されている療法食の製品名
- 療法食以外のフードやおやつを与えてはいけない旨
- 誤って食べた場合の対処(かかりつけ病院名や連絡先など)
療法食の場合、ホテルのスタッフが商品名を見て分かるように、
- パッケージごと持ち込む
- 開封済みなら外袋も一緒に渡す
といった工夫も役立ちます。病院併設のペットホテルを利用する場合は、事前に主治医と相談しておくとより安心です。
安心グッズ(使い慣れたタオル・おもちゃ)の持ち込みについて
「知らない場所に預けるなら、安心できるものをたくさん持たせたい」と考える飼い主は多いでしょう。ただ、現場の声も知っておくと準備しやすくなります。Yahoo!知恵袋で、ペットホテル勤務経験者は次のように答えています。
「ペットホテルで働いていた経験からですが、おもちゃやおやつを持参しても食べない、遊ばない子が多いです。環境が変わるので普段おうちでいるような様子とは変わります。」
「タオルなどはお店にあるので必要ないです。たまに大量に荷物を預ける飼い主さんがいますが、お店もスペースが余っているわけではないので、荷物は最小限で良いです。」
出典:Yahoo!知恵袋「ペットホテルに預けるとき!持ち物について」ベストアンサー
多くのホテルにはタオルや毛布が用意されています。荷物が多すぎると、かえって現場の負担になることもあります。
とはいえ、においのついたタオルやブランケットなど、安心材料になるグッズを1つだけ持ち込みOKとするホテルもあります。安心グッズを持参したい場合の目安です。
- タオルやブランケットは多くても1~2枚まで
- おもちゃは壊れやすいもの・小さすぎるものは避ける
- 高価なものや思い出の品は持ち込まない
「必要最低限+愛犬の気持ちが落ち着くものを少しだけ」というバランスを意識しましょう。持ち込んだグッズが汚れたり破損したりしても構わないかも、あらかじめ自分の中で整理しておくと気持ちに余裕ができます。
荷物は絞りつつ、フードや薬、注意事項のメモといった“命に関わる情報”はしっかり伝える。このメリハリをつけた準備が、愛犬にとってもホテル側にとっても負担の少ない預け方といえます。
犬がペットホテルでストレスを感じる理由と対策

環境変化によるストレスのサイン(食欲不振・下痢・元気消失)
犬にとってペットホテルは、「自分の意思で来たわけではない場所」です。そのため、飼い主が想像する以上に負担が大きいこともあります。実際に、グルーポンの公式YouTube動画「ペットホテルに預ける際の注意点」では、トリマーが「ペットホテルに預けるとご飯を食べなくなる子が多い」「自分の意思で預けられているわけではないので、精神的な負担が大きい」と話しています。
こうした環境変化のストレスは、体調や行動の変化としてあらわれます。代表的なサインを知っておくと安心です。
ペットホテル「Mind」のQ&Aでは、「慣れない環境で体調を崩してしまうようなことは?」という質問に対し、
「無いとは言い切れません」としたうえで、「統計的にみましてほんの僅かな確率ですが、軟便・血便になってしまう場合があります。精神的なストレスからだと思います」と明記
しています。預ける前は健康だった犬でも、ホテル滞在中のストレスで下痢や軟便、血便を起こすケースがあるとわかります。
また、Yahoo!知恵袋には、友人の犬がペットホテルから戻った際の体験談として、
「迎えに行ったらとても体調が悪かった」「良く体を調べたら背中に歯形がついていた」「あずけた後に下痢があり、かなり臆病なビビりになってしまった」
といった投稿もあります。すべてのホテルで起こるわけではありませんが、環境変化や他の犬との関わりがストレスとなり、体調不良や性格の変化につながる例があることは押さえておきたいところです。
ペットホテル利用中や直後によく見られるストレスサインには、次のようなものがあります。
- 急な食欲不振(フードをほとんど食べない、まったく口をつけない)
- 軟便・下痢・血便
- 元気がない、ぼんやりしている、いつもよりよく寝ている
- 飼い主にべったりになり、離れると不安そうに鳴く
- 以前より臆病・神経質になったように見える
グルーポン動画のトリマーも、「普段と違う環境に置かれたことで、緊張からご飯を食べない子が多い」と説明しています。食欲低下は特に起こりやすいサインです。
こうした変化が見られたとき、飼い主が「甘えているだけ」と決めつけると、犬の不安は強くなるかもしれません。「慣れない環境で相当頑張っていたのかもしれない」と受け止めてあげることが、愛犬の安心につながります。
初めての利用前に「慣らし預かり」を繰り返すことが最大の対策
ペットホテルのストレスを完全になくすのは難しいですが、事前の準備で負担をかなり軽くできます。グルーポンのYouTube動画では、トリマーが「いきなり何泊も預けるのではなく、事前に1泊だけ、あるいは数時間だけ預ける『慣らし預かり』を繰り返しておくことがとても大事」と強調しています。ホテルのにおいやスタッフ、環境に段階的に慣らすことで、本番の宿泊時に感じるストレスを減らせるという考え方です。
Yahoo!知恵袋の体験談でも、
「私は旅行もすべて連れて行くのですが、今後どうしてもあずけなくてはいけない時があると思うので、先日から時間預かりをして慣れさせています」
「初めは2時間~徐々に時間を増やして預けています」
と書かれており、実際に飼い主が「慣らし預かり」を取り入れている例が紹介されています。
ストレス対策としての慣らし預かりは、次のステップで進めていくと負担が少なくなります。
- まずは数時間だけの一時預かりを利用する
- 犬が大きな体調不良を起こさないようなら、半日〜1日預けてみる
- 問題なければ1泊だけチャレンジする
- 長期で預けるのは、1泊の経験で大きなストレスサインが出なかったことを確認してから
このとき、犬の様子を細かく教えてくれるホテルを選ぶことも大事です。Yahoo!知恵袋の投稿者が選んだホテルは、
「ゲージに入れっぱなしでない」「オーナーが夜もいて」「毎日ブログに皆の様子をアップ」「家に近い状態で遊んでもらえる」
といった特徴を挙げています。ホテル側の情報発信がこまめで、犬ごとの性格に配慮してくれる施設は、ストレスを小さくしやすいといえます。
さらに、「他のワンコが苦手な子は、別々で遊ばせてくれる」という配慮があるホテルなら、他犬が苦手な犬でも利用しやすくなります。「背中に歯形がついていた」というトラブルの体験談が示すように、犬同士の相性が悪く、目の届かないところでトラブルが起きるリスクはゼロではありません。スタッフ数や見守り体制、フリースペースの使い方は事前に確認しておきたいポイントです。
帰宅後に体調が崩れやすい理由と回復期のケア方法
ペットホテル利用で意外と見落とされがちなのが、「帰ってきてから体調を崩す」ケースです。ドッグフード専門サイト「bfdf.jp」では、ペットホテルから戻った犬の下痢や食欲不振について、
- 慣れない環境で過ごしたストレス
- ホテルでは緊張していて出なかった不調が、安心した自宅に戻ったタイミングで一気に出る
といった理由を挙げています。ホテル滞在中は頑張っていた分、家に帰ってホッとした瞬間に、心身の疲れが表面化しやすいと考えられます。
bfdf.jpでは、帰宅後のフードの与え方についても、「ホテルで違うフードを食べていた場合、いきなり元のフードに戻すと胃腸に負担になることがある」とし、数日かけて徐々に切り替える方法をすすめています。急なフード変更はそれ自体が下痢や軟便の原因になるため、ホテルで何をどのように食べていたかを事前に確認し、帰宅後に無理のないペースで戻していくことが大切です。
MindのQ&Aが指摘するように、「軟便・血便になってしまう場合」もあるほど、環境の変化は犬の腸に影響しやすくなります。帰宅後に次のような症状が見られた場合は、安静と同時に、動物病院への相談も考えておきましょう。
- 水のような下痢が続く、血が混じる
- まったく食べない状態が24時間以上続く
- 明らかにぐったりしている、嘔吐を繰り返す
軽い下痢や食欲のムラ程度で元気があるなら、1〜2日は自宅でゆっくり休ませるのが基本です。散歩は短時間にとどめ、帰宅直後からいきなり長距離の運動をさせないようにしましょう。構いすぎず、しかし不安にならないようそばにいる、というバランスを意識するとよいです。
メンタル面のケアとしては、甘えやすい環境を意識的に整えることが役に立ちます。Yahoo!知恵袋の体験談では、ペットホテルから戻った後に「かなり臆病なビビりになってしまった」との記述があります。こうした変化は、犬が「もう離れたくない」と感じているサインとも受け取れます。
しばらくは留守番時間を短くし、一緒に過ごす時間を増やしたり、スキンシップややさしい声かけを多めにしたりして、「ここは安全な場所だ」と再確認してもらうイメージで接するとよいでしょう。
このように、ペットホテルはどうしても犬にストレスを与えやすい環境です。ただ、
- 事前の「慣らし預かり」で少しずつ慣れさせる
- ホテル選びで、犬の性格に合う環境かを重視する
- 帰宅後の食事・体調変化・甘え行動に丁寧に付き合う
といった工夫で、愛犬の負担をかなり減らすことができます。グルーポン動画やMind、Yahoo!知恵袋、bfdf.jpなどの一次情報からも、「ストレスはゼロにはできないが、準備とケアで軽くすることはできる」と読み取れます。自分の犬の性格や体質をふまえたうえで、できる範囲の対策から取り入れていくことが大切です。
実態データで見る「犬の飼い主がペットホテルを利用する理由と不安」

ペットホテルに愛犬を預けるかどうかを感覚だけで考えると、不安ばかりが大きくなるかもしれません。実際にどのくらいの飼い主が利用し、どんな点を心配しているのかを「数字」で知ると、判断の目安になります。
ここでは、ソニー損害保険株式会社が2010年に実施した「愛犬・愛猫のお留守番に関する調査」(犬・猫の飼い主1,000名へのインターネット調査)をもとに、ペットホテル利用の実態を整理します。この調査結果ページでは、「以下の内容は掲載当時のもので、現在と異なる場合がございます」と明記されています。データはやや古いものの、飼い主が感じやすい不安の傾向を知る材料として参考になります。
犬の飼い主の約3割がペットホテルを利用している(ソニー損保調査)
ソニー損保の調査によると、犬を飼っている人のうち、「ペットを残して旅行に行く際の預け先」としてペットホテルを選んだ人は3割弱です。リリースでは「犬はペットホテルでお留守番 3割弱」とまとめています。詳細では、「犬の飼い主の28.2%がペットホテルを利用している」とされており、およそ3人に1人がホテルを選択している計算になります。
同じ調査では、「ペットを残して旅行、ペットはどうする?」という設問に対し、全体の1位は「家族や知り合いに預ける」、2位は「ペットを残して旅行は経験なし」とされています。公式リリースには、
「ペットを残して旅行、ペットはどうする? 1位『家族や知合いに預ける』、2位『ペットを残して旅行は経験なし』」
と明記されており、ペットホテルは多数派ではないものの、一定数の飼い主が現実的な選択肢として利用していることが分かります。
この数字から読み取れるポイントです。
- 決してごく少数派ではなく、現実的な選択肢のひとつになっている
- 一方で、「家族・知人に預ける」「そもそも旅行しない」という人も多く、預け方は家庭ごとに事情が大きく違う
「周りではペットホテルを使っている人があまりいない」と感じても、全国的には3割近くの犬の飼い主が利用しています。「ペットホテルに預けるのはかわいそうなのでは」と、一人で抱え込みすぎる必要はありません。
留守番中に気になること1位「食事」・2位「トイレ」・3位「病気/体調」
同じくソニー損保の調査では、ペットを留守番させるときに飼い主が気になることも質問しています。結果は次のようにまとめられています。
- 1位:食事 69.7%
- 2位:トイレ 57.4%
- 3位:病気/体調 45.2%
公式リリースには、「ペットのお留守番で気になること 1位『食事』」と見出しが立てられ、詳細欄で「1位『食事』(69.7%)、2位『トイレ』(57.4%)、3位『病気/体調』(45.2%)」と具体的な数値を示しています。単独の悩みとしては「食事」が約7割と目立ちますが、トイレや体調面も半数前後の飼い主が気がかりだと答えています。多くの人が複数の不安を同時に抱えている様子が分かります。
これは、自宅での留守番でもペットホテルでのお預かりでも共通の不安と考えられます。「きちんとご飯を食べているか」「トイレを我慢していないか」「急な体調不良が起きていないか」といった心配は、愛犬と離れる時間が長くなるほど強くなります。
ホテル選びや事前打ち合わせでは、次のポイントを確認しておくと安心材料になりやすいです。
- 食事の回数・時間、フードの種類(持ち込み可か、普段と同じものか)
- トイレの頻度、散歩や室内トイレの対応方法
- 体調チェックのタイミング(朝・夜の健康確認、食欲・排泄の記録など)
- 体調に変化があったときの連絡方法(すぐ電話か、どの程度を連絡基準とするか)
調査の数字は、「食事・トイレ・体調」の3つが、ほとんどの飼い主にとって共通の不安要素であることを示しています。逆にいえば、この3点について具体的に説明してくれるペットホテルほど、安心して預けやすいといえます。見学や問い合わせの際には、この3項目をそのままチェックリストにするとよいでしょう。
ペットホテル代の相場感と飼い主が許容できる金額の実態
費用面についても、ソニー損保の調査は参考になります。リリースでは、
「ペットホテル代は1万円以上 2割強」
とまとめられ、「ペットホテル代は1万円以上が2割強」と表現しています。比較的高額な利用経験のある層が一定数いることが示されています。また、調査詳細では「ペットホテル代3,000〜10,000円未満が多数、1万円以上も2割強」とされ、多くの人が1回あたり3,000〜1万円未満の価格帯で利用しつつ、2割強の飼い主は1万円以上の料金も受け入れていることが分かります。
この結果は、「ペットホテルは高い」「安くないと利用しづらい」と感じる一方で、「環境やサービスが良ければ、ある程度の金額は払う」という飼い主も少なくないことを示しています。愛犬の性格や健康状態によっては、
- 個別ケージではなく広めの個室やスイートタイプを選ぶ
- 24時間スタッフ常駐の施設を選ぶ
- 追加料金を払って、回数多めの散歩や遊びのオプションを付ける
といった形で、あえて高めのプランを選ぶケースも考えられます。
調査は2010年のものなので、現在は物価や人件費の上昇もあり、同じサービス内容でも料金が高くなっている可能性はあります。ただ、「3,000〜1万円未満がボリュームゾーン」「2割強は1万円以上も受け入れている」という一次情報は、いまでも「どのくらいの出費までなら現実的か」を考える基準にはなります。
ペットホテルを選ぶ際には、金額だけで比較するのではなく、
- スタッフの数や夜間体制
- 1頭あたりのスペースの広さ
- 冷暖房・換気・衛生管理のレベル
- カメラや報告連絡など、安心感につながるサービス
といった要素も含め、「この内容ならこの料金を払ってもよいか」を軸に考えるとよいでしょう。ソニー損保のデータが示すように、2割強の飼い主は1万円以上の料金も選択しています。「多少高くても、愛犬に合った環境を優先する」という考え方も、一般的な選択肢のひとつといえます。
このように、一次情報に基づいたデータを見ると、ペットホテル利用は特別なものではありません。料金や不安の内容についても、「多くの飼い主が似たようなことで悩んでいる」ことが見えてきます。数字を手がかりに、自分の家庭にとって無理のない範囲で、愛犬の性格・健康状態・家族構成に合った預け方を考えていきましょう。
ペットホテル利用時によくある疑問をQ&A形式で解決

Q. 子犬・老犬・妊娠中の犬でも預けられる?
多くのペットホテルでは「受け入れは可能だが条件付き」という運用が一般的です。特に月齢やワクチン接種状況、持病の有無などで対応が変わるため、必ず事前に確認しておきましょう。
東京のドッグホテル「Mind」は、宿泊中の体調変化について、次のように説明しています。
「無いとは言い切れません。素晴らしい環境を自負しています当店でも統計的にみましてほんの僅かな確率ですが、軟便・血便になってしまう場合があります。精神的なストレスからだと思いますが、そのような神経質なワンちゃんでも楽しく健康的に過ごしてもらえるよう、日々努力精進し取り組んでおります。」(Mind ドッグホテルQ&Aより)
健康な成犬であっても、環境の変化で下痢や食欲不振を起こすことがあります。体力のない子犬・老犬・妊娠中の犬は、より慎重な検討が必要です。
よくある受け入れルールの目安です。
- 子犬(幼犬)
- 3回の混合ワクチン接種が完了していない場合、「原則不可」または「完全個室+他犬と接触なしでのみ可」とするホテルが多い。
- 一部のホテルでは「ワクチン未完了の幼犬は、他の犬と接触させず隔離対応」と明記している。感染症リスクを減らすための対応と理解しておくとよい。
-
トイレトレーニングが十分でない場合、追加料金がかかる・預かりを断られることもあるため、予約前に正直に相談しておくことが大切。
-
老犬(シニア犬)
- 心臓病やてんかんなどの持病がある場合、一般のペットホテルでは受け入れを行わず、「動物病院併設型」や「看護・介護対応の専門施設」を案内するケースも多い。
-
立ち上がりが難しい、視力・聴力がかなり落ちているなどの場合も、スタッフ数や夜間体制によっては安全に見守れないことがある。具体的な状態を説明し、どこまでケアできるかを事前に確認しておくことが必要。
-
妊娠中・ヒート(生理)中の犬
- 多くのホテルで「妊娠中は原則不可」または「出産予定日が近い場合は不可」としている。移動や環境変化が母体に負担となるうえ、急なトラブルにも対応しづらいため。
- ヒート中(生理中)のメス犬については「要申告」と明記し、未去勢オスとは必ず部屋を分ける運用が一般的。実際に「生理中は事前に必ず申告」「未去勢オスと隔離」といった記載をするホテルもある。
子犬・老犬・妊娠中の犬をどうしても預ける必要がある場合、次の点を確認しておくと安心度が上がります。
- かかりつけ動物病院への連絡体制があるか
- 夜間も人が常駐しているか
- 持病や妊娠のリスクを理解したスタッフがいるか
このクラスの犬は、「預けられるか」だけでなく、「どこまでケアしてもらえるか」を軸にホテルを選ぶことが、安全性を高めるポイントになります。
Q. 吠え癖・噛み癖がある犬は断られる?
吠え癖・噛み癖がある犬については、「程度による」「要事前相談」という回答が多く見られます。Mindをはじめ複数のホテルのQ&Aでは、他の犬との交流に関する項目で、吠え・噛み癖について次のような方針を示しています。
「吠えたり咬み癖が…」といった相談に対し、多くのホテルが「状態によっては他のワンちゃんとは別々に過ごしてもらう」「危険があると判断した場合はお断りすることがある」と記載(Mind ほか各種ドッグホテルQ&Aより要約)。
吠えやすい・噛みやすい犬を預けるとき、飼い主が知っておきたいポイントは次の通りです。
-
吠え癖だけなら受け入れ可能な場合が多い
周囲の犬への影響や近隣への騒音の観点から、「一日中吠え続けるレベル」はお断りされることがあります。
ただし「慣れない場所で最初だけよく吠える」「物音に反応して吠える」程度であれば、個室にする・静かな部屋にするなどの工夫で対応してくれるホテルもあります。 -
噛み癖は、スタッフの安全面から厳しめに判断されやすい
お世話のたびに口輪が必要なレベルだと、シャンプー・お散歩・投薬などの日常ケアが難しくなります。
過去に本気噛みをしたことがあるか、どのような状況で噛みやすいのかを正直に伝え、対応可能かどうかを事前にすり合わせることが重要です。 -
「できるだけ安全に預かるため」のルールと受け止める
断られたときは「うちの子が悪いから」というより、「ホテルの設備や人員では、安全にお世話しきれない」という意味合いが強いと考えたほうがよいでしょう。
小規模で家庭的なホテルや、トレーナー常駐の施設なら、受け入れ可能なケースもあります。選択肢を広げて探してみると預け先を見つけやすくなります。
吠え・噛み癖がある犬こそ、いきなり長期宿泊ではなく、数時間〜半日程度の「お試し預かり」から始めると、犬にもホテル側にも負担が少なく済みます。
Q. 宿泊中に体調が悪くなったらどうなる?治療費は誰が負担する?
環境が変わると、普段は元気な犬でも下痢・食欲不振・嘔吐などを起こしやすくなります。「預かり中の体調悪化」に対してどう対応するかは、必ず事前に確認しておきたい重要ポイントです。
MindのドッグホテルQ&Aでは、宿泊中に発病した場合の対応を次のように明記しています。
「宿泊中にもし発病した場合は? 飼い主様にご連絡後〈連絡が取れない場合には当店責任者の判断で即時対応させて戴きます)病院にて診療して戴きます。その際の診療費は飼い主様のご負担とさせて戴きますのでご了承ください。」(Mind ドッグホテルQ&Aより)
また、同様の内容として、
「お預かり中の発病等は飼い主様にご連絡後、提携動物病院にて診療を行いますが(連絡が取れない状態で緊急を要すると当店が判断した場合にも同様)、その際に発生した治療費等は、飼い主様のご負担となりますので予めご了承願います。」(Mind ドッグホテルQ&Aより)
とも説明しています。
このように、「ホテル側が病院に連れて行き、治療費は飼い主負担」という運用が一般的と考えてよいでしょう。
預ける前に確認しておきたいポイントです。
-
どのタイミングで連絡をもらえるか
軽い下痢・食欲不振でもすぐ連絡してもらえるのか、ある程度様子を見てから連絡なのか。
電話・LINE・メールなど、希望する連絡手段も伝えておくと安心です。 -
どの病院を受診するのか
提携動物病院があるか、かかりつけ病院への受診も可能か。
「緊急時は最寄りの24時間救急病院へ」と決めているホテルもあります。方針を事前に知っておきましょう。 -
支払い方法と上限額の考え方
治療費は一時的にホテル側が立て替え、後払いで精算する形が多いです。「飼い主の同意なしでかけてよい金額の目安」を決めておくと、お互い判断しやすくなります。
例:緊急時は上限○万円まではホテルの判断で受診・検査を進めてよい、など。 -
既往歴や普段の体調をしっかり共有する
持病・アレルギー・過去の発作歴などは必ず申告しましょう。
ふだんの便の状態・食欲・水を飲む量の目安なども伝えておくと、「いつもと違う」に気づいてもらいやすくなります。
ペット保険に加入している場合、預け先での病気・ケガも補償対象になることが多くあります。保険証券や加入者カードのコピーを持参し、万が一に備えておくと治療費の負担を軽減しやすくなります。
Q. 他の犬と仲良くできるか心配…ケンカしない?
「他の犬が苦手」「ドッグランでよく吠えられてしまう」という理由から、ペットホテルでのトラブルを心配する飼い主も少なくありません。実際に、Yahoo!知恵袋には、ペットホテル利用をためらう飼い主の投稿として次のような内容があります。
「友人が預けたワンコ、迎えに行ったらとても体調が悪かったみたいで、良く体を調べたら背中に歯形がついていたそうです。噛まれたようで、病院で治療したということでした。」(Yahoo!知恵袋「愛犬をペットホテルに預けるか、犬の飼育経験のない知り合いに預けるか?」ベストアンサーより)
こうした体験談を読むと、「他の犬と一緒にされてケンカしたらどうしよう」と不安になるのは自然です。
ただ、実務的には多くのホテルが、次のような仕組みでトラブルを防ごうとしています。
-
「一緒に遊ぶ」か「完全に別々」かを選べる施設が増えている
一部のペットホテルでは、「他のワンコが苦手な子は、別々で遊ばせてくれる」という運用を明記しています。
フリースペースで遊ぶ時間を設ける場合も、「相性が悪そうな子は同じ時間帯に出さない」「怖がりな子は個別に散歩する」といった配慮をしている例が多く見られます。 -
事前の性格ヒアリングとお試し預かりでリスクを減らす
初回利用時に「他犬への反応」「人への馴れ具合」などを細かく聞き取り、その内容をもとに接し方を決めるホテルが主流になりつつあります。
長期宿泊の前に数時間の「慣らし預かり」を条件とする施設もあり、犬の緊張度合いや相性を見ながら、安全な距離感を探ってくれます。 -
同じケージ・同じサークルの“同居”は原則しない
他人同士の犬を、同じケージや小さなサークルに一緒に入れることは、トラブル防止の観点から避けるホテルが多くなっています。
一見仲良く見えても、狭い空間や人の目が届きにくい場所での同居は、ケンカやケガのリスクが高いためです。
心配な場合は、予約時に次の点を必ず質問しておきましょう。
- 他の犬と一緒に遊ばせるかどうかを選べるか
- フリータイムやドッグランのとき、犬同士の相性はどう見ているか
- 過去に犬同士のケンカ・ケガの事例があったか、その後どう改善したか
「他の犬が苦手」「かなり神経質」という自覚がある犬の場合は、他犬との交流が少ない小規模で家庭的なホテルを選ぶのも、安全性の高い選択肢になります。
Q. ペットホテルと動物病院どちらに預けるべき?
特に持病のある犬やシニア犬の場合、「一般のペットホテル」と「動物病院(または病院併設ホテル)」のどちらを選ぶべきか迷う飼い主は多いです。さらにYahoo!知恵袋には、「ペットホテルに預けるか、知人(犬の飼育経験なし)に預けるか」で悩む相談も寄せられています。
「1日に家を空けなければならず、1歳の小型犬をペットホテルに預けるか、知り合いに預けるか悩んでいます。(中略)その方は犬を飼った事がありません。(中略)どちらが犬にとっては良いと思いますか?」(Yahoo!知恵袋「愛犬をペットホテルに預けるか、犬の飼育経験のない知り合いに預けるか?」より)
こうした迷いに対しては、「何を一番重視するか」で選び方が変わります。
1. 持病・シニア犬なら「医療へのアクセス」を最優先
- 心臓病・てんかん・糖尿病など、緊急対応が必要な持病がある場合、動物病院併設ホテルや入院設備のある病院への預け入れを第一候補にしたいところです。
- 看護師や獣医師が常駐していれば、発作や急変があってもすぐに処置が受けられます。点滴や投薬、食事管理など医療的ケアもスムーズです。
2. 健康な若い犬なら「環境」と「ストレスの少なさ」で比較
- 一般のペットホテルのなかには、
- 夜間もスタッフが滞在
- 小規模で家庭的な雰囲気
- ブログやSNSで滞在中の様子を毎日公開
といった、家に近い環境を整えた施設もあります。 - Yahoo!知恵袋のベストアンサーでは、「旅行もすべて連れて行くが、どうしても預ける必要に備えて、まずは2時間から徐々に時間を増やして預けて慣れさせている」といった工夫も紹介されています。
このような「慣らし預かり」ができるホテルは、犬のストレスを減らす意味でも有利です。
3. 親しい知人に預ける場合のメリット・デメリット
- メリット
- いつもに近い生活ペース・環境で過ごせる(ケージに入れっぱなしにならないなど)。
- 飼い主が信頼している相手なら、人見知りの犬でも比較的安心しやすい。
-
預かる家と自宅が近ければ、何かあったときすぐ迎えに行ける。
-
デメリット
- 犬の飼育経験がない相手だと、体調の異変に気づきにくい。
- 咬傷事故・脱走・誤飲など、トラブル時に適切に対処できない可能性がある。
- 事故が起きたとき、相手との関係性に大きなストレスがかかる。
知人に預ける場合でも、「近くに24時間の動物病院があるか」「緊急時は必ずこの番号に電話」「ごはん・散歩・トイレのタイミングを紙で渡す」などの準備はしておきたいところです。犬自身と預かってくれる人、どちらを守るためにも重要です。
4. 選ぶときの判断軸
最終的には、次の3つの軸で整理すると考えやすくなります。
- 医療体制:持病の有無・年齢・これまでの病歴を踏まえ、急変時にどこまで対応してもらう必要があるか。
- 環境とケアの質:ケージで過ごす時間、散歩や遊びの頻度、夜間の見守り体制など、犬のストレスと安全性のバランス。
- 預かる人の経験と責任感:ホテルスタッフ・獣医・知人いずれの場合も、「犬の変化に気づける目」と「トラブル時に責任をもって動けるか」が重要になります。
この3点を照らし合わせると、「健康な若い犬なら、信頼できるペットホテル+事前の慣らし預かり」「シニアや持病持ちなら、動物病院併設型を中心に検討」といった、犬の状態に合った預け方が見えてきます。
まとめ
ペットホテルは、飼い主が不在の間に愛犬の安全と健康を守るためのサービスです。一方で、選び方や準備によって、犬のストレスやリスクは大きく変わります。
この記事で紹介したように、ワクチンや健康チェック、クレート慣れ、持ち物準備をあらかじめ行い、見学や質問を通して信頼できるホテルかどうかを確かめることが大切です。料金だけでなく、夜間体制や緊急時の対応、情報共有の仕組みも含めて総合的に判断していきましょう。
旅行や出張の前に余裕を持って準備し、愛犬にとって負担の少ない預け方を選んであげれば、飼い主と犬の双方が、より安心してお泊まりを迎えられます。
よくある質問

Q1. 犬をペットホテルに預けるベストなタイミングはいつからですか?(月齢・ワクチンの目安)
多くのペットホテルでは、混合ワクチンが一通り完了してからを利用条件としています。目安は次の通りです。
- 子犬の場合:
- 3回の混合ワクチン接種+1~2週間の経過観察後から受け入れ、というホテルが一般的
- 狂犬病ワクチンも済ませておくと安心
- 成犬の場合:
- 1年以内の混合ワクチン証明書と狂犬病予防接種証明書の提示がほぼ必須
ワクチンが完了していない子犬は、感染症リスクから預かり自体を断られることも多いです。初めて預ける時期は、かかりつけ獣医に「いつ頃からペットホテルに預けても大丈夫か」を相談し、ホテル側の条件と併せて決めると安全です。
Q2. 何泊までなら犬にとって負担が少ないですか?長期預かりの注意点は?
犬によって許容できる日数は違いますが、初めての利用でいきなり数泊以上は避けるのが無難です。
目安と注意点は以下の通りです。
- 初利用:
- まずは数時間~半日の「一時預かり」→1泊だけのお試し、という段階を踏む
- 2回目以降:
- お試し1泊で大きな体調不良がなければ、2~3泊を検討
- 4泊以上の長期:
- ストレスや体調変化が出やすくなるため、
- 途中で一度面会に行く
- 状況報告(写真付きなど)を毎日もらう
- 帰宅後は数日ゆっくり休ませる
ホテルと相談しながら、「初回は短く・慣れてから徐々に延ばす」と考えると、犬への負担を減らしやすくなります。
Q3. ペットホテルに預ける前日・当日は、家でどんな準備をすればいいですか?
前日・当日は、以下のポイントを意識しておくとトラブルを減らせます。
前日までに:
- シャンプーは2~3日前までに済ませておく(当日シャンプーは疲れやすい)
- 必要な持ち物(フード・薬・証明書・連絡先メモ)をまとめておく
- クレート・キャリーに入る練習を軽くしておく
当日:
- 直前に大量のごはんを与えない(移動中の車酔いや嘔吐を防ぐ)
- いつもより少し少なめ・早めの時間にごはんを済ませる
- 散歩はやや短めにし、極端に運動させすぎない
- 受付の問診で、
- ここ数日の便・食欲の様子
- 気になるクセ(吠えやすい、怖がりなど)
を具体的に伝える
「ギリギリまで遊ばせて、空港に直行」のようなバタバタを避け、時間と気持ちに余裕を持って出発することも大切な注意点です。
Q4. ごはんを食べない・下痢をしたと連絡が来たら、どう対応すべきですか?
環境変化による食欲低下や軟便・下痢は比較的よく起こるトラブルです。連絡が来たら、以下のステップで考えましょう。
- まず内容を具体的に聞く
- いつから食べていないか
- どのくらいの量を残しているか
- 下痢の回数・状態(軟便か、水様便か、血が混じるか)
-
元気・体温・嘔吐の有無
-
軽度の場合(1回の軟便・軽い食欲不振)
- そのまま預け続けるか、早めに迎えに行くか、家族で相談
-
ホテルに「少し量を減らして、様子を見てほしい」など指示を出すのも一案
-
重そうな場合(血便・水のような下痢・ぐったりしている)
- かかりつけ病院 or ホテル提携病院での受診をすぐ依頼
- 診療内容・費用の見込みも聞いておく
いずれの場合も、「いつまでにどの程度改善しなければ再度連絡してほしいか」をホテルと共有しておくと、判断がしやすくなります。帰宅後も便・食欲・元気を数日はしっかり観察し、気になるようならかかりつけ獣医に相談してください。
Q5. ペットホテル選びで口コミやSNSはどこまで信用していいですか?
口コミやSNSは「候補を絞る参考」にはなりますが、信用しすぎは禁物です。上手な使い方のポイントは次の通りです。
- 役立つ点:
- スタッフの対応(親切・説明が丁寧か)の傾向
- 写真から分かる環境の雰囲気(清潔感・明るさ・犬たちの表情)
-
実際にあった良かった点・気になった点の具体的なエピソード
-
注意すべき点:
- 一件の悪い口コミだけで即NGにしない(たまたまの行き違いの可能性もある)
- 過度に褒めてばかり・文章パターンが似ている口コミはPRの可能性も
- SNSの「かわいい写真」だけでは、夜間体制や医療対応までは分からない
信頼性を高めるには、
- 口コミ・SNSで候補を数件に絞る
- 公式サイトで動物取扱業の登録・料金・規約・ワクチン条件などを確認
- 実際に見学・電話で質問し、「自分の犬について具体的に相談したときの対応」を見る
というステップでチェックするのがおすすめです。
Q6. 普段ケージフリーで過ごしている犬を、ケージ管理のホテルに預けても大丈夫?
普段ケージやクレートに入る習慣がない犬の場合、いきなり長時間ケージに入れられると強いストレスになることがあります。ただし、次のような準備をすれば、多くの犬はある程度慣れていけます。
- 事前準備:
- 自宅にクレートを置き、扉を開けたまま中でおやつやごはんを食べさせる
- 短時間だけ扉を閉める練習を繰り返し、「閉じ込められる場所」ではなく「落ち着ける自分の部屋」という印象を作る
-
可能なら、普段使うクレートをホテルに持ち込み可能かを確認
-
ホテル選びのポイント:
- 「夜だけケージで、日中はプレイルームで過ごせる」など、ケージ時間が短い施設
- クレートトレーニングや犬の行動に理解のあるスタッフがいる施設
どうしてもケージが苦手な場合は、完全個室タイプのホテルや、自宅訪問型のペットシッターも検討対象にするとよいでしょう。
Q7. 予約はどのくらい前から入れるべき?直前でも預けられますか?
時期や地域、ホテルの規模にもよりますが、以下を目安に考えると安心です。
- 通常期(平日・連休以外):
- 1~2週間前でも空きがあることが多い
-
初めての利用なら、2~3週間前には見学と予約を済ませておくのがおすすめ
-
繁忙期(GW・お盆・年末年始など):
- 早いところでは2~3ヶ月前から予約が埋まり始める
- 人気施設は、数ヶ月前の時点で満室ということも
直前でも、
- 短期の一時預かり
- 小さなホテルや新しい施設
なら空きが見つかる場合もありますが、
- ワクチン証明書を持っていない
- カウンセリングや見学をしていない
と、初回利用を断られることもあります。旅行や出張の日程が見えてきたら、できるだけ早めに候補を探し、見学のうえで予約しておくのが安全です。
