日本犬は遺伝的にアレルギーを起こしやすい犬種と言われています。10頭のうち8頭はアレルギー反応をおこしてしまうとのこと。かなり高確率ですね……。
日本犬は魚を日頃から摂取してきた歴史から、他の犬種に比べ魚に多く含まれているオメガ3脂肪酸の摂取必要量が多いと考えられています。オメガ3は市販のドッグフードからなかなか摂取できないため、アレルギーが起きてしまうとの説もあります。
アレルギーを知っておくことで、いざとなった時冷静に対処することができます。今回は皮膚トラブル、アレルギー食物、アレルギー反応についてご紹介します!
柴犬に多い「アレルギー性皮膚炎」
柴犬の皮膚トラブルとして最も多く挙げられるのが「アレルギー性皮膚炎」です。
症状は皮膚のかゆみだけではなく、皮膚が赤くなったり、外耳炎、下痢などが見られます。
このアレルギーはアレルゲン物質が皮膚に触れたり、摂取したりすることで発症します。病院でのアレルギー検査で食物によるものと判明した場合は、速やかに普段使用しているドッグフードを切り替え、アレルギー専用食にする必要があります。
アレルギーは一度発症してしまうと現時点で治療法がありません。投薬やステロイド剤などで発症時の症状を抑えることがメインとなってきます。
皮膚に接触することが原因で起きてしまっている場合は、原因となっていそうなものを特定し、交換や洗濯をしてあげましょう。
ピンとこない場合は、身近に使っているものを探しましょう。カビやダニが原因で発症してている場合もあります。多くは毛布やおもちゃなどを交換・洗濯し、犬の身辺を常に清潔に心がけることで改善することが多いです!
柴犬に多い「食物アレルギー」
長期にわたって摂取することで発症してしまう「食物アレルギー」は、アレルゲン物質が原因ではなく、着色料などの添加物が原因の可能性があります。
皆さんのご家庭のドッグフードには赤色○○号という着色料や、人工添加物が多く含まれていませんか? 一度チェックしてみてくださいね。
ドッグフードは保存料は大事であるものの、着色料は全く必要がありません。犬は食事をする際、色味を気にしないためです。不要な着色料、人工添加物含まれていない、良質なドッグフードを同一食にならないようローテーションで与えるのがベストです。
ほかにも一般的にアレルギーを発症する食物は卵、牛肉、乳製品、鶏肉などです。もし発症してしまったら無理に与えず、一切含まれていないタンパク源のフードを与えましょう。開けたばかりのフードだから……と言って無理に摂取させるのはNGです!
アレルギーかも?と思ったら「痒そうにしていないか」を確認
柴犬はアレルギー反応が皮膚に出やすいため、しきりに手を噛んでいたり目の周りを痒そうにしていたら要注意です。
頻繁に掻いている箇所がある時は、被毛をかき分け皮膚を確認しましょう。脱毛していたり、皮膚が赤くなってしまっていることがあります。そんな時はすぐに病院で診てもらい、アレルギー検査で原因を究明しましょう。
食物アレルギーならフードの交換を、皮膚アレルギーなら身辺を清潔に、綺麗にしてあげましょう。
柴犬の皮膚トラブルは、シャンプーが大変?
柴犬は水があまり得意ではない犬種と言われています。自ら好んで水遊びをする個体も比較的少ないようです。そのため、柴犬の皮膚トラブルは一回一回のシャンプーが身体的にも精神的にも負担になってしまうことが……。
柴犬はダブルコートと呼ばれる寒さに強い被毛で、換毛期にはかなり抜け毛が目立ちます。シャンプーなどをする際は水が被毛に浸透しにくく、乾きにくいというデメリットもあります。
洗い残しから皮膚トラブルになってしまうこともあります。柴犬のシャンプーはしっかり念入りに洗い残しやシャンプーが残っていることのないよう時間をかけて行いましょう!
アレルギーの軽度・重度の症状
もしアレルギーが発症してしまっても、軽度の場合は皮膚の赤みやかゆみ、下痢で済むことがほとんどです。しかし重度の場合は呼吸困難・心停止などにもなり得ます。症状が確認できた時点で即刻対処しましょう。
軽度の症状
- 皮膚の痒み
- 皮膚の赤み・ふけ
- 脱毛
- 頻繁に外耳炎になる
重度の症状
- 嘔吐
- めまい
- 呼吸困難
症状は人のアレルギー反応とそこまで差がありません。アレルギー症状が続くと体力が低下してしまうほか、重度だとアナフィラキシーショックになり、命の危機に陥ることもあります。
アナフィラキシーショックとは?
アレルギー発症直後に全身にあらわれる症状で、血圧の低下や意識障害などを引き起こし、命に関わる危険な状態になることがあります。
重度の症状は命に関わることもありますから、アレルギーのような症状が現れたら速やかに病院へ連れていきましょう。処方されているアレルギー用の内服薬があれば、それを使用してあげてください。
まとめ
今回のブログのポイントを簡単にまとめました!
・柴犬はアレルギーを起こしやすい!
日本犬は他の犬種に比べ魚に多く含まれているオメガ3脂肪酸の摂取必要量が多い。市販のドッグフードからなかなか摂取できないためにアレルギーが起きてしまうとの説がある。
・柴犬が引き起こしやすい「アレルギー性皮膚炎」
症状は皮膚のかゆみ、赤み、外耳炎、下痢など。アレルギーは一度発症してしまうと現時点で治療法がないため、投薬やステロイド剤などで発症時の症状を抑えることがメインとなる。
・長期にわたって摂取することでアレルギーが発症してしまう「食物アレルギー」
一般的にアレルギーを発症する食物は卵、牛肉、乳製品、鶏肉など。添加物や着色料が原因である可能性。不要な着色料や人工添加物含まれていない良質なドッグフードを、同一食にならないようローテーションで与えるのがベスト。
以上、柴犬のアレルギーについてのご紹介でした。
すでに柴犬と一緒に暮らしている方も、これから暮らす予定の方も知っておいて損はない情報ですので、ぜひ把握しておいてください!