愛犬家の皆さんこんにちは!
犬のシャンプーやブラッシングをお手入れとして月に1度ほどしている方も多いと思いますが、犬の「耳掃除」はしていますか?
- そもそも犬の耳掃除は行った方が良いのか
- 正しい頻度や方法は?
など疑問もたくさんあると思います。
しかし、垂れ耳の犬などは特にお家でのケアが大切になります。
耳の健康を維持し、病気の予防にもなるのでお家での耳掃除は大切なものになります!
ただし、お手入れの方法や頻度などはその犬の耳の状態によって変わってきます。
今回はそんな犬の「耳掃除」にスポットを当てたコラムを作成しました!
耳掃除が必要な理由と犬種
耳掃除はなぜ必要?
耳の掃除が必要な理由は、雑菌の増殖を防ぎ清潔に保つためです。
犬の耳は「外耳」「中耳」「内耳」の3つに分かれていて、鼓膜につながる外耳道は、L字型になっていて、奥が見えない構造になっています。そのため、シャンプーをした時や水遊びをした時などに耳の中に水が残っていると、耳の中が蒸れてしまいます。
また、日本は、多湿な気候なので、耳が蒸れて雑菌が繁殖しやすいです。特に、垂れ耳の犬は立ち耳の犬に比べ、耳の穴が塞がっている分蒸れやすく、耳道内の湿度が非常に高くなっています。
犬の常在菌であるマラセチアや、黄色ブドウ球菌などの雑菌の増殖を防ぐためにも、月に1〜2度は耳掃除をする方が良いようです。
特に梅雨から夏にかけては湿度も高いため、シャンプー後は外耳道が蒸れやすく、耳垢腺から油分が増えやすくなります。油分はマラセチアの栄養源であるため、増殖しやすく、外耳炎を引き起こしやすくなります。最悪の場合は手術が必要になる場合もあるため、予防のためにも耳掃除は大切なものになります。
耳掃除が必要な犬種
耳のトラブルが起きやすい犬は
耳の垂れている犬
ゴールデンレトリバー、ハウンド、ラブラドール、トイプードル、ダックスフンド
耳毛の多い犬
ミニチュア、プードル
耳道の狭い犬
パグ、ブルドック、フレンチブルドック
耳垢の多い犬種
シーズー、ウエスト・ハイランド・ホワイト・テリア
などです。
耳掃除の仕方と注意点
耳の状態をチェック
まず耳の外側をチェックしていきます。外耳は汚れが目立ちやすいため、汚れている場合は洗浄液を含ませたコットンで押し当てるように拭いていきます。
耳の中の状態が、いつもより赤い、耳垢の色や匂いがいつもと違う、といった症状がある場合は、外耳炎の可能性があるため、耳掃除をする前に病院に連れて行くようにしましょう。
また、耳垢の色に注目して状態のチェックを行いましょう。
体質によって耳垢の色も変わるので、病気だと判断することは難しいですが、病気と関係するため色のチェックは重要です。
黒い耳垢は、「耳ダニ感染症」、茶色い耳垢は「マラセチア(カビ)」が原因の皮膚病の可能性があります。また、褐色や黄色の場合は「外耳炎」が疑われます。
いつもと違うかどうかよく観察するようにしましょう。
耳掃除の仕方
犬の耳は内部がL字になっているため、綿棒などで掃除することはできません。
そのため、耳の洗浄液を使い耳の奥の汚れを掃除しましょう。
①まず耳の中に洗浄液を数滴垂らします。
このときに洗浄液を人肌程度に温めておくことで犬が驚かず掃除を受け入れやすくなります。
②耳の根元をつまんで洗浄液を馴染ませながら、マッサージするように揉みます。
③手を離すとブルブルと顔を振ります。この時外に余分な水分が排出されます。
自分から頭を振らない場合は耳に息を吹きかけてあげると頭を振ってくれます。
④耳の中の洗浄液と汚れが出てきたら耳の内側と穴の周りを拭きます。
耳洗浄液以外にも耳掃除専用のシートがありますので、手軽に耳の皮膚や外耳道の入り口を拭き取って掃除することが可能です。
耳掃除の注意点
犬の耳の皮膚はとてもデリケートです。そのため、力を入れてこすってしまうと耳の皮膚を傷つけてしまうこともありますので、優しくそっと拭くようにしましょう。また、消毒用のアルコールを洗浄液に代用することは絶対にしないようにしましょう。アルコールは作用が強すぎるため、皮膚のバリア機能までも死滅させてしまう危険があります。
耳掃除をしようとすると嫌がったり噛みつこうとしたりなど、抵抗が激しい場合には無理に耳掃除をせずに、耳に触られることに慣らすようにすることから始めましょう。おやつを与えながらうまくトレーニングをしていきましょう。
それでも困難な場合は動物病院やトリミングに連れていき耳掃除をしてもらうのも良いでしょう。
また、耳掃除のしすぎも禁物です。犬の耳には元々自浄作用が備わっているため、耳掃除をしすぎることで皮膚のバリア機能が損なわれてしまうことがあります。そのため、月に1〜2度くらいの頻度で耳の様子を見ながら掃除をするようにしましょう。
最後に
耳に汚れや赤みがない場合は特に耳掃除をする必要はありませんが、外耳炎になりやすい犬種などはこまめに耳の状態を確認することが必要です。耳の病気を予防するためにも早期発見がとても大切になってきます。耳垢の状態もよく観察するようにしましょう。
また、掃除のしすぎにも気をつけ月に1〜2回を目安に行いましょう。
耳掃除を嫌がる場合はプロにお任せするのも良いです。
病院に行く日は耳掃除をしないように気をつけましょう!
正しいケアをして、病気の予防をしていきましょう!