犬を迎えたら、まずは考えなくてはいけない犬のトイレのことです。
「トイレのしつけをしたいけど、どうしたらいいかわからない……」
「犬のトイレってどんなものを用意すればいいんだろう……」
初めて犬を飼う場合は、トイレのことは飼い主さんもわからないことが多く、困っている方もたくさんいらっしゃると思います。
そしてトイレのしつけがうまくいかないと、犬は家のいろんな場所でおしっこやうんちをしてしまいます。飼い主さんとしても、愛犬にはきちんとトイレで排泄をしてほしいですよね。
今回は、愛犬のトイレのことでお困りの飼い主さんに向けて、犬のトイレの手順や注意点を解説します。
犬のトイレについてまずやるべきこと
犬を迎えたら、まずはその日のうちにトイレを用意しましょう。
トイレの用意ができたら、次はトイレのしつけを行います。
ここからは、犬のトイレの種類やしつけについて解説します。
トイレを用意する
犬のトイレは、基本的には「トイレトレー」と「トイレシート」を組み合わせて使用します。
トイレトレーとは、トイレシートを固定するための道具です。
床に直接トイレシートを敷くだけでも犬のトイレは完成しますが、掃除のしやすさやトイレシートのずれを防止するためにも、トイレトレーを設置することをおすすめします。
初めてトイレトレーを選ぶときは、大きめのサイズを選ぶとよいでしょう。大きめのサイズを使うことで、排泄物のはみ出しなどの失敗を防ぐことができます。
トイレトレーにはさまざまな種類が用意されているので、愛犬に合ったものを選ぶようにしましょう。
- メッシュタイプ
- 滑り止め付き
- L字型(壁付き)
仔犬のうちは、犬がトイレシートをひっかいてしまうことを防ぐために、目の細かいメッシュタイプのトイレトレーがおすすめです。
また、仔犬のうちはトイレの回数が多いので、小さいサイズを2枚ほど敷いてあげるとよいでしょう。
2枚敷くことで、汚れたシートだけを取り替えればいいので、とても経済的です。
トイレのしつけをする
トイレの用意ができたら、実際にトイレのしつけを行っていきます。
犬は、家に迎えた日から排泄をするので、しつけも犬を迎えた日から行いましょう。
まずは、いつ犬が排泄をしてもいいように、ケージの中にトイレを設置します。
そして犬が排泄をしたくてソワソワしだしたら、トイレに誘導します。
きちんとトイレの上で排泄ができたら、しっかりと褒めてご褒美を与えてあげましょう。
「トイレで排泄をすると、良いことがある」と犬に認識してもらうことが大切です。
犬のトイレの手順
ここからは、犬のトイレの手順を解説します。
犬のトイレの手順は、基本的には以下の通りです。
- 犬用のトイレを設置する
- 犬がトイレをしそうになったらトイレの場所に連れて行く
- ちゃんとトイレをしたら褒めてあげる
- 定期的にトイレシートを変える
犬用のトイレを設置する
まずは、犬用のトイレを設置しましょう。
「トイレトレー」と「トイレシート」を用意します。
トイレトレーもトイレシートも、それぞれの犬種に合わせてさまざまなサイズが販売されています。愛犬の大きさや頭数に合わせて、適切なサイズを選んであげてください。
トイレのほかに、ペット用の消臭スプレーがあると便利です。もし犬がスプレーした箇所を舐めてしまっても平気なように、安全性が高いスプレーがおすすめです。無香料タイプなど、においがあまり強くないものを選びましょう。
犬がトイレをしそうになったらトイレの場所に連れて行く
トイレの設置後に犬がトイレをしそうになったら、トイレの場所まで連れていきましょう。
犬はトイレをしたくなると、以下のような行動をとるようになります。
- 床のにおいを嗅ぐ
- くるくると回りだす
- ソワソワする
愛犬にこれらの行動が見られたら、トイレのサインです。
トイレの場所を覚えてもらうために、まずは飼い主さんがトイレまで連れて行ってあげましょう。
ちゃんとトイレをしたら褒める
トイレに連れて行った後に、犬がきちんとトイレをしたらしっかりと褒めましょう。
トイレの場所で排泄をして褒められると、犬は「ここでトイレをすると良いことがあった」と、トイレに対して良い印象を持ちます。こうして成功体験を積み重ねていくことで、最終的には自分からトイレの場所に行って排泄をするようになります。
きちんとトイレができたご褒美として、愛犬が大好きなおやつを与えることも効果的です。
ただし、おやつの与えすぎは肥満の原因にもなるので、たくさんの量をあげることはよくありません。細かくちぎってから与えるなどの工夫をしましょう。
そして毎回おやつを与えるのではなく、数回に一度のご褒美とすることで、愛犬もおやつを楽しみにトイレトレーニングを頑張ってくれるでしょう。
定期的にトイレシートを変える
トイレシートは、一度敷いたものをずっと使い続けるのではなく、定期的に交換が必要です。
トイレシートは「薄型」と「厚型」があります。薄型のものは、犬が一度トイレをしたら交換しましょう。薄型は1回だけの使い切りタイプが基本なので、2回目以降は排泄物を吸収しきれないことがあります。
厚型のものであれば、1日を目安に交換してあげるとよいでしょう。
交換の頻度はあくまでも目安なので、汚れが目立っていればすぐにトイレシートを交換しましょう。
犬は綺麗好きなので、トイレシートが汚れているとトイレをしてくれないことがあります。
また、部屋を清潔に保つためにも、トイレシートは定期的な交換が必要です。
注意するポイント
愛犬が快適にトイレを使えるように、以下の3点に注意してあげてください。
- 2頭飼いの場合、トイレを分けてあげる
- 猫を一緒に飼っている場合は必ず分ける
- トイレをしそうなタイミングを見極める
2頭飼いの場合、トイレを分けてあげる
犬を2頭飼っている場合は、それぞれ1つずつトイレを分けることをおすすめします。
犬に性格によっても異なりますが、ほかの犬がトイレをした場所で、トイレをしたがらない子がいるからです。
もし、トイレが小さい場合は、ほかの犬の排泄物でトイレが汚れているということもあるでしょう。
そのような状態は衛生的にも良くありませんので、2頭飼いの場合は頻繁にトイレシートを変えてあげる必要があります。
しかし、頻繁にトイレシートを変えることは飼い主さんのとっても負担になりますので、初めからトイレを分けましょう。
そうすれば、トイレシートの管理も楽になり、愛犬も綺麗なトイレを使うことができるでしょう。
愛犬の性格にも合わせて、トイレの数は調整してあげてください。
猫を一緒に飼っている場合は必ず分ける
猫と一緒に犬を飼育している場合は、必ずトイレは分けておきましょう。
犬と猫では、トイレの形状がまったく異なります。犬のトイレはトイレシートを敷いていますが、猫のトイレはトイレシートではなく猫砂が敷かれているのです。
猫は、もともと砂の上で排泄をする本能が備わっています。そのため、部屋の中に猫砂があると、その場所をトイレだと認識してくれるようになります。トイレシートだと、猫はその場所をトイレだと認識できないのです。そして猫は排泄物を隠す習性があるので、猫のトイレは猫砂が適しています。
犬が猫砂のトイレを使ってしまうと、砂を散らかしたり、砂を食べてしまう危険性があります。
犬と猫を飼っている場合は必ずトイレを分けて、お互いにトイレが使いやすいように清潔な環境を整えましょう。
トイレをしそうなタイミングを見極める
まだ犬が自分でトイレまで行けないうちは、飼い主さんがトイレのタイミングを見極めるようにしましょう。
犬がソワソワしたり、床を嗅ぎだしたら排泄のサインです。
特に、部屋の中をフリーで動けるようにしている場合は、このサインを見逃さないようにしっかりと観察しておきましょう。
仔犬の時期は排泄回数が多いので、1日のうちに何度もトイレのタイミングがやってきます。
もし愛犬がトイレに失敗しても叱らず、落ち着いて対応するようにしましょう。
まとめ
愛犬を迎えた日から、犬のトイレの準備は必要です。
愛犬の体のサイズに合ったトイレトレーとトイレシートを用意しましょう。
初めはなかなかトイレの場所を覚えてくれないかもしれませんが、慣れるまでは飼い主さんが優しく誘導してあげてください。
そしてトイレが成功したら、しっかりと褒めてることが大切です。
成功体験を積み重ねていくことで、犬もトイレの場所を覚えるようになります。
家の中でトイレを覚えられると、雨などの悪天候の日はトイレのためだけに外に出る必要がなくなります。
そして万が一災害が起きた時にも、「決まった場所でトイレができる」といったしつけはとても大切です。
もし愛犬のトイレがうまくいかなくても、飼い主さんも落ち込んだり怒ったりせずに、愛犬とペースを合わせて少しずつ成功させていきましょう。