「しばらく家を空けるから愛犬に餌をあげられないけど、何日間なら大丈夫なんだろう」とお悩みの飼い主さんもいらっしゃるのではないでしょうか。
出張や旅行で家を空ける時に、心配なのは愛犬の食事のことですよね。
基本的に、健康な成犬は最長で2日間、仔犬やシニア犬などは最長で1日間の絶食が限界です。
少しの絶食なら耐えられますが、愛犬に餌や水を与えないことは犯罪になるので、長期間留守にする際は知り合いやペットホテルに預けなければいけません。
本記事では、犬に餌をあげない場合に起きることや、どうしても餌をあげられない時の対応方法を詳しく解説します。
愛犬に餌をあげられない期間が続く方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
犬に餌をあげないとどうなるのか?
犬に長時間餌をあげないと、栄養失調が原因で少しずつ体が痩せ細り衰弱してしまいます。
すぐに弱ってしまうことはありませんが、絶食の限界を迎えると脱水症状を引き起こす恐れもあるのです。
犬種によって異なりますが、健康な成犬であれば最長で2日間、仔犬やシニア犬、病弱な子は最長で1日間ほどはドッグフードやおやつを食べなくても大丈夫といわれています。
そして、実は食べ物よりも水分の方がとても重要です。
水分補給をしなければすぐに脱水症状を引き起こし、最悪の場合死亡してしまう可能性も。
愛犬に餌や水を与えない行為は「動物虐待」と見なされ、犯罪になります。
また、病気を放置したり遺棄したりすることも、動物愛護管理法第44条に違反します。
このような虐待行為、または殺傷行為を行った場合は、以下の刑罰を受けなければいけません。
- 虐待行為:1年以下の懲役または100万円以下の罰金
- 殺傷行為:5年以下の懲役または500万円以下の罰金
どのような理由があっても犬に餌や水を与えないことは「動物虐待」として犯罪になるので、必ず毎日犬が食事をできるように対処方法を考えましょう。
犬に餌をあげなくても大丈夫な日数
犬種や体格によって差はありますが、犬に餌をあげなくても大丈夫な日数は健康な成犬で最長で2日間、仔犬やシニア犬、病弱な成犬で最長で1日間ほどです。
しかし、犬にとって食欲があるのに餌が食べられない状態は大きなストレスになります。
さらに、長らく餌を与えてくれない飼い主に対して不信感を抱き、築き上げてきた信頼関係が失われる恐れもあるのです。
犬は空腹の状態が長く続くと、胃の粘膜に負担をかけないために胃液を吐くことがあります。
これは逆流性胃炎の症状で、犬の体に大きな負担がかかります。
愛犬に長期間餌をあげられない時は、「何日間餌をあげなくても大丈夫なのか」ではなく「どうすれば毎日欠かさずに餌をあげられるか」を考えるようにしましょう。
どうしても餌をあげられない場合の対応方法
どうしても愛犬に餌をあげられない時は、以下のような対応をとるようにしましょう。
- 知り合いに頼む
- ペットホテルに預ける
それぞれの対応方法について詳しく解説します。
知り合いに頼む
知り合いや友人、家族に愛犬を預けられるのであればお願いしてみましょう。
特にペットとのふれあいに慣れている人や、愛犬と会ったことがある人に頼むことをおすすめします。
もし愛犬と会ったことがある人なら、愛犬も安心して過ごせます。
飼い主さんがいない状況は愛犬にとってストレスになりますが、会ったことがある人なら不安やストレスも軽減されるためおすすめです。
ほかにも、友人や家族であればお願いしやすいというメリットがあります。
一方で、知り合いがペットとのふれあいに慣れていない場合は、愛犬のお世話をすることは難しいでしょう。
ペットを預かるということは、ただかわいがるだけではなく、食事やトイレのお世話までしなければいけません。
また、愛犬のしつけができていない場合も、知り合いに預けるのは難しいといえます。
吠え癖があったりトイレのしつけができていなかったりすると、トラブルに発展する恐れもあるからです。
ペットに慣れている知り合いがいない、もしくは愛犬のしつけができていない時は、ペットホテルなどのお世話のプロに頼むことをおすすめします。
ペットホテルに預ける
ペットホテルは、ペットを一時的に預けてお世話などをすべて任せられる施設です。
出張や旅行など、飼い主が愛犬のお世話を長期間できない時によく利用されます。
宿泊料金は犬種によって異なりますが、平均的な費用は以下の通りです。
- 小型犬:3,500円程度
- 中型犬:4,500円程度
- 大型犬:5,500円程度
ペットホテルでは、食事やトイレの世話、さらに散歩まで行ってもらえるので、安心して愛犬を預けられます。
ペットホテルによっては毎日の愛犬の様子をメールなどで報告するサービスもあり、飼い主さんも安心して預けられる環境です。
一方で、ペットホテルは愛犬にとって初めての場所で、知っている人も誰もいない環境なので大きなストレスになります。
環境の変化に弱い子であれば、体調を崩してしまう恐れもあるでしょう。
また、ペットホテルはある程度の費用がかかります。
長期間預けなければいけない時は、大きな出費になるため注意が必要です。
まとめ(犬に餌をあげない場合)
犬は、基本的に健康な成犬であれば最長で2日間、仔犬やシニア犬、病弱な成犬は最長で1日間餌をあげなくても大丈夫です。
しかし、愛犬に餌を与えないことは「動物虐待」と見なされ、動物愛護管理法第44条に違反します。
また、長期間餌をあげないことで、愛犬との信頼関係が崩れてしまう恐れもあります。
愛犬にどうしても餌をあげられない時は、知り合いやペットホテルに預けるようにしましょう。
特にペットホテルは犬のお世話に慣れているプロが対応するので、飼い主さんも安心して愛犬を預けられる環境です。
基本的に散歩まで連れて行ってくれるため、愛犬も適度に体を動かせて良い気分転換になります。
飼い主さんが長期間留守にする時は、毎日餌や水をあげられる環境を整えて、愛犬の不安を取り除いてあげてくださいね。