犬の赤ちゃんから子犬、成犬になるまでの過程としつけ方法

犬の赤ちゃんから子犬、成犬になるまでの過程としつけ方法について解説します。

赤ちゃんから成犬までの成長過程

誕生

誕生時、犬の赤ちゃんは両目、両耳ともに閉じた状態です。その為、嗅覚、触覚を使って母犬や兄弟犬の温もりを感じたり、栄養(母乳)を求めて移動をします。

初めて摂取する母乳(初乳)には赤ちゃんの免疫機能を増強する物質が含まれている為、できるだけ早く母乳(初乳)を摂取させるようにしましょう。

最初のこの時期はほとんどの時間を睡眠に費やしています。

もちろんこの段階でしつけをする事はありませんが、生まれたばかりの赤ちゃんは体温調節機能が完全には発達していない為、適切な環境に置いておく事が必要。

できれば30℃~32℃の場所で適度に風通しのいい場所が好ましいです。

哺乳期

哺乳期は誕生から約3週間ほどです。哺乳期もほとんどの時間を睡眠と母乳摂取に費やしています。

犬の赤ちゃんは2週間ほどでようやく目が開くようになり、さらに3週目の後半には耳も開くようになっていきます。

耳が開くようになれば哺乳期は終わりとなるので、それまでの間は睡眠と母乳摂取できちんとした体作りをしています。

この時期でのしつけはありませんが、きちんと人間とも触れ合っておく事で、これから先の生活で人間と関わる事に対して効果的に対処できます。

ストレスのかからない程度に触れ合っておくといいですね。

離乳期

離乳期は4~8週間程です。

この離乳期は親離れの時期でもあります。

よちよち歩きの段階を終えると、子犬は兄弟などとケンカして遊ぶようになり、また目や耳もある程度機能し始めるので音や光に反応するようになります。

そして親離れと言われるのが、この時期くらいから1人で排泄行動をとれるようになり、まだ母乳を摂取しますがこの頃から親の食べ物に興味を持ち、水も自分でボウルから飲む事ができるようになります。

成長期

成長期は8週目~です。

この頃から子犬は周りの世界との繋がりなどを認識し始める時期です。

犬種によってこの成長期の長さは変わり、小型犬であれば8ヶ月ほどで、大型犬の場合は2年程成長期が続く場合があります。

成長期になれば学ぶための能力を生まれつき備えています。

この時期にきちんとしつけやトレーニングを行う事で定着させることができ、しつけをする順番は後程説明していきます。

この時期は本当にたくさんの事を学んで覚える時期ですので、子犬用の寝る場所や食事をする所を決めておく事で家の中でのルールを覚えたり、屋外に出かけて新たな体験をする事で向学心を刺激され自身を持つようになります。

この時期のきちんとしたしつけやトレーニングを通して、飼い主との強い絆が築かれます

成熟期

成熟期は上記で説明した通り成長期の長さが異なる為

8ヶ月~2年と犬種により異なります

ここまでくると立派な成犬ですね。

しつけをするタイミング

上記でも説明した通り、しつけをするのは成長期がベストです。

それ以前の生後3ヵ月ほどは社会化期と言われている時期であり、脳がまだ未発達のため、しつけをされても何を言っているのか理解ができません。

成長期になるまでできるだけ愛情を注ぐことに注力して、子犬との絆を深めておくのがいいかもしれませんね。

しつけは犬との意思疎通をするとても大切なツールです。かわいそうと思ってしまう方もいるかもしれませんが、お互いにストレスなく生活していくうえでとても大切な事です。

適切な時期やしつけ方法を解説していきます。

成長期までにできるしつけ

しつけは成長期からがベストと言いましたが

成長期が来る前から出来る事が2つあります。

①名前を覚えさせる

名前を覚えるというのは子犬の耳が昨日し始めてからしつけが可能です。

上記で説明したとおり生後3週間ほどで耳が開くようになるので、それ以降はできるだけ名前を覚えられるようにします。

方法としてはシンプルに固定の名前で会話を行う事で、ポイントは固定の名前を使用する事です。

例えば犬の名前が「ポチ」だったとします。その時、人によって「ポチ」「ポーちゃん」「ポッチ」など、呼び方が変わってしまうと犬が混乱してしまいます。

これは飼い主の名前を呼ぶときも同じです。飼い主の名前が「たろう」だとしたら、「たろう」「たーちゃん」「たっくん」など言い方を変えてしまうと、犬が名前を覚えずらくなってしまいます。

なので名前を覚えてもらうためにも「ポチ」なら「ポチ」と皆が呼ぶようにしたり、飼い主の名前も「たろう」と皆が同じ名前で呼んだりする事で、犬が名前を憶えやすくなります。

それでもなかなか名前を覚えてくれない時は、きちんと名前に反応したときにご褒美をあげるのも1つの手です。

②トイレを覚えさせる

トイレについても早い段階で覚えさせておいても大丈夫です。

トイレができる環境をしっかりと整えておいて、そこでトイレをするという習慣を身に着けておきましょう。

また、生後2,3ヶ月未満の子犬には無理にしつける必要はありませんので、おすわりなどを教える時期に一緒に教えても大丈夫です。

環境に慣れてきたら

子犬が身の回りの環境に慣れてきたら、「ふせ」や「おすわり」など、興奮を抑える為のしつけをしていきます。

「ふせ」や「おすわり」ができるようになれば、知らない物や動物に対して吠える、勝手に遠くに走っていくなどの、行動を抑える事ができます。

また、この頃から子犬に直接触れる事が多くなっていきますので、体に触れられる事にも慣れておいてもらいましょう。

なかなか最初は言う事を聞いてくれない事もありますが、長い目で見てゆっくりとしつけを続けていく事が大切です。

外へのお散歩の前に

家の中での生活に慣れてきたらついにお散歩デビューです!

しかし外には危険な事がたくさんありますね。、その前に「待て」や「おいで」などのしつけが出てきていると、危機回避ができますのでお散歩デビュー前にしつけを行います。

また、お散歩をして汚れた足の裏を綺麗にする必要がありますので、足の裏を触っても嫌がらないように鳴らしておくといいですね。

体を自由に触らせてくれるようになったら

ここまでくれば最後は歯磨きに挑戦です!子犬の頃から習慣付けておく事で、成犬になった時に歯周病になりにくくなります。

まずは1日1回、口の中を触る事から始め、できるだけ子犬がリラックスしている状態で行いましょう。

嫌がる事もあると思いますが、できるだけ子犬のペースに合わせて、急がせるのではなく気長に行ってください。

しつけで注意するポイント

最後にしつけの時に注意するべきポイントを4つほど上げていきます。

①しつけは1分~3分で行う

あまり長い時間しつけを行うと子犬のストレスになります。

しつけが逆効果になってしまう事もあるので、長時間するのではなく、短い時間で毎日行うようにしましょう。

②指示語は統一する

名前を覚えてもらう所でも言いましたが、「待て」や「おすわり」も同じ言葉を使うようにしないと、きちんと犬が覚えてくれません。

指示語はできるだけ同じ言葉で行うようにしましょう。

③名前を読んだ直後やトイレの最中は怒らない

これはパブロフの犬という話でもある条件反射ですね。

何かの動作の後に怒られると怒られた前の動作と関連付けてしまうという物です。

名前を呼ばれる事やトイレが嫌なものという認識になってしまいますので、できるだけ覚えて欲しい事の後は怒らないようにしましょう。

④愛情を持ってしつけをする

これが何よりも大切かもしれませんね。きちんと子犬とアイコンタクトを取って、きちんとできれば褒めてあげましょう。

しつけはお互いがストレスなく生活する為の物ですので、子犬にもしっかりと愛情を持ってしつけをしましょう。

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