甲斐犬の赤ちゃん。仔犬から成長するまでの育て方について徹底解説!

凛々しい表情に、風格のある虎毛が特徴の甲斐犬。甲斐犬は国の天然記念物に指定されている日本犬の一種であり、古くから日本で親しまれている犬種です。

「甲斐犬を赤ちゃんから育ててみたいけど、どうやって育てたらいいんだろう……」
「甲斐犬の赤ちゃんを育てるうえで注意点はあるの?」

これから甲斐犬を育てたい方やすでに飼っている方の中には、このようなお悩みや疑問を抱えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

本記事では、日本犬としての魅力あふれる甲斐犬の育て方や特徴、赤ちゃんと成犬の違いについて解説します。赤ちゃんからの育て方を詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

甲斐犬の赤ちゃんが生まれるまで

まずは、甲斐犬の赤ちゃんについて以下の2点を詳しく解説します。

  • 赤ちゃんが生まれるまでの期間
  • 赤ちゃんが生まれる頭数

甲斐犬が生まれるまでの期間は2ヶ月前後

甲斐犬の赤ちゃんが生まれるまでの期間は、約2ヶ月(63日)前後でで、これは甲斐犬だけではなく、犬種を問わず共通している期間です。

妊娠から約2〜3週間頃になると、母犬にはつわり嘔吐などの症状がみられるようになり、これらの症状があらわれ、さらに腹部の膨らみや乳房の隆起がみられるようになれば妊娠しているサインです。

甲斐犬が生まれる頭数は3〜4匹前後

一度の出産で生まれる甲斐犬の赤ちゃんの頭数は、約3〜4頭

犬は、小型犬・中型犬・大型犬によって体の大きさに違いがあるため赤ちゃんの出産頭数も異なります

甲斐犬の成長スピードについて

甲斐犬の赤ちゃんは、どれくらいのスピードで成長するのでしょうか。
ここからは、赤ちゃんの成長スピードについて詳しく見ていきましょう。

体重は生後半年までどんどん増えてそれ以降は緩やかに増加する

甲斐犬の赤ちゃんは、生まれてから1歳までが成長期です。1歳になるまでの間に、体はどんどん成長していきます。

甲斐犬の赤ちゃんの体重は、成長によって以下のように推移していきます。

生まれてからの期間体重の目安
生後2ヶ月4~6kg
生後3ヶ月5~7kg
生後4ヶ月6~8kg
生後5ヶ月7~9kg
生後6ヶ月7~11kg

このように、生後6ヶ月まではどんどん体重が増えて体が大きくなります。生後6ヶ月以降は緩やかに体重が増えて、成犬時には約12kg~18kg程度まで成長します。

体毛が変化していく

甲斐犬の赤ちゃんは、成長につれて体毛が変化していくことも特徴のひとつです。たとえ赤ちゃんの頃は単色の毛色であっても、成長につれて虎柄のような毛色に変化していきます。

甲斐犬の虎柄の毛色は、基本的に以下の3種類です。

  • 黒虎:黒地に茶褐色の虎模様
  • 赤虎:茶色に黒褐色の虎模様
  • :薄い黒地に茶褐色の虎模様

それぞれの毛色はとても美しく、どの毛色も甲斐犬の魅力を引き立ててくれます。

甲斐犬の赤ちゃん・仔犬の育て方

それでは、甲斐犬の赤ちゃん・仔犬の育て方を見ていきましょう。

  • ご飯の量
  • しつけ
  • 気を付けたい病気

甲斐犬の赤ちゃん・仔犬を育てていくうえで、特に大切なのが上記の3つの項目について詳しく解説します。

ご飯の量

犬にとって、赤ちゃんの時期の食事は健やかに成長するために多くのカロリーを必要とします。そのため、栄養バランスのよい赤ちゃん・仔犬用の総合栄養食を与えるようにしましょう。

そして、ご飯の量は総合栄養食のパッケージ裏面に記載された量を参考に、愛犬に合った量を与えるようにしましょう。しかし、記載されている量はあくまで目安量なので、愛犬の体型や体調に合わせて量を減らしたり増やしたり、調節するようにしてあげてください。

そしてご飯を与える回数は、一般的には離乳直後は1日5〜6回程度、生後5ヶ月頃では3回ほどが理想です。ただし、こちらも赤ちゃん・仔犬によって食べる量は異なるので、パッケージの記載を参考にしながら愛犬が無理なくご飯を食べきれる回数で与えてあげてください。

しつけ

基本的に、しつけは赤ちゃんを迎え入れた日から始めましょう。なぜなら、赤ちゃん・仔犬の頃は適応力が高く、しつけを覚えて身につける力があるからです。もちろん成犬になってからもしつけは可能ですが、小さい頃から始めるとスムーズにしつけを覚えてくれます。

特に、トイレトレーニングは迎え入れた日から始めてください。赤ちゃんは迎え入れた日から排泄を行うため、1日でも早く正しいトイレの場所を覚えてもらう必要があります。

赤ちゃん・仔犬のトイレのしつけについては以下の記事で詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。
子犬のトイレのしつけ方。子犬を家に迎えたときにするべきこと

また、仔犬の社会化トレーニングも早めに行いましょう。社会化トレーニングを行うことによって、家族以外の人や犬を激しく警戒したり、威嚇する可能性を抑えることができます。

噛みつきなどの事故を防ぐためにも、仔犬の時期からたくさんの犬や人に触れ合わせるようにしましょう。また、いろんな場所に連れて行くことで外部からさまざまな刺激を受け、社会性を身につけることが可能です。

仔犬の時期は、意識的に社会化トレーニングを行うことをおすすめします。

気を付けたい病気

甲斐犬は、以下の病気になりやすいといわれています。

  • アレルギー性皮膚炎
  • 外耳炎・中耳炎
  • 白内障 など

特に若齢期(生後6ヶ月頃)から成犬期にかけては、アレルギー性皮膚炎にかかりやすい傾向にあります。アレルギー性皮膚炎を発症すると、皮膚のかゆみや脱毛などの症状があらわれます。

アレルギー性皮膚炎になる原因としては、

  • ハウスダスト
  • 花粉
  • ノミ
  • ダニ

など、犬によって原因はさまざまです。

特に日本犬はアレルギー性皮膚炎を発症しやすいといわれているので、予防として動物病院であらかじめアレルギー検査を受けることもおすすめです。アレルゲンを特定しておくと、そのアレルゲンに対して対策を行うことができます。

もし愛犬が体をかゆがっていたり、脱毛や湿疹などの症状がみられる場合は早めに動物病院へ連れていきましょう。

甲斐犬の成犬との違い

甲斐犬の成犬と赤ちゃんでは、主にどのような違いがあるのでしょうか。明確に違う点としてあげられるのは、「食事の回数」「睡眠時間」です。

まず、赤ちゃんの時期は体の成長のためにも複数回ご飯を与えます。そして、成犬と違って赤ちゃんは一度にたくさんの量は食べられないため、必然的に食事回数も多くなります。

一方で、成犬はすでに体も成長していて消化器官もしっかりしているので、基本的に食事は朝と夜の2回です。また、スキンシップのためにおやつを与えてもよいでしょう。

そして、赤ちゃんの時期は成犬と比べて睡眠時間がたっぷりと必要です。生後6ヶ月頃で約17〜18時間ほどの睡眠時間が理想です。睡眠時間をたっぷりと取ることで、体を回復させたり成長を促すことができます。

甲斐犬の赤ちゃんと成犬では、食事の回数と睡眠時間で大きな違いがあることを覚えておきましょう。

特に赤ちゃんの睡眠を邪魔しないように、安心して眠れる環境を整えてあげてください。たとえば、寝床を常に清潔にしたり、夜は寝床周辺を薄暗くしてあげるとよいでしょう。

まとめ

甲斐犬の育て方や特徴、赤ちゃんと成犬の違いを解説しました。

甲斐犬は、日本犬らしい凛々しい表情とワイルドな虎毛が魅力的な犬種です。成長するにつれて変化する毛色は、甲斐犬の仔犬を育てていくうえで楽しみなポイントのひとつになるでしょう。

しかし、甲斐犬にはアレルギー性皮膚炎などの発症しやすい病気があるため注意が必要です。日頃から愛犬の様子を観察して、違和感があるときは必要に応じて動物病院へ連れて行きましょう。

甲斐犬の赤ちゃんが健やかに成長できる環境を整えて、愛犬の成長を見守ってあげましょう。

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