「仔犬を飼い始めたけれども、適切な量が分からず困っている。」
「仔犬に与えるご飯の量で、注意することってあるのかな?」
特に、仔犬をお迎えしたばかりの飼い主さんのなかには、このようなお悩みを抱えている方もいらっしゃるでしょう。でも、まだ成長段階である仔犬は、基本的に欲しがる分だけ食べさせてあげても大丈夫です。
この記事では、仔犬に適切なご飯の量や回数、時間帯、ご飯を与える際の注意点について解説します。これで、不安な飼い主さんも、仔犬に与えるべき適切なご飯の量・時間帯が分かります!
仔犬のご飯の回数・時間帯
仔犬の食事の回数は、1日の3~5回。
仔犬は、消化器官が未発達で、一度に食べられる量が少ないため、食事の回数を多くしながら十分な栄養を与えます。
また、仔犬のうちは空腹が原因で、胃液を吐いてしまったり、低血糖症を起こしてしまったりする危険があります。そのため、空腹の時間ができないよう、食事は数回に分けて少量ずつ食べさせてあげるようにしましょう。
生後3ヶ月までの食事は5回程度に分ける
生後3ヶ月までは、離乳食の時期。食事は、ふやかしたドッグフードなどです。
しかし、この時期の仔犬は、水分が多い食事を一度にまとめて食べられません。そして水分が多い食べ物は消化が早く、すぐにお腹が空いてします。そのため、こまめにご飯を食べないと、空腹から胃液を吐いてしまうこともあるので注意が必要です。
空腹を考慮して、生後3ヶ月までは、均等な量の離乳食を1日5回程度に分けて与えてあげるようにします。
時間帯の例は、つぎのようになります。
時間帯の例:8時・11時・14時・17時・20時
とはいえ、食事の時間は、愛犬の様子や飼い主さんのライフスタイルなどを考慮して決めるのが一番です。
生後4・5ヶ月の食事は4回程度
生後4・5ヶ月は、離乳食からドライフードへ切り替える時期です。
この時期の仔犬は、消化器官の機能が徐々に形成され、一度に食べられるご飯の量も増加します。成長著しい時期で、肥満などのリスクは高くありません。ポイントは、「愛犬が欲しがる」量のドライフードを与えてあげることです。
生後半年まで、食事は1日4回程度に分けてあげましょう。時間帯の例は、つぎのようになります。
時間帯の例:8時・14時・17時・20時
時間帯は、これまでのタイミングを考慮しながら決めてください。
半年〜1年の食事は2〜3回で良い
半年〜1年は、仔犬用のドライフードに切り替わっている時期です。
この時期の仔犬は、一度に食べられる量がさらに増えています。そのため、生後半年以降の食事は、
1日2〜3回。大人と同じくらいのペースで良くなります。時間帯の例は、次のとおりです。
時間帯の例:8時・14時・17時
夜から朝までの時間が空いてしまうので、あまり空腹にならないよう、夜の食事の時間をもう少し遅くしてあげるなど、愛犬の様子に合わせて調整してください。
仔犬の時期にご飯の回数が多くなる2つの理由
犬種によっても異なりますが、「仔犬」と呼ばれる時期は、生後1年半くらいまでです。この時期に犬は急激に成長します。
消化器官の機能が未発達の頃は、食べさせ方にも気を配ってあげましょう。その反面、食べて身体を作らなければならない時期でもあるため、十分な量を食べさせることも大切です。
このような条件でバランスよくご飯を与えるには、回数でうまく調整するのが、愛犬にとっても、飼い主さんにとっても、良い方法なのです。
消化器官が発達しておらず、消化力がまだ弱い
生後半年以内の仔犬は、消化器官が十分に発達していないため、まだまだ消化力が弱いです。
消化力が弱いので、おのずと1度に食事できる量も少なくなり、たくさん与えても食べられないというだけでなく、消化しきれない分を吐いてしまうこともあります。
そのため、必要な量を食べさせるためにも、食事の回数を多くする必要があるのです。
成長期のためたくさんのエネルギーを摂取する必要がある
生後1年以内は、仔犬にとって体格だけでなく、身体のあらゆる器官も成長期にあたります。
成長期に食事の量を増やさなければならないのは、犬も人間も同じで、食事では成長に必要な十分な量を取らせてあげる必要があります。
しかし、消化力がまだ弱いため、1度の食事でたくさん食べさせることはできません。そのため、食事の回数を多くすることで、食べさせるご飯の量を増やす必要があるのです。
仔犬の食事に関する3つの注意点
愛犬の健康を心配し、十分な量を食べられているか、十分に栄養が取れているか。逆に、多すぎるのではないかなど、不安になることもあるでしょう。
当然、成長期だからと与えすぎたり、太らせないために減らしすぎたりすることはよくありません。ここでは、偏った食事にならないための「仔犬の食事に関する3つの注意点」について、解説します。
おやつをむやみに与えない
人間と同じように、仔犬の場合も、栄養はご飯から取ることが基本です。おやつを食べることで、必要な食事が取れなくなってしまうのはよくありません。
おやつでの栄養補給は考えないことが大切です。お楽しみやご褒美としておやつを与える際、気を付けたいのがタイミングと質です。
- 理想的なタイミング : 食事と食事の中間に与える
例)8時・14時の間であれば11時におやつを与える
- 理想的なおやつ(質) : 高タンパク質低カロリーで抑える
例)チーズやチキンなど
これらのポイントをふまえ、成長の妨げにならない理想的なおやつを心がけましょう。
愛犬の便の状態をチェックする
食事の量が適切かどうかは、仔犬の便の状態から判断できます。
たとえば、便の状態が柔らかいときは、消化しきれていない、上手く消化されていない可能性があります。そのようなときは、1回のごはんの量を少し減らし、食事の回数を増やして全体の量を調整してあげるとよいでしょう。
また、便の量が多かったり、回数が多かったりするときは、ご飯の全体量が多いことが考えられます。そのようなときは、1回のご飯の量を少し増やし、食事の回数を減らして全体量を調整してあげるとよいでしょう。
このように、便をチェックすると、その状態によって、食事の量を調整してあげることができます。
愛犬が欲しいご飯の量をあげる
仔犬は、成長期真っ只中です。この時期に、肥満のリスクを心配する必要はありません。
反対に、食事を制限することで、免疫が落ち、感染症を罹患するリスクがあります。また、問題行動や食欲不振につながることも考えられます。
ご飯は、必要だから欲しがると考え、仔犬の時期は、愛犬が欲しがる量を与えてあげることが大切です。
まとめ
仔犬は、まだまだ成長段階です。身体や体内のあらゆる器官が形成される大切な時期のため、基本的に、食事は多めに食べさせてあげることが大切です。
そうはいっても、1度に食べられる量も限られているので、生後すぐから半年までは4〜5回、それ以降は2〜3回と食事の回数を変えていきながら、全体の摂取量を調整するようにしましょう。
また、ベストな食事の量や回数は、日々愛犬の便の状態をチェックし、臨機応変に対応してあげることも重要です。そして、かわいいからといって、むやみにおやつは与えないようにすることも忘れないでくださいね。