愛犬の避妊・去勢手術を行った後、愛犬の様子に変化があったと感じる飼い主さんもいるでしょう。
- どうして手術後に様子が変わってしまったのか?
- 手術後のケアは?
- 散歩はしてもいいのか?
- 留守番を任せてもいいのか?
などの注意事項などを知っておきましょう。
犬の避妊手術後の変化
犬は避妊・去勢手術を行った後、大きく分けて『体重の増加』と『性格の変化』の2つの変化があります。
体重の増加
避妊・去勢手術を行うことで性ホルモンが分泌されなくなるため、活動量が減って基礎代謝量も低下します。
そのため、肥満になりやすいのです。手術前と同じ量のフードを与え続けると、どんどんと体重が増えてしまう可能性があります。
一度太ってしまうとダイエットはとても大変ですし、肥満が原因で糖尿病や膀胱炎などの病気にかかりやすくなってしまいます。
ですから手術後は、今まで以上に愛犬の食事量と運動量をしっかりと調整をしてあげましょう。
性格の変化
去勢手術後は、手術前よりも穏やかになると言われることが多いです。
性ホルモン分泌の変化で、発情から開放され、縄張り意識が弱まるためと言われています。
避妊手術の場合も同様で、臆病だった子が甘えん坊になったりもするようです。
犬の避妊後・去勢後の注意点
避妊・去勢手術の手術時間は1~2時間程です。
病院によって異なりますが、日帰り手術のところもあれば、動物病院に1泊することもあります。
手術後、まずは慣れない場所で心細く過ごしてきた愛犬を温かく迎えてあげましょう。ここからは、手術後の注意点をご紹介していきます。
いつも通りに接する
手術後、愛犬を迎えてすぐに「痛かった!?」「怖かったよね!?」などと飼い主さんが騒ぎ立てるのはNGです。飼い主さんが心配そうな顔や行動、言動をしていると、その不安を愛犬も感じ取ってしまい負のスパイラルに陥ってしまいます。
心配な気持ちは押し殺し、いつも通りのテンションで愛犬を温かく迎えてあげましょう。普段と変わらない、いつも通りの飼い主さんの振る舞いに愛犬は安心するはずです。
しっかりと愛犬を観察する
全身麻酔をして手術をこなしてきた愛犬は、そのショックやストレスなどで食欲をなくしてしまう可能性があります。まずは、自宅でゆっくりと過ごすなどして、おもいっきりリラックスさせてあげましょう。
身体にも少なからずダメージを負っているので、過度に構うようなことはせず、優しく撫でてあげたり、そばで見守ってあげてください。
翌日になっても元気がなかったり、ご飯を食べない、等といつもと違う様子なら、動物病院に連絡して獣医さんからの指示を仰ぎましょう。
体重の増加に注意
避妊・去勢手術を行うことで性ホルモンが分泌されなくなるため、活動量が減って基礎代謝量も低下します。そのため、肥満になりやすいのです。手術前と同じ量のフードを与え続けると、どんどんと体重が増えてしまう可能性があります。
一度太ってしまうとダイエットはとても大変ですし、肥満が原因で様々な病気にかかりやすくなってしまいます。ですから手術後は、今まで以上に愛犬の体重や体型管理をしっかりと行いましょう。
手術跡を舐めてしまわないようにする
避妊・去勢手術後、犬は傷口が気になって舐めることがあります。感染症を起こしたり、糸を噛み切って傷口が開いたりする可能性があるので、抜糸が済むまでエリザベスカラーを使用しましょう。
エリザベスカラーとは、犬が患部を舐めたり引っ掻いたりしないようにする為のもので、首の周りに大きなえりを囲ったエリマキトカゲのようなものです。
エリザベスカラーをつけると口や足が患部に届かないため、治りが早くなります。
シャンプー等の時期
シャンプーに関しては、抜糸から2~3日以降が適切です。
できる限り患部は濡らさず、シャワーは避けて濡れタオルで傷口以外を拭くに留めましょう。
抜糸不要の手術をした場合も、シャンプー等の時期は獣医さんへ指示を仰いで行うのが良いです。勝手な判断はやめましょう。
手術後から抜歯までの注意点
傷口を濡らさない
シャンプーは手術前日までに行い、雨の日は外出を控えましょう
傷口を舐めさせない
唾液内の雑菌が傷口から侵入・化膿する危険があります
傷口に負担をかけない
運動量を調整し、傷口に負担をかけないようにしましょう
避妊後・去勢後のケア方法
愛犬が手術を終えた後は、飼い主さんのケアが大事です。
手術直後の犬は、心身ともに疲弊しています。動物病院に置いて行かれたと思い込み、ショックで食欲を失ってしまう犬もいるほどです。
「痛いね~」「怖くないよ~」などと飼い主さんが神経質に接するのはNG。
飼い主さんが心配そうな顔や行動、言動をしていると、その不安を愛犬も感じ取ってしまいます。不安を煽る態度や発言は避け、普段通り過ごしましょう。普段と変わらない、いつも通りの飼い主さんの振る舞いに愛犬は安心するでしょう。
自宅に帰ってからは食事の管理をして、愛犬の体力が回復するようにしましょう。普段好んで食べているエサやおやつがあるのならば、それを使って気持ちを落ち着かせてあげるのも一つの方法です。
ただ手術後は、ストレスによって食欲が落ちているケースがあるので、愛犬の食欲と体調を見ながら食事量やタイミングを調整しましょう。翌日になっても愛犬の様子や食欲が戻らないようであれば、すぐに獣医さんへ連絡相談してください。
動物病院にいい印象を与えよう!
手術をきっかけに、動物病院が苦手になってしまう犬もいます。もちろん個体差があり、大丈夫な子もいますが、怖がってしまう子もいるのは確かです。
そうなると、診療のたびにストレスを感じてしまうので、健康維持にも一苦労してしまいますよね…。そんな時は、いつものお散歩コースに動物病院を入れて立ち寄るなどして、動物病院の前でおやつを与えて、愛犬の好きなお散歩とおやつをセットにしてみてはどうでしょうか。少しずつではありますが、動物病院の印象を変えられるかもしれません。
お散歩はいつから行ってもいいの?
いつから散歩に行けるかは獣医さんによって意見が分かれることが多いですが、共通しているのが「激しい運動は避ける」「天気が悪い場合は行かない」です。
激しい運動をすると傷口が開いたり痛みが激しくなる可能性がありますし、天気が悪いと汚れで傷口が膿んでしまう可能性があります。どうしても散歩に行きたがったり、外でしか排泄をしないという場合は、獣医さんに相談しましょう。
ただし抜糸がされていなくて傷口の治りが遅い場合は、治りかけている傷口が悪化してしまう可能性があるので、過度な運動は控えてください。
抜糸まではお家の中で傷口に負担のかからないような遊びをするなどして、ストレスを発散させてあげましょう。
留守番を任せても平気?
術後経過がよければ、2日後から留守番をさせてお出かけしても構いません。犬によっては個体差もあるので、手術後も犬の様子をよく観察し、留守にしてもいいかどうかの判断をしてください。
どうしても心配であれば、家族と相談してスケジュールを調整するなり、ペットシッターさんにお願いするのも良いでしょう。
まとめ
犬の避妊・去勢手術後は多少なりとも変化があるものです。
飼い主さんは前もって起こるであろうことを把握して、準備しておくと良いでしょう。
家族や獣医さんにも協力してもらい、愛犬が手術後に1日でも早く日常生活を送られるようにサポートをしていきましょう。