コロナ禍の昨今、犬を飼い始めたという方も増えたと聞きます。
初めて犬を飼うという方は体調、怪我、病気などいろいろ心配になるかも知れません。
犬のアレルギーというのは犬にとって非常に身近な存在だと思います。
犬がしきりに体を掻いていたり、皮膚が赤くなっていたり初めてだと不安になることばかりだと思います。
犬がどんな症状なのか、どこを痒がっているかなどを正確に獣医さんに伝えることでつらい症状などを緩和する事に繋がります。
犬のアレルギー症状
アレルギーといえば人間だとくしゃみなどの症状を思い浮かべるかも知れませんですが、犬のアレルギーの症状の場合だと皮膚に関する物が多いのが特徴です。
アレルギーによっては皮膚の痒みなどとは違う症状が出る場合もあります。
食べものが原因のアレルギーの場合だと下痢、嘔吐など消化器官に影響する場合もあります。
アレルギーの種類
アレルギーといっても犬も様々な種類のアレルギーがあります。
それぞれご紹介していきたいと思います。
ノミアレルギー性皮膚炎
ノミの唾液によりアレルギー反応を起こし、ノミアレルギー皮膚炎を起こす病気です。
このアレルギーは強い痒みが特徴の一つです。
ノミの生息しやすい暖かい時期梅雨時期~秋頃は注意が必要です!気温が20°前後で湿度が高い際は繁殖しやすいと言われています。
また近年の温暖化の影響により冬に繁殖したり、家の中で繫殖することもある為、1年を通してアレルギー反応を起こす可能性も否定できません。
マラセチア皮膚炎
マラセチア菌は健康な犬の皮膚などにもいる常在菌というもので、普段はアレルギー反応を起こすことはありませんが、マラセチア菌は犬の皮脂をエサにしている為、脂っぽい犬だとアレルギー反応を起こす犬も多いです。
遺伝などの影響で皮脂が多い犬種のシーズー、アメリカンコッカースパニエル、ウェストハイランドホワイトテリアなどがかかりやすいと言われています。
他にも脂っぽくはない犬種ですが、トイプードルやヨークシャーテリア、チワワに関しては少ないマラセチア菌でアレルギー反応を起こしやすいです。
症状が起こりやすい部分は皮膚が擦れる部分などが赤くなったり、痒みなどがでたりします。
犬アトピー性皮膚炎
原因となっている物で多いのは室内にいるチリダニにアレルギー反応を起こす事ですが、他にもカビや動物などのフケ、花粉などにアレルギー反応を起こすこともあります。
マラセチア皮膚炎と同様に遺伝と関係しなることが多いとされている犬種は、柴犬、フレンチブルドッグ、レトリバー、テリア、パグ、シーズーなどです。
発症する年齢で多いのは生後6ヶ月~3歳ごろと若い年齢ですが、高齢でも発症することがあります。
疥癬(かいせん)
疥癬は、イヌセンコウヒゼンダニというダニに感染しアレルギー反応を起こします。
ヒゼンダニに感染している犬や他の動物と接触したりすることにより感染します。
感染力が非常に高いのがイヌセンコウヒゼンダニです。
疥癬は強い痒みが特徴の一つです。全身に赤い発疹やフケなどが出たりします。
また、強い痒みの為、身体を掻いたさいにひっかき傷ができる事もあります。
食物アレルギー
食物アレルギーは食べ物のタンパク質が原因でアレルギー反応を起こす事が多いです。
大抵の犬は1歳頃の若い時に発症することが多いですが、どの年齢でも発症することがあります。
症状は痒みや赤くなったりするなどが顔や股、足などに見られる場合が多いです。
皮膚以外の症状だと消化器症状で軟便や下痢などの症状が出る場合があります。
対処法や病院での診断、処置について
どのアレルギーになったらどう対処すればいい?病院ではどんな処置がされる?など気になるかもしれません。
それぞれご紹介いたします。
ノミアレルギー性皮膚炎
病院での診断は皮膚のただれやノミがいるか掻き傷などを確認したり、他のアレルギー症状にも似ている為、皮膚のテストをする場合があります。
処置などは駆虫薬などを使用してノミの駆除を行います。
薬にも種類がありスポット剤、内服薬などがあります。
飼い主さんがお家でできる事は、まず家庭内のノミを減らす事です。
その為に日々ペットの使用している物を毎日掃除、洗濯などをして清潔な環境を作りましょう。
マラセチア皮膚炎
病院などの処置は抗真菌薬でマラセチアを減らす事です。
家庭でできる事は、マラセチアのエサとなる皮脂の汚れをシャンプーなどで落とす事です。
※状態などを見て獣医さんと頻度など相談しましょう!
犬アトピー性皮膚炎
病院での診断は除外診断という診断です。
除外診断は他のアレルギーの可能性を一つずつ除外していきます。
飼い主に症状がでるまでの詳しい話を聞きアレルゲンを特定する為の検査を行います。
アトピー性皮膚炎はアレルゲンを完全に除去する事が難しいため、症状を抑える薬などの治療が中心です。
薬は様々種類があり、かゆみなどを抑える内服薬、外用薬などがあります。
注射など打つ場合もあります。個体により合う、合わないがあります。
家庭でできる事はこちらについてもシャンプーです。状態を見ながらやることが大切です。
疥癬(かいせん)
病院での診断では皮膚の表面をこすってフケを取り、ダニを探したり見つからない場合は、薬で皮膚の状態が良くなるかを見ていきます。
家庭でできる事はノミアレルギーの場合と同じく清潔にすることです。
食物アレルギー
食物アレルギーの診断は8~12週間以上、低刺激の食べ物か除去食を投与します。
食物アレルギーがあった場合は除去食の投与の後に良くなってきます。
家庭でできる事は、ペットの食事を観察し再発などを防ぐ事です。
予防について
飼い主の皆さんが予防としてできる事をご紹介いたします。
シャンプー ブラッシング
まず普段からブラッシングをしてペットの皮膚の状態をチェックしてあげる事が大切です。 ※あまり強くしないように
シャンプーは皮膚の保湿や皮脂の汚れなどを落としたり出来るため、週に1回~2回、シャンプーをしてあげるのもいいです。
ノミ、ダニなどに関しては、予防の薬などで予防することも出来るので、予防の薬の使用をおすすめします。
まとめ
今回は、犬のアレルギー症状や湿疹についてご紹介いたしました。
犬のアレルギー症状は主に皮膚に出るという事やどんな治療をするのかなど様々ご紹介いたしましたが、犬にもこのアレルギーあるの?!など驚かれた方もいるのではないでしょうか。
大切なペットを守るために飼い主が出来る事は日々心がけましょう!