柴犬のしつけは難しい!?

日本犬である柴犬は、落ち着きがあり頑固な反面、心を許した飼い主や家族に対して従順で忠誠心が強い性格の犬です。主人と認めた人間には忠実に従うものの、飼い主以外には懐かないことも珍しくありません。

野生動物の性質を強く残しているので、警戒心が強い子の場合、知らない人が触ろうとすると敵意を剥き出しに吠えたりすることもあります。頑固な性格なので、しつけ問題に直面する飼い主が多い犬種でもあります。

「トイレのしつけや、吠えや噛みつきなどで悩んでいる」人もいるでしょう。ですが、愛犬との主従関係を築きしっかりとリーダーシップを取ることで、その忠誠心の高さから従順で誠実なパートナーになってくれることでしょう。

【柴犬のトイレ事情】

柴犬は、元々外で飼われていた犬種ということもあり、成長するにつれ、習性的に外で排泄をするようになることが多い犬種です。そうした都合もあり、他の犬種とはトイレトレーニングのやり方が異なる傾向があります。

例えば、外で排泄するのが当たり前になると、逆に屋内ではしないようになってします。そうなると、排泄のためだけに外出しなくてはなりません。また、留守番時などは排泄を我慢させることになってしまうので、飼い主にも愛犬にも大きな負担となってしまいます。

こうした状況を避けるためにも、トイレトレーニングは早い段階から確実に身に付けておきたいしつけといえるでしょう。

【柴犬のトイレトレーニング】

柴犬のトイレトレーニングで最も重要なことは、環境作りです。我慢できる時間が短い子犬の場合は、行動範囲を狭めたり、排泄のタイミングを知ることで成功確率を増やすことがポイントです。

まずはトイレの準備をしましょう。ハウスやハウスやケージ、専用のクッションベッドなどを用意し、愛犬専用の場所を作ってあげましょう。

自分のニオイがする自分専用の場所を用意してあげることで、トイレ・トレーニングがスムーズにいきます。犬のサイズや性格を考慮して、準備を始めましょう。

トイレの設置場所やレイアウトは大事

「トイレはあればどこでもいいだろう」と、思うかもしれませんが、犬はキレイ好きなので、トイレが寝床に近いとストレスを感じて落ち着いて眠ることができなくなります。また、それが原因でトイレを失敗することにも繋がりかねません。

そのため、トイレと寝床はできるだけ離した場所に設置すると良いでしょう。できれば、部屋を分けるように別々にしてください。難しいようであれば、段ボールや板などでトイレのスペースを囲むと良いでしょう。トイレの場所は、人の出入りが少ない静かな場所が効果的です。

ただ、あまりにも遠い場所や、到着するのが困難な場所は避けましょう。

トイレのサインを見逃さない

犬には、トイレのサインがあります。愛犬を良く観察して、排泄のタイミングや、サインを見逃さないようにしましょう。

  • そわそわする
  • お尻を気にする
  • 床のニオイを嗅ぎだす
  • 後ろ脚の動きがぎこちない

こういった仕種を見せたら、すぐトイレの場所まで誘導しましょう。

排泄時に声をかける

排泄のタイミングで、愛犬に向かって“飼い主さんが決めた言葉”をかけ続けます。「いちに、いちに」や「ワンツー、ワンツー」など簡単な言葉で大丈夫です。

この一連が愛犬に根づくと、言葉と排泄行為が頭の中で関連付けられ、最終的には合図で排泄をしてくれるようになるはずです。

注意点としては、優しく声をかけるようにしましょう。大声で発するなど、プレッシャーをかけないようにしましょう。愛犬が萎縮してしまい、出るものも出なくなってしまいます。

あくまでも、言葉の合図はバックミュージックのように柔らかく、愛犬から視線をそらしてさりげなくが基本です。

おおげさにほめる

うまく排泄することができればよくほめてあげましょう。「すごい!」「えらい!」などと明るく高い声と大きな動作でほめて、愛犬が喜ぶように声をかけるのが良いでしょう。

ほめられる理由を理解したら、犬自身もトイレと定めた場所を認識して、その場所で用を足すようになります。トイレ場所で成功した際は、おおげさなぐらいほめてあげてください。

【トイレトレーニングで大事なこと】

ミスしても絶対に叱らない

トイレシーツ以外の場所で粗相をしてしまった場合は、叱らずに、ニオイが残らないようによく拭き、片付けましょう。排泄は生理現象の一つですから、怒られてしまうと犬は何を怒られたのか理解できずに困惑してしまいます。

我が強い子はそのまま飼い主に反感を持つようになり、攻撃してくる恐れもあります。神経質な犬は排泄=駄目なことと認識してトイレを我慢してしまい、膀胱炎などになってしまう子もいますので、注意が必要です。

トイレはいつも清潔に

犬はキレイ好きなので、トイレも清潔さを保つようにしましょう。用を足した状態のままにしておくと、その後同じ場所で排泄しようとはしません。なのでトイレシーツは使用する度に交換するようにしてください。トイレトレーも、こまめに掃除して清潔に保つようにしましょう。

散歩中は基本NG

犬の排泄行為は、ニオイによるマーキングとしての側面もあります。マーキングをすることで、そこが自分のテリトリーであると他の犬に主張します。その行為がクセになってしまうと、所かまわず色々な場所で排泄するようになってしまいかねません。

そうならないよう、家でトイレを済ましてから散歩に出かけるようにして、散歩中は排泄しないようにコントロールする必要があります。どうしても屋外で用を足す必要がある場合は、飼い主さんが許可した時だけ排泄できるように覚えさせてください。

【なかなか覚えない場合】

しつけは、同じやり方をすれば全ての犬が必ず成功するわけではありません。ですが、失敗には全て原因があり、それはどれも飼い主側に何かしらの問題がある場合が多い傾向があります。

ちょっとしたタイミングのズレでも、犬はこちらの意図とは違った受け取り方もするので、なかなか覚えてくれない場合は、一度トレーニングのし方を見直してみるといいでしょう。

まとめ】

トイレトレーニングは、優先度が高いしつけの1つです。排泄は毎日欠かさず行う行為なので、できるだけ速やかにマスターしたいところ。1日の排泄リズムが分からないようなら、よく観察して排泄の記録をつけていくと効果的でしょう。

また、どうしても排泄してほしくない場所は、犬が入れないように囲いをするなどして、少しでも犬が失敗するリスクを減らしてあげましょう。犬が成功しやすい環境を整えてあげることで、トイレトレーニングがしやすくなります。

そして何より、成功したときは、大げさに褒めてあげることが大切です。褒め言葉だけ、撫でるだけ、ではなく、たっぷりと褒め言葉をかけながら撫でたり、スキンシップを取ったりしてあげてください。

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