子犬の睡眠時間を月齢別に解説。眠らない時の対処法は?

犬の睡眠時間は成犬でも1日12〜14時間とされています。

子犬の場合だと必要な睡眠時間は16〜18時間だと言われています。人間も赤ちゃんの頃は睡眠時間が多いように子犬も多くの睡眠時間が必要です。

寝る子は育つという言葉もあります。睡眠は骨格筋の成長を促すので、人間も犬も赤ちゃん時代はたくさん寝る必要があるのです。よく寝てよく遊ぶ。子犬にとってそれが元気に育つ秘訣です。

この記事では子犬はどのくらいの睡眠をとるのか、月齢事にまとめています。

なぜ子犬の睡眠時間は長いのか

子犬は成犬よりも睡眠時間が長く、特に生まれたばかりだとほとんど1日中寝ています。人間の赤ちゃんもミルクを飲んでいるとき以外は眠っている時間が長くなっています。

人間も犬も、小さいうちはなぜ大人よりも睡眠が必要なのでしょうか。

また、少し月齢が進んだ子犬には人間の赤ちゃんとは異なる理由もできてきます。子犬がたくさん眠る理由をいくつか見ていきましょう。

子犬の睡眠のメカニズム

成犬の場合、睡眠時間の70%がレム睡眠で30%がノンレム睡眠だと言われています。しかし、子犬は睡眠時間が長い分、熟睡している時間が成犬より長いのが特徴です。

寝ている間に成長ホルモンが分泌されるので、子犬の成長のために睡眠は欠かせません。

睡眠はノンレム睡眠から始まり、やがてレム睡眠に移行していきます。レム睡眠に移行する前に物音などで目を覚ましてしまうとレム睡眠による体の休息が不足してしまいます。

寝ている姿が可愛らしくて、つい触ってみたくなったりすることがありますが、犬は熟睡している時間が短いのでトータルの睡眠時間を長く確保してあげるためにも、寝ている子犬はなるべく起こさないようにしてあげるようにしましょう。

エネルギー消費量が多い

子犬は睡眠時間は長いのですが、起きているときは活発に動きまわります。子犬は好奇心が強く、あらゆるものに興味を示して遊び回ります。おもちゃも大好きです。

たくさん遊んで遊びの中から様々な学習をします。子犬は動きが多いので成犬に比べてエネルギーをたくさん消費します。

そもそものエネルギー量が少ない

子犬は体が小さいため、体内に蓄えられるエネルギー量が少なく、体力を回復するためには熟睡時間がたくさん必要です。

子犬は体の成長のためや、その日に消費したエネルギーの回復ために、たくさんの栄養が必要です。

そのため子犬用のエサは成犬のエサよりも栄養価が高いものが多くなっています。

使ったエネルギーを餌と睡眠で補い、子犬は成長していきます。

月齢で変わる睡眠時間

睡眠時間は月齢によって変化していきます。成長に従って少しずつ少なくなり、生後6ヵ月には成犬に近い睡眠時間になります。

体と脳が成長して大人に近づいた証拠です。

月齢ごとの睡眠時間は次のように変化していきます。

月齢睡眠時間
生後3週間生後3週間ぐらいまでの子犬は食べて寝ることが仕事です。ひたすら食べて寝るという生活を送ります。母乳をもらっては眠る、を1日繰り返します。生後3週間を過ぎるとレム睡眠とノンレム睡眠の割合が半々になり、活動する時間が徐々に増えていきます。
生後2〜3ヵ月生まれたばかりの頃に比べると活動量が増えてきますが、まだまだ1日の大半は寝ていることが多い時期です。この時期の子犬は18時間ほど眠ると言われていますが、飼い主さんがそばにいると、起きていようとする場合もあります。子犬にとって睡眠は脳や体の成長にとても大切なものなので、飼い主さんに合わせて起きているようであれば3時間ぐらい別室で落ち着いて寝られるようにしてあげましょう。
生後4ヵ月遊ぶ時間がどんどん増え、少しずつ睡眠時間が減ってきて、眠り方にも性格や生活習慣が反映されて個性が出てきます。まとめて眠る子、あまり眠らない子と様々ですが、人間があまりかまいすぎて睡眠時間が短くなるのには注意しましょう。睡眠時間をきちんと確保できていないと必要以上に体力を消耗してしまうなど、成長に影響がでることがあるので、遊びたがっているときにしっかり遊んであげて平均睡眠時間は確保できるようにしましょう。
生後5〜6ヵ月この月齢になると、睡眠時間はかなり減り、成犬とあまり変わらない14〜16時間ぐらいになります。家の中の遊び以外でも、散歩に行ったり運動の質が変わってきます。子犬から成犬へと変化していく時期なので、睡眠と生活のバランスが取れてきます。

あまり寝てくれないときはどうすればいい?

犬を飼い始めて間もない場合、ペットショップやブリーダーさん、獣医師さんから子犬はたくさん寝ると言われていたのに「うちの子、思ったより寝ない」「20時間ぐらい寝ると聞いたのに、うちの子はそんなに寝ていない」ということもあります。

子犬は眠ることで成長を促されるので、睡眠が足りない子はちゃんと成長できないのでは?と心配になってもおかしくありません。

しかし、あまり寝なくても、ほとんどの場合、そこまで心配する必要はありません

疲れてくれば最終的には眠ることが多いからです。遊びなどで興奮して眠らない場合は、犬が暗くて狭い場所を好むという習性を利用して、部屋を暗くして犬用のベッドの近くに仕切りを置くなどして、パーソナルスペースを作って落ち着かせてあげるとよいでしょう。

夜、あまり寝ないうえに食欲がない場合などは、体調を崩している可能性もあるので、気をつけてあげましょう。

朝、やたらと早く起きてしまう子もいます。

トイレに行きたい、かまって欲しいといった理由が多いようです。

鳴いたからと相手にしてしまうと、鳴けば遊んでもらえると思ってしまうことがあるので、その時間に起きて遊んであげるよりも、日中にたくさん遊んでエネルギーを消費させて寝るべき時間にしっかり眠れるように誘導してあげましょう。

子犬は体温調節があまり得意ではないので、季節や室温によって寝床に毛布を置いたりひんやりするものを置いたりと、工夫してあげるのも安眠できるようにさせるための工夫です。

まとめ

子犬はたくさん寝て大きくなっていきます。子犬の成長にとって睡眠は成長に欠かせないとても大切なものです。

多少睡眠が足りないからといって、すぐに病気になったり成長が阻害されることはありませんが、やはり子犬の時期はしっかり寝かせてあげましょう。

日中、はしゃいで眠らない子であれば、落ち着ける寝場所を作ってあげるなどの工夫をしましょう。

夜あまり眠らない子であれば、日中たくさん遊ばせて、夜は疲れて眠るというサイクルをしっかり身につけさせましょう。

日中の遊び時間が少ないと、夜不眠がちになりやすいので、「よく遊びよく眠る」生活習慣を身につけさせたいですね。

そして、元気に育って欲しいものです。

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