トイレのしつけは、犬を迎え入れてからまず初めに行う大切なしつけです。
「頑張っているけど、なかなかうまくいかない……」
「失敗が多くて掃除が大変」
「どうしたらトイレを覚えてくれるんだろう」
トイレのしつけは失敗することが多く、困っている飼い主さんも多いのではないでしょうか。
一度はトイレを覚えてくれたと思ったのに失敗することもあり、しつけの終わりが見えず不安になっている方もいらっしゃるかもしれません。
この記事では、愛犬のトイレのしつけに悩んでいる飼い主さんのために、しつけの参考になるヒントをまとめました。
「トイレのしつけを成功させたい!」という飼い主さんは、ぜひ参考にしてみてくださいね。
失敗別!犬のトイレの対応方法
まずは、犬のトイレの失敗別に、失敗したときの対応方法をご紹介します。
よくある失敗をまとめたので、愛犬と同じ失敗の対応方法も見つけられるかもしれませんね。
今回は、以下の4つの失敗例について詳しく解説します。
- トイレではない場所にもおしっこをしてしまう
- トイレから排泄物がはみ出してしまう
- いつも同じ場所でトイレを失敗する
- トイレに連れて行ったのに、排泄してくれない
トイレではない場所にもおしっこをしてしまう
犬がトイレではない場所にもおしっこをしてしまうときは、まだトイレの場所を正しく認識できていないのかもしれません。
トイレのしつけを始めて、まだ日が浅いうちによくある失敗です。
この問題の解決方法としては、根気よくトイレのしつけを行うことです。
トイレの位置をしっかりと決めて、「トイレは必ずここでする!」ということを覚えさせてあげてください。根気よく続けることで、犬も少しずつトイレの場所を理解できるようになります。
「成功したらしっかりと褒める」ことを大切に、しつけを継続しましょう。
別の原因として、「マーキングをしている」ことも考えられます。
マーキングは縄張りを主張するために行われ、もし部屋中にマーキングをしているのであれば、飼い主との関係性に問題がある可能性があります。散歩の方法や食事のとり方などで序列を理解させて、マーキングを行った場所はしっかりと消臭しましょう。
トイレから排泄物がはみ出してしまう
「問題なくトイレまで行けるのに、排泄物がはみ出してしまう」というお悩みで悩んでいる飼い主さんも多いでしょう。
排泄物がはみ出してしまう場合は、下半身やお尻がトイレからはみ出していないか確認しましょう。
もしかすると、トイレのサイズが愛犬の体のサイズと合っていないのかもしれません。
犬は、トイレをする前にソワソワと動き回るので、ある程度の広さは確保してあげましょう。
もし、床にトイレシートだけを敷いている場合は、犬がトイレの境目をはっきりわかっていない可能性があります。その場合は、トイレトレーを使用するようにして、トイレとトイレではない場所の境目がはっきりとわかるようにしてあげましょう。
愛犬は、きっとトイレの場所は理解しているので、成功まであと一歩です。
いつも同じ場所でトイレを失敗する
いつも同じ場所でトイレを失敗するときは、その場所が犬にとってトイレがしやすい環境であると考えられます。
カーペットなどの柔らかい場所だったり、きっと犬にとって落ち着いてトイレができる場所なのでしょう。
もし可能であれば、その場所にトイレを移すことを検討してください。そこは犬のお気に入りの場所なので、そこにトイレを移すことでトイレが成功する可能性があります。
トイレを移すことが難しい場合は、失敗を予防するために徹底的に消臭を行いましょう。
犬は、自分の排泄物の臭いが残っている場所でトイレを繰り返す習性があります。臭いが残っていては、何度も同じ場所でトイレを失敗してしまうでしょう。
犬の嗅覚は人の何倍も優れているので、消臭後も物を置くなどして、物理的に近づけないようにしてみてください。
トイレに連れて行ったのに、排泄してくれない
トイレに連れて行ったのに排泄をしてくれないときは、犬がその場所をトイレだと認識していない可能性があります。
これは、しつけを始めてすぐの頃によくある失敗です。
まずは、その場所で排泄をする経験をさせてあげましょう。
犬がトイレに行きたそうにソワソワし始めたら、タイミングを逃さずトイレに連れて行きます。
そして、きちんとトイレの上で排泄ができたら目一杯褒めてあげましょう。
「ここでトイレをすると飼い主さんに褒めてもらえる」と認識してもらうことが狙いです。
どんどん成功体験を積ませて、トイレの場所を認識してもらいましょう。
トイレのしつけの大原則
トイレのしつけを行うときは、以下のポイントを心にとどめておきましょう。
- 成功したらしっかりと褒めてあげる
- 失敗をしたとしても怒らない
- トイレのしつけは時間がかかるものだと認識する
トイレのしつけにおいて一番大切なのは、「成功したらしっかりと褒めてあげる」ことです。
しっかりと褒めてあげることで、愛犬は飼い主さんに褒めてほしくてトイレで排泄をするようになります。トイレのしつけは継続が必須ですが、成功したときは必ず褒めてあげてください。
そして、トイレを失敗したときの対応方法のポイントは、「失敗しても絶対に怒らない」ことです。
犬はもともと「トイレで排泄をする」という認識がないため、間違った場所でトイレをして怒られても、なぜ怒られたのかわかりません。
それだけではなく、「トイレをしたから怒られてしまった」と勘違いして、トイレ自体を我慢するようになる恐れがあります。
トイレを我慢することは健康にも良くありませんので、勘違いさせないためにも怒らないようにしましょう。
もし失敗したとしても、大げさに反応せず淡々と片付けるようにしてください。
トイレのしつけのポイント(犬の気持ち編)
- 寝床の近くにトイレを設置しない
- 犬に飼い主を親だと思ってもらう
- トイレだと分かりやすいようにする(場所・見た目)
- トイレをちゃんとできたら褒めてあげる
トイレをしつけられる側の犬の気持ちも交えて、詳しく解説します。
寝床の近くにトイレを設置しない
犬は、とても綺麗好きです。
特に、自分の寝床は清潔である状態を望みます。そのため、寝床の近くにトイレがあったり寝床自体がトイレになっていると、落ち着かず安心して休むことができません。
部屋の広さの問題で難しい場合もあるかもしれませんが、犬のトイレと寝床は、できるだけ離して設置してください。
また、犬は食事場所の近くにトイレがあることも嫌がります。
犬は綺麗好きということを念頭に置いて、綺麗な環境を整えてあげましょう。
犬に飼い主を親だと思ってもらう
犬は、飼い主のことを親だと思えると命令が通りやすくなり、しつけもうまくいく可能性が高くなります。
犬目線で飼い主さんのことを親だと思えるように、信頼関係をしっかりと築いておきましょう。
そのために、しつけの際も犬に対してわかりやすく指示が出せるように意識してみてください。
日によってしつけの声かけの指示が変わると、犬も混乱してしまいます。できるだけ毎回同じ声かけをして、犬が「信頼できる!」と思える関係をめざしましょう。
トイレだとわかりやすいようにする
トイレを設置する際は、それがトイレだとわかりやすように設置しましょう。
犬は、視力があまり良くないといわれていて、目ではなく足の感覚でトイレの場所を覚えていることがあります。
そのため、似たような感触の場所で間違えてトイレをしてしまい、失敗することもあるのです。
たとえば、カーペットなどの布製品は、トイレシートと感触が似ているので注意が必要です。
トイレを完璧に覚えるまでは、トイレシートと感触が似ているものはすべて片付けるなどして、犬が間違えないように気を配ってあげるとよいでしょう。
トイレをちゃんとできたら褒める
トイレが成功したら褒めることは、トイレのしつけにおいて一番大切です。
「トイレの成功→褒めてもらえる」という作業が繰り返しあることで、犬はトイレを覚えていきます。
褒めるタイミングとしては、トイレを成功した直後がベストです。成功した直後でなければ、犬は何について褒められたのかを理解できません。
犬のトイレの様子は毎回チェックして、成功したら必ず褒めてください。
まとめ
犬のトイレの失敗への対応方法や、トイレのしつけのポイントについてご紹介しました。
トイレのしつけの大原則は、「成功したら褒めてあげる」「失敗しても怒らない」ことです。
犬は、飼い主に褒めてもらうことが大好きです。
だからこそ、もっと褒めてもらおうと思ってトイレのしつけをたくさん頑張ります。こうした成功体験の積み重ねによって、問題なくトイレができるようになるのです。
そして、トイレを失敗したからといって犬を怒っても、犬は何について怒られたのかわからないので注意しましょう。
犬のトイレのしつけはとても難しく、たくさんの飼い主さんが悩んでいる問題です。
「うちの子だけうまくいかないんじゃないか……」と不安にならずに、根気よくしつけを続けましょう。