オス犬を飼っていると、所かまわずおしっこをしてしまうことがありませんか?
足を上げておしっこをし始めてから特に多くなったというケースもあると思います。
オス犬が足を上げておしっこをする理由や、犬にトイレをしつける時のポイントをご紹介します。
オス犬が足をあげておしっこをする理由
飼っているオス犬が小さい時はきちんと座っておしっこをしていたのに、成長していくうちにいつの間にか足をあげてするようになり、少し残念に思っている方もいるのではないでしょうか。
この行動には理由があるので、飼い主もきちんと理解をした上でしつけをしていくことが大切になります。
オス犬が足をあげておしっこをする理由はマーキング行動です。マーキングは自分の縄張りを示すために行うものです。おしっこでのマーキングは、他の犬よりも高い位置に付けることで自分の優位性を示すため、足を上げてより高いところにかけようとします。
個体差はありますが、生後6ヶ月〜10ヶ月ほどで足を上げておしっこをするようになります。
足をあげてのおしっこを抑える方法
足を上げておしっこをするのはオスが性ホルモンの影響で行う行動のため、この行動を防ぐには去勢を行うことが1番効果的です。去勢を行うことでマーキング行動は3分の1に抑えられると言われています。
もし、将来繁殖を望んでいるようであれば、発情期を過ぎればマーキング行動も減少していくので気長に待つ必要があります。去勢するのはかわいそうと思ってしまいがちですが、犬と飼い主がお互いにストレスなく過ごすためにも1度考えてみてはいかがでしょうか。
犬がトイレを覚えない原因
オスやメスに関係なく犬がトイレを覚えてくれないのは、しつけ方に原因があるかもしれません。
犬がトイレを覚えてくれない時のパターンをいくつか紹介していきます。
トイレを場所だけではなく、匂いや足の感覚で覚えている
犬にトイレのしつけをするときに、指さしをしたり、トイレの場所に連れて行ったりなどして覚えさせている方もいると思います。しかし、犬は場所だけではなく匂いや足の感覚で覚えている可能性があります。
例えばトイレシートに似た感触であるカーペットなどでおしっこをしてしまったという経験がありませんか? 踏んだ感触でここがトイレだと思い込んでしまい、トイレ以外の場所でおしっこをしてしまうことがあります。
自室(ケージなど)ではしたくない
ケージの中で育てている場合、その中にトイレを用意している方もいるかと思います。しかし、きれい好きな犬は休む場所でおしっこをしたくないと思っているかもしれません。そういう犬はケージ内のトイレ以外の場所で行っている可能性があります。
トイレ環境が悪い
飼い主がいいと思って用意した場所でも、犬にとっては不快な思いをしている可能性があります。
例えば人間と同じくトイレはプライバシーを守れる場所を好みます。そのため、人が常にいる場所にある場合は基本的に好みません。
その他にも、目に光が反射する物が置いてあって落ち着かなかったり、犬にしかわからないような不快な臭いがしていたりすることもあります。
おしっこをしたら怒られると勘違いしている
トイレじゃない場所でおしっこをしてしまった時に、しつけとして怒っている方もいると思います。しかしそれを犬は「おしっこをしたら怒られる」と勘違いしている可能性があります。
勘違いしてしまった場合、飼い主の前ではおしっこをしなくなったり、人目がある所ではおしっこをしないようになります。おしっこをした後にしょんぼりした顔をしているかどうか観察してみましょう。
トイレのしつけ方のポイント
トイレをうまく教えることができないという方も多いのではないでしょうか。
そんな時に気を付けておくべきことをいくつか紹介します。
犬の歩く場所にトイレシートと同じ素材の物を置かない
前の章で紹介したように、足の感覚でトイレと勘違いする場合があります。できるだけ犬が歩く場所に同じ素材の物を置かないようにして、トイレはシートの上でするものだということを覚えてもらいましょう。
もし物を排除するのが難しい場合は、犬の行動できる範囲を制限するのも効果的です。入ってほしくない部屋の前にケージなどを置いている方もいると思いますが、その方法で同じような素材のカーペットがある部屋には入れないことでトイレの勘違いを防ぐことができます。
ケージの中でトイレをしてくれないのなら、トイレの場所を変える
犬はきれい好きなので、ゆっくりするケージの中でおしっこをしたくないと思っている可能性があります。ケージにトイレを置いていて、なかなかそこでおしっこをしてくれないようであれば、トイレをケージの外に設置することで覚えてくれるかもしれません。
ケージの外にトイレを設置する場合は、以下のポイントを抑えて設置するとうまくいくので試してみてください。
- 犬が自分で自由に行き来できる場所
- 人目が多くない場所
- 足元が不安性ではなく、圧迫感のない場所
- クルクルと犬が回れるくらいのスペースのある場所
トイレの場所を間違えても怒らずにすぐに片づける
こちらも前の章で紹介しましたが、トイレ以外でおしっこをしたからと怒ってしまうと、犬はおしっこをすることで怒られていると勘違いして、飼い主に隠れておしっこをするようになってしまいます。トイレではない所でおしっこをしてしまった場合は、すぐにその場所をきれいに掃除しましょう。
トイレ以外におしっこの匂いが残ってしまうと、その場所がトイレだと勘違いしてしまう可能性があります。犬がトイレを間違えたときは、怒るのではなくきれいにしてトイレに誘導してあげるようにしましょう。
まとめ
犬は元々、1カ所でトイレをする生き物ではありません。
なかなかトイレを覚えてくれないこともあるかもしれませんが、覚えてくれるまで気長に見守っていてあげてください。
そのうえで少しでも犬がここでならおしっこをしてもいいと思えるようなトイレ環境を作ることが大切です。犬と人間、お互いがストレスなく暮らすためにも気を付けていきたいですね。