ペットの代表ともいえる犬と猫。「犬も猫も一緒に飼いたい!」と考えている方も多いのではないでしょうか。
そんなときに気になるのが「犬と猫は仲良くなれるの?」ということ。相性が悪くて喧嘩になってしまったら……と考えると不安になりますよね。しかし、SNSでは犬と猫が仲良く暮らしている様子を見かけることもあります。
まずは、犬と猫は異種同士であり違いがあって当たり前ということを認識しましょう。
そして、初めての対面に気を配ることや、お互いの距離感が取れる環境を整えてあげることが大切です。
本記事では、「犬と猫を一緒に飼いたい」「どうしても両方を飼わなければならなくなった」という人のために、犬と猫の同居を失敗させないために気を付けたい5つのポイントをまとめました。
ぜひ参考にして、犬と猫の同居を成功させましょう!
【犬と猫】同居の失敗談3選
犬と猫が仲良く暮らせるのか気になるところですが、「同居させたら失敗してしまった」という声もあります。同居に失敗してしまったら、どのようなことが起こるのでしょうか。
今回は、以下の3つの失敗談についてご紹介します。
- 犬と猫が喧嘩する
- 犬と猫が吠えあってしまう
- どちらか一方の元気がなくなる
犬と猫が喧嘩して大変!
同居する犬と猫の性格やソリが合わず、喧嘩してしまうことがあります。特に、同居してすぐの頃などまだお互いのことを警戒しているときは、喧嘩に発展することが多いでしょう。
犬が一方的に猫を敵視したり、猫が犬にちょっかいをかけることで喧嘩に発展するケースも。
ほかにもさまざまな原因で喧嘩に発展するので、喧嘩になるときのサインを知りたい方は以下の記事も参考にしてください。
【犬と猫は仲が悪い?仲が悪くなる原因とケンカになる時のサイン】
犬と猫が吠えあってしまう
同居に失敗すると、犬と猫が吠えあってしまうことがあります。
猫は基本的に吠えることはないので、犬が吠えたことがきっかけで猫も威嚇するように鳴くことが多いです。
犬が吠える原因として、「猫を警戒している」「ストレスが溜まっている」ということが考えられます。
どちらか一方の元気がなくなる
同居に失敗すると、どちらか一方が強いストレスを感じて食欲不振や体調不良に陥り、元気がなくなってしまうことがあります。
たとえ些細なストレスであっても、その状態が長く続くと体調を崩す原因になることも。
お互いのテリトリーをきちんと分ける、距離感が取れる環境を作ってあげることが大切です。
犬と猫の特性の違い
犬と猫はまったく違う種類の動物であり、特性にも違いがあります。同居させる際には、それぞれの特性の違いを理解しておく必要があるでしょう。
犬と猫には、主に以下のような違いがあります。
- 暮らす空間が違う
- 仲間意識が違う
暮らす空間が違う
犬の生活空間は、主に平面(床)です。
一方で、猫は高い場所を好むため、平面だけではなく高さも必要な3次元の空間で生活します。
また、猫は犬のように散歩はしないので、高さがある場所を行き来することが猫の運動にもなります。そのため、犬と猫を同居させるときは必ずキャットタワーなどの猫が上り降りできるスペースを用意しましょう。
万が一犬と猫が喧嘩したときも、高い場所があると猫はその場所に逃げられるので安心です。
仲間意識が違う
犬と猫では、仲間意識にも違いがあります。
犬は、基本的に集団で生活する動物です。
仲間やテリトリーを大切にしますが、猫を侵入者だと勘違いした場合は敵意をむき出しにして、仲間やテリトリーを守ろうとする性質があります。
一方で、猫は集団ではなく単独行動を好む動物です。
たとえ仲の良い飼い主であっても、しつこく構われたり自分のペースを乱されることを好みません。そのため、常に猫のテリトリー内に犬がいることは大きなストレスになるでしょう。
ほかにも、犬と猫にはさまざまな違いがあります。詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。
犬と猫の同居に失敗しないための5つのポイント
ここからは、犬と猫の同居に失敗しないための5つのポイントをご紹介します。
- 先に住んでいる方の犬(猫)の社会性がポイント
- 最初の対面が一番大切
- お互いの距離感が取れる環境を作る
- 留守番をさせるときは生活空間を分ける
- 無理強いをしない
上記の5つのポイントに留意して、犬と猫がお互いに暮らしやすい環境を整えてあげましょう。
先に住んでいる方の犬(猫)の社会性がポイント
先に住んでいる犬か猫に社会性があり、誰とでも仲良くなりやすい子であれば、同居もうまくいく可能性が高いでしょう。
また、社会性を身につけるために重要な仔犬や仔猫の時期に同居を始めると、成長するにつれてお互いに協調性が生まれるため同居も成功しやすいといわれています。犬も猫も年齢を重ねるにつれて環境の変化を嫌うことが多いため、できるだけ幼いうちに同居を始めることがおすすめです。
また、オスの犬は縄張り意識を持たせないためにも去勢手術をしておきましょう。去勢手術を受けた犬は、性格が穏やかになりやすいといわれています。
そして、飼い主が指示をしたときには犬がクレートに入るようトレーニングしておくこともおすすめです。暗くて狭い場所に入ることで、犬の心を落ち着けることができます。
クレートトレーニングの方法については、以下の記事を参考にしてください。
【愛犬のトレーニングはどうする?家でできる2つのトレーニング】
最初の対面が一番大切
犬と猫の同居は、最初の対面の瞬間が一番大切です。
もし可能であれば、新しい子を迎える前に顔合わせができたらベストです。顔合わせによって、お互いの相性を確認することができます。
もしお迎え前の顔合わせが難しい場合は、先に住んでいる犬か猫のペースに合わせてあげるようにしましょう。自分のテリトリーである自宅にいきなり知らない動物が来ることは、先住している子にとって大きなストレスになります。
また、新しく迎えた子も環境に慣れる必要があるため、いきなり一緒にはせずお互いに少しずつ慣れさせていきましょう。
お互いの距離感が取れる環境を作ろう
犬と猫を同居させるときは、お互いが1匹で落ち着ける場所を作りましょう。常に一緒にいることがストレスになるケースも多く見られます。特に単独行動を好む猫にとって、常に犬と一緒にいる空間はストレスになる恐れがあります。
犬が落ち着けるクレートを用意する、猫用のキャットタワーを用意するなど、生活空間の工夫を行いお互いが落ち着ける空間を作ってあげてください。
特に、トラブルを防ぐためにも食事やトイレの場所はしっかり分けるようにしましょう。
留守番をさせるときは慎重に
一見仲良く過ごしている犬と猫でも、飼い主がいないときはお互いどのように過ごすのかわからないものです。
特に犬は、飼い主がいない留守番という行為自体がストレスになることが多いです。そのため、些細な出来事がきっかけで猫とのトラブルに発展することも考えられます。
留守番をさせないといけないときはお互いの生活空間を分けることをおすすめします。また、ペット用のお留守番カメラを設置することも有効です。
ほかにも、留守番中に怪我をさせないために、部屋の中は綺麗に整理整頓してから外出しましょう。
無理強いをしない
中には、どうしても相性が悪く同居がダメな子もいるので、飼い主から無理に仲良くさせないようにしましょう。犬と猫がより強いストレスを感じてしまう可能性があります。
そして、もし犬と猫が喧嘩をしても無理に間に入って止めようとせず、激しい喧嘩でなければ落ち着くまで見守ってあげましょう。
飼い主からは喧嘩をしているように見えても、お互いにじゃれあって遊んでいる可能性もあるからです。
喧嘩が激しいときは、どちらかの名前を呼んだり手を叩いて意識をそらしてあげます。
犬と猫の喧嘩の対処法は、以下の記事をご覧ください。
犬と猫を同居させるときは無理に仲良くさせずに、どうしても相性が悪い場合は生活空間を分ける方法を考えてあげてください。
まとめ
犬と猫を同居させるときは、先住犬(猫)の性格に合う子を選んであげるとよいでしょう。迎え入れる前に、可能であればお互いの相性を確認する顔合わせも行ってあげてください。
初めはなかなか仲良くなれなくても、場合によっては年数をかけてお互いが慣れていくこともあります。飼い主さんも仲良くさせようと無理はせず、犬と猫もストレスが溜まらないような環境作りを行ってあげましょう。