愛犬を室内で生活させるときの一番の問題は、トイレです。
迎えるにあたり、ちゃんとトイレを覚えてくれるかどうか不安、という方も多いでしょう。
飼い主さんが、愛犬に対して最初に行うしつけがトイレトレーニングです。トイレのしつけは、愛犬を迎え入れたその日からはじまります。「うまくできたら褒める」を繰り返し、成功体験を積ませながら覚えさせていきます。
この記事で、あらかじめトイレのしつけの仕方や設置場所を覚えておけば、愛犬を迎えるときも安心です。ぜひ、参考にしてください!
室内犬は特にトイレのしつけが大切!
犬と人間が一緒に生活するために、トイレのしつけはとても大切です。トイレのしつけができていないと、トイレの失敗によって掃除の回数も増えます。これは、飼い主さんはもちろんのこと、愛犬にとっても非常にストレスです。
トイレのしつけができていない場合、乗り物を利用した移動も難しくなります。愛犬を旅行に連れていくこともできません。
また、「トイレは散歩でさせるからよい」という考えも、変えた方が良いでしょう。台風や雪などの悪天候の日も飼い主さんや愛犬の体調が悪いときも、散歩に連れて行かないとトイレができないというのは、決してよい状態とはいえません。
このように、トイレのしつけは、愛犬にとっても飼い主さんにとっても、楽しく、快適に生活するために、とても大切なことなのです。
室内犬のトイレの選び方
トイレのしつけでは、どのようなトイレを室内のどこに、どのように設置するかも重要です。
犬のトイレは、トイレシートを床に直接敷く、または、トイレシートをトイレトレーに敷いたものを使用します。では、トイレシートやトイレトレーには、どのようなものがあるのでしょうか。
ここでは、トイレシートやトイレトレーの選び方とトイレのベストな設置場所についてご紹介します。
【室内犬のトイレ】トイレシート
トイレシートには、標準的なサイズとして、
- レギュラー
- ワイド
- スーパーワイド
の3種類あります。
一般的に、小型犬は「レギュラー」、大型犬は「スーパーワイド」など、推奨されるサイズは犬種によって異なります。
ただし、トイレの回数の多い仔犬の場合は、大きいサイズのトイレシートを1枚使うより、小さいサイズのトイレシートを2枚使うなど、組み合わせて使うことをおすすめします。
また、漏れが気になる場合は、1枚の大きいシートの上に、小さいシートを2枚敷くことで、床への漏れを防ぐことができます。こうしておくと、汚れたシートだけ取り換えればよいので、効率的でかつ経済的です。
なお成犬や大型犬は、1回の排泄量が多いため、メーカーが推奨する愛犬に合ったサイズのものを使いましょう。体長の2~3倍くらい、身体がすっぽりと入るサイズがおすすめです。
【室内犬のトイレ】トイレトレー
トイレシートは、直接床に敷いて、トイレとして使用することができます。しかし、床に直接敷いたシートはトイレ時にズレやすく、噛みちぎるなどイタズラによる誤飲の可能性もあるため、トイレシートはトイレトレーと組み合わせて使うといいでしょう。
トイレトレーには、下記の3種類あります。
- プレーンタイプ
- 足上げ対策タイプ(L字型)
- 飛び散り防止タイプ(囲い型)
性別や犬種、環境などによって適切なものを選びましょう。
トイレトレーは、トイレシートをしっかりと固定してズレによる漏れやイタズラによる誤飲を防いでくれるだけでなく、大きいサイズのものにすることで、トイレのはみ出しも防止できます。さらに、愛犬がトイレの場所を認識しやすくなるというメリットもあり、トイレトレーは、トイレのしつけにも有効です。
【室内犬のトイレ】設置場所
トイレは、愛犬がトイレをしやすい環境に設置しましょう。ただし、仔犬と成犬では、トイレのベストな設置場所は変わります。仔犬の間、トイレはケージのなかに設置してあげることをおすすめします。はじめはケージのなかで自由に。慣れてきたら、トイレと寝床をしっかりと分けてあげます。
成犬になったら、トイレはケージの外に設置します。犬が落ちつける場所、洗面所や浴室、部屋のすみなど、寝床から離れたところに設置してあげるとよいでしょう。できるだけ人の目が気にならない場所にしてあげてください。
トイレの設置場所は、愛犬の成長としつけの進み具合に合わせて対応してあげることが大切です。
室内犬のトイレのしつけ方法
愛犬と一緒に生活することが決まったら、まず考えなければならないのがトイレのこと。ケージやトイレシーツなど必要なものを揃えることはもちろんのこと、どこをトイレにするかを考えておくことも重要です。
準備が整い「いざ、お迎え」となったとき、どのようにトイレのしつけをすればよいのでしょうか。ここでは、トイレのしつけ方法について、ご紹介します。
しつけの開始時期は犬を連れて帰った日が望ましい
トイレのしつけは、愛犬を迎え入れた日からはじまります。
仔犬はトイレの回数も多く、自宅に連れて帰ったとたんにトイレ、ということもあり得ます。何の準備もできていない状態では、思わぬところにトイレをしてしまう可能性も。そのため、ケージやトイレシーツなどのグッズはあらかじめ揃えておき、トイレの準備をしておきましょう。
最初は、いつでもトイレができるよう、ケージ全面にトイレシーツを敷き詰めておきます。トイレをする場所が固定されてきたら少しずつトイレシーツを減らしていき、最終的に、最もよくする場所にトイレトレーを置いて、そこをトイレにします。
排泄のタイミングを見極める
犬は、寝起き・食後・遊んだ後といったタイミングでトイレをしやすい傾向があります。このようなトイレをしやすいタイミングではケージから出さず、「トイレをしたら外に出られる」ようにすることが大切です。
仔犬の場合、30分~1時間ごとにトイレをします。もう少し大きくなると2~4時間くらいに間隔が空いていきます。しつけをしている間は、トイレの時間を記録しておくとよいでしょう。記録があると、トイレのタイミングでケージに戻してあげられるようになるので、失敗を防ぐこともできます。
また匂いを嗅ぎだしたり、場所を探すようにくるくる回りだしたりといった、愛犬のトイレ前の行動が把握できると、ケージに戻すタイミングが見極められます。とにかく、できるだけ愛犬に失敗させないようにすることが、トイレのしつけのポイントです。
確実にトイレの上でできるように促し、うまくできたときはたくさん褒めてあげましょう愛犬は、成功体験を積み重ねることで、確実にトイレを覚えてくれるようになります。
トイレを覚えない場合はどうすればよい?
犬は、褒められて伸びるいきものです。
トイレのしつけで大切なことは、「成功したら褒める」「失敗しても叱らない」の2点です。
飼い主さんが、愛犬のトイレのタイミングを見極め、うまくトイレに促してあげることができれば、成功率は高まります。そして、成功したら十分に褒めてあげます。このように、「できる→褒める」を根気よく続けることが、トイレのしつけです。
そして、失敗してしまっても、決して叱らないことが大切です。また臭いが残ってしまうと、また同じ場所でしてしまうことがあるため、失敗してしまった場合はすぐにきれいに掃除をして臭いが残らないようにします。
できたら褒める、失敗したら叱らずすぐにきれいに掃除をする。トイレを確実に覚えてくれるまでは根気よく続けていきましょう。
まとめ:愛犬に合わせながらトイレのしつけをしよう!
トイレのしつけは、愛犬と長く、穏やかに過ごすためのとても大切なしつけの一つです。そして、トイレのしつけは、愛犬を自宅に迎え入れたそのときからはじまります。
言葉の話せない犬にルールを教えることはとても大変です。しかし、愛犬との生活をより楽しいものにするためにも、トイレを確実に覚えてくれるまで根気よく、そして愛犬のペースでトレーニングすることが大切です。
犬は褒めると伸びます。そしてとても頭の良いいきものです。上手くできたらたくさん褒めてあげ、失敗しても決して叱らずに見守ってあげれば、きちんとできるようになります。地道にやっていきましょう。