仔犬の発情は生後半年ごろから始まります。
犬の去勢を実際にされている方の割合はかなり少なく、必要ないのではと思ってしまいますが、去勢をした場合のメリット、実はかなり多いんです。
今回は主にオス犬の去勢のメリットをメインに、デメリットもご紹介していきたいと思います!
犬の去勢可能時期
仔犬は生後半年から体が成熟し、交尾ができるようになります。
オス犬はメス犬と違って決まった発情期がないので、外部からの刺激でストレスを与えてしまわないよう、早めの対策が必要です。
もっともベストな去勢時期は生後半年から8ヶ月の間。もちろん、ベストなタイミングであるというだけで過ぎてしまっても大丈夫です。
しかし、マーキングなどのオス犬特有の行動をする様になり、家中でマーキングをしてしまう…なんてこともあります。
そういったオス犬特有の行動を避けるためにも、半年くらいで去勢をするのがオススメです。
オス犬の去勢手術は要予約
手術前には飼主にも犬にも、病院側にも準備が必要です。その日突然行って手術してください!というのはほぼ不可能。
手術をする日を決めたら、病院へ電話をし予約を取りましょう。その際に手術前日までにしてほしいこと、手術当日にしてほしいこと、持ってきてほしいものなど病院側から求められるので、予約の電話をする前にメモを取れるようにしておきましょう。
ワクチンなどを打つタイミングで獣医師さんに聞いてみるのも良いでしょう。不明な点や不安をいろいろ聞いてもらえ、相談に乗ってもらえますから、電話で予約して簡易説明を受けるよりはずっと安心できるかと思います。
手術内容は、全身麻酔をしオスの精巣を取り出す手術となります。全身麻酔になりますので、どうしても体力を消耗してしまいます。そのため、健康で大量のある時期に去勢手術を行うのが一番良いのです。
オス犬の去勢費用
去勢費用は病院によって異なりますが、相場は1万5千円~3万円。
これに術前検査や去勢手術、処置、入院などを含めた金額の例を挙げると小型犬で3万円~5万円、大型犬で5万円から7万円程度を見ておけば良さそうです。
オス犬の去勢手術のメリット
去勢手術のメリットの説明をしていきます!
- 病気の予防ができる
- マーキングが少なくなる
- 精神的に穏やかになり、安定する
- 子供が出来なくなるので多頭飼育の不安が解消される
などが挙げられます。それぞれ解説します。
去勢で予防できるオス犬特有の病気
- 精巣腫瘍
- 前立腺肥大
- 会陰ヘルニア
- 肛門周囲腺腫
- 精巣炎
など。
少しでも病気やストレスを回避し、健康に生きられる方が長寿に繋がるのかもしれませんね。
去勢でマーキングが少なくなる
身体が成熟すると、縄張り意識からいろんなところでトイレをしてしまいます。
これが外だけならいいのですが、家中でマーキング行為をしてしまう個体もいるそう。さらに高いところにマーキングをして、より大きい個体であることをアピールするようです。
早めの去勢手術で足を上げてトイレをすることを防ぐことができます。去勢のタイミングが遅れてしまうとクセになってしまい、直らないこともあるようです。
去勢で精神的に穏やかになり、安定する
去勢手術をすると、男性ホルモン(テストステロン)が減ります。テストステロンは犬の攻撃性に関与しているものなので、「テストステロンが減る=穏やかになる」ようです。
去勢によって多頭飼育などの不安が解消される
例えば発情期が来たメス犬がいると、去勢していない犬はそれを察知します。部屋などを分けていても、オス犬にとってはそれがかなりのストレスになります。
子供が出来てしまった場合も大変なので、多頭飼育の場合は避妊手術・去勢手術をしてあげるとよさそうですね。
去勢のデメリット
全身麻酔を行う外科的手術ですから、どうしてもデメリットや不安な点はあります。動物病院で使う犬の麻酔の安全性はかなり高くなってきてはいるものの、全身麻酔の事故が絶対起きないものだとは言い切れません。麻酔による死亡事故以外にも、術後の腎不全や呼吸不全などの可能性もあります。
デメリットの点をいくつか説明していきたいと思います。
去勢の主なデメリット
- 術後の体調不良
- 太りやすくなる
- 繫殖ができなくなる
去勢手術後の体調不良について
去勢手術は全身麻酔をかけて行いますが、まれに手術中に血圧低下などの体調不良を起こす場合があります。
ですが、体調不良を起こす割合は0.1%~0.2%と非常に少なく、体調不良が起こる可能性を見極めるために、血液検査やエックス線検査などの術前検査も受けるので、そこまで心配しなくても良さそうです。
ただ、0%ではないので心配ではあります。この数値でもどうしても不安が残るという方は、手術をさせないほうがいいかもしれません。
手術後は太りやすくなる
ホルモンバランスが変わるので、今までどおりのフードを与えていると太ってしまう可能性があります。
去勢した犬用のフードなども市販されていますから、それに切り替えていくのがオススメです。
特に小型犬は関節が弱く、肥満による関節の病気になってしまうことがあります。せっかく去勢をして予防できる病気を減らしたのに、肥満によって罹ってしまう病気の種類が増えてしまったら元も子もありません。
繁殖ができなくなる点について
去勢をしてしまったら、当然ではありますが繁殖が出来なくなってしまいます。
飼い犬の子供が欲しいなど、明確な理由がある場合は去勢はできません。明確な理由がなく、漠然と飼い犬の子供がほしいというのは危険ですのでオススメできません。
まとめ
去勢手術をする大きなメリットとしては、行動が全体的におとなしくなり、特定の病気を回避できること。
家の掃除が大変になるマーキング行動なども早い段階の去勢手術で回避ができるので、生後半年から8か月以内の去勢手術がオススメです。
以上、オス犬の去勢はしたほうがいい?メリット・デメリットについてでした。
全体を通して、去勢をした方が犬の精神面にも身体面にも良く働くことが多いと思います。
一概にしなきゃいけない!したらダメ!というのはないので、リスクなども加味して決めていくのがいいですね。