犬が赤ちゃんを守る!関係性と気をつける4つのポイント

動画の投稿サイトやSNSで赤ちゃんと犬が一緒にいる動画や写真を見ると、とてもほのぼのしますね。その中でも犬が赤ちゃんを守るようにしているものは本当に微笑ましいですね。

「実際、犬が人間の赤ちゃんを守ることはあるのでしょうか?」
「犬が赤ちゃんを守るとしたら、それはなぜなのでしょうか?」
犬と赤ちゃんが一緒に生活して大丈夫なのか、心配な方も多いと思います。

そんな不安を抱いているみなさんに向けて、犬と赤ちゃんの関係を解説します。

犬はなぜ赤ちゃんを守るのでしょうか?

犬の知能は犬種によって異なりますが、あらゆる研究によって人間の子どもの2〜4歳ぐらいの知能があると言われています。
犬は人間のそのくらいの年齢の子どもを見ると、自分の弟や妹を認識して可愛がります。
しかし、犬は赤ちゃんを可愛い存在だと認識すると同時に、人間の子ども以上に赤ちゃんを「守るべき存在」とも認識しています

守るのは犬の本能

犬が赤ちゃんを守ろうとする理由は様々ですが、犬が何かを守ろうとするのは犬の本能であり習性です。
では、なぜそのような本能が働くのでしょうか。理由はいくつかあるとされています。

  • 赤ちゃんは小さいから
  • 家族だから
  • ミルクの匂いがするから
  •  飼い主さんに褒められたいから

といったことが主な理由です。
それぞれの理由を見てみましょう。

赤ちゃんは小さいから

犬は自分よりも小さく、弱い存在を守ろうとする本能があります。

小さいといっても、小型犬になると赤ちゃんの体重の方が重い場合もあります。それでもやはり赤ちゃんを守ろうとします。つまり、物理的な大きさはあまり関係なく、存在自体が「小さい」と感じることが守る理由なのです。

家族だから

犬は群れで生活する本能があります。
群れの中の序列として、家族の一員として迎えた以上、赤ちゃんは守るべき存在として認識するのです。
犬にとって家族は守って当たり前なのでしょう。

ミルクの匂いがするから

犬は見慣れないものと対面すると、匂いをかぐ習性があります。匂いで相手がどのような存在か認識するので、赤ちゃんから感じるミルクの匂いから犬の持つ母性のようなものが働きます。
母性はメスの犬だけにあるものではありません。オスの犬でも可愛い存在と思って赤ちゃんを見ています。

飼い主さんに褒められたいから

犬が赤ちゃんのそばにいて見守っていたら「そばにいてくれてありがとう」と褒めてあげるようにすると、犬はまた飼い主さんに褒められたいと思って赤ちゃんのお世話をしようとします。
赤ちゃんのうちはその存在を見守り、赤ちゃんが成長していくのに従って一緒に遊ぶ存在へと変化していきます。

犬が赤ちゃんを認識する方法

犬は赤ちゃんをどうやって赤ちゃんであると認識しているのでしょうか。前述のようにミルクの匂いで赤ちゃんのことを認識します。ミルクの匂いは赤ちゃんが持つ独特の匂いです。嗅覚の強い犬は、匂いであらゆることを認識します。

もちろん視覚的、聴覚的な認識もあります。

視覚的には赤ちゃんの丸い顔、目の大きさや顔のパーツの位置関係が仔犬にも似ていることから、それが赤ちゃんであると理解します。
聴覚的には、赤ちゃんの泣き声が仔犬の鳴き声のように感じると言われています。また、飼い主さんが赤ちゃんに声をかけるときの声音で、赤ちゃんが飼い主さんにとって大切で守らなければならない対象であると感じるのかもしれません。

犬は賢い動物です。飼い主さんの雰囲気から赤ちゃんが飼い主さんにとって大切な存在であることを理解し、大切にしようとします。

犬と赤ちゃんが一緒にいるときの4つの注意点

犬は赤ちゃんを守らなくてはならない存在だと思っていますが、決して事故が起きないとは断言できません。残念ながら、犬には100%言葉が通じるわけではありませんし、赤ちゃんも同様です。少し大きくなって動けるようになると、予想外なことが起きることもあります。

後で「ああすれば良かった、こうすれば良かった」と思うことがないように次のいくつかの点に注意しましょう。

抜け毛の掃除

全身が毛で覆われている犬の抜け毛は避けることができません。

特に毛が長めの犬は換毛期にとても抜け毛が多くなります。誤って赤ちゃんが口に入れないように、抜け毛が落ちている時はすぐに掃除をしましょう。また、抜け毛の量を減らすためにも、こまめにブラッシングを行います。
また、抜け毛にフケが付着していたり、ダニなどの発生の原因となる場合があります。フケやダニはアレルギーの原因になるリスクがあるので掃除はしっかりしましょう。
そして、寝るときは赤ちゃんはベビーベッドの上に寝かせ、犬とは部屋を別にした方が安心です。

衛生管理

抜け毛の掃除同様、定期的にシャンプーをして犬の毛を清潔に保ちましょう。
また、アレルギー以外にも気をつけなくてはならない病気があります。元々、赤ちゃんは抵抗力が低いため、犬が持っている感染症にかかってしまう恐れがあります。
感染する原因は、犬が赤ちゃんを舐めることです。犬からすれば親愛を表す行動かもしれませんが、なるべく赤ちゃんとは接触しないようにしましょう。
また、きちんと予防接種を行い、犬が病気にかからないように気を付けることも大切です。

フンの処理

赤ちゃんがハイハイを始めると、気をつけなくてはならないことが激増します。なんでも口に入れてしまう時期は、犬の毛はもちろんのこと、フンの片付けもしっかり行いましょう
口に入れなくても、手で触ってしまうこともあるので、犬がフンをしたらすぐに片付けます。
エサの食べ残しやエサ入れにも注意した方がいいでしょう。

犬のしつけ

赤ちゃんが生まれる前から生まれた後、犬を取り巻く環境が変わることを少しずつ教えていきましょう
急に遊ぶ時間や散歩の時間が短くなったり、赤ちゃんのお世話で自分に構ってくれる時間が短くなると犬も不安になり、赤ちゃんに対して嫉妬する可能性があります。
赤ちゃんが生まれる前から、遊びの時間や散歩の時間を少しずつ減らして慣らしていきます

また噛み癖がある場合は、たとえ甘噛みでも直すべきですし、普段から人の口を舐める習慣があるのであれば、それもやめさせた方がいいでしょう。
赤ちゃんが来たことで、あまりにも「あれはダメ、これはダメ」としてしまうと赤ちゃんに敵対心を持ってしまうことがありますし、赤ちゃんに近づいたからといって叱ってしまうと、赤ちゃんは近づいてはいけない存在だと思ってしまうこともあります。
犬には赤ちゃんのいる環境を徐々に慣れさせてあげましょう。

まとめ

基本的に犬は人間の赤ちゃんを守るべき存在だと認識しています。私たちが赤ちゃんを可愛いと思うように、犬も赤ちゃんを可愛いと思うのです。
犬が赤ちゃんに危害を与えることはほとんどあまりありませんが、赤ちゃんの思わぬ行動で犬が嫌がることをしてしまい、犬が過剰に反応してしまうことがないとは言えません。
また、今まで家の中で自分がいちばん可愛がられていたのに、飼い主さんの意識が赤ちゃんに向かってしまうことでやきもちを焼いてしまうこともあります。
その結果、赤ちゃんに対して攻撃的になってしまうこともあるので、犬が不安にならないように、今までと愛情が変わらないことを示してあげましょう。

いくつかの注意点を守ることで、

  • 赤ちゃんを守ってくれる存在
  • 大きくなれば一緒に遊び育っていく存在

として赤ちゃんにとって犬は良い影響となるはずです。

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