柴犬の被毛は、ダブルコートという構造をしていて、毛足が長めで皮膚を保護するオーバーコート(上毛)と、保湿の機能があるアンダーコート(下毛)の両方を持っているのをご存知ですか?
保湿性の高いアンダーコートは、夏には不要になるため春に大量に抜けて生え変わります。また、冬になるとアンダーコートが必要になるため、秋頃に冬毛に変わっていきます。
そのため柴犬は抜け毛が多いと言われており、抜け毛を予防するためにもお手入れが重要になります。
今回は「柴犬のお風呂」についてスポットを当てた記事です。
柴犬をお風呂に入れるタイミング
子犬のお風呂はいつから入れるべきか悩む飼い主さんも多いと思います。
生まれたばかりの子犬は免疫力が低いため、体温調節が上手にできないので、子犬を初めてお風呂に入れるタイミングは生後2ヶ月頃に受けるワクチンから、二週間以上経過した頃が良いとされています。
それ以前に体が汚れてしまった場合は、ウェットティッシュや濡らしたタオルなどで拭き取ってあげると良いでしょう!
柴犬をお風呂の必要性と頻度
犬の皮膚にはノミやマダニといった目に見える寄生虫の他に、顕微鏡でしか見えない小さなダニも寄生しています。これらが原因で皮膚炎を発症することがあり、そこから更なる感染を起こす危険もあります。家庭でこれらを予防するためにシャンプーがとても有効になります。
犬のシャンプーの頻度は種類や毛の汚れ具合によって異なります。
柴犬は抜け毛の多い犬種ですが、比較的匂いも少ないため大体月に1〜2回が目安となります。シャンプーの頻度が多すぎると逆に皮膚を痛めてしまったり、必要な皮脂まで落としてしまったりと、ダメージを与える原因になってしまうので注意が必要です。
また、お風呂に入ること自体にとても体力を使うため気をつけてあげましょう。
お散歩や外遊びの際に汚れてしまった場合は濡らしたタオルなどで拭いてあげましょう。
ただし、皮膚にトラブルがある場合は、使用するシャンプーや頻度など、獣医師に相談してからお風呂に入れるのが良いでしょう。
シャンプーをする際に必要なもの
- 犬用シャンプー
- 犬用トリートメント
- スリッカーブラシなどのブラシ(※使い方を誤ると皮膚を傷つけるため十分注意する。)
- 大判タオル(3枚ほどあるとよい)
- ドライヤー
となります。
シャンプーの方法
①全身のブラッシング
シャンプーの前にブラッシングをすることで、柴犬の抜け毛を取り除きましょう。よくブラッシングをしておくことで洗いやすくなり、ドライヤーの時間も短縮できます。
ブラシをかけるときは、毛並みに逆らうようにしてブラッシングしていきます。この時に皮膚の状態もチェックしましょう。
②体を濡らす
シャンプーする前に体をよく濡らしておきましょう。
シャワーの水圧に気をつけながら、35〜37度程度のぬるま湯をかけていきます。柴犬にシャワーを勢いよく当てるとびっくりしてしまうので、シャワーをかけるときは、シャワーヘッドを体に近づけるようにしましょう。シャワーヘッドが体から離れていると、水の音が大きく聞こえ柴犬が怖がることがあるので注意。
まずは背中からお尻にかけて胴体を濡らしていき、足、頭、顔、の順番にシャワーをかけていきます。顔や頭に水をかけるのを嫌がる柴犬も多いため、弱めの水量でかけ、耳に水が入らないように気をつけましょう。
③シャンプーをする
シャンプーは最初に泡立てておき、泡を毛に馴染ませるようにしながら優しく洗いましょう。ゴシゴシと強く洗わずマッサージするようにシャンプー剤を揉み混む。
柴犬はダブルコートなので、アンダーコートの下にある皮膚までしっかり洗うことが大切です。顔まわりは一番嫌がる場所ですが、少しずつ洗ってあげましょう。
毛量が多い柴犬には、2回に分けてシャンプーをするのがおすすめです!
1回目のシャンプーを流したら、再度シャンプーを泡立てて、今度は耳の裏やワキ、内股、指の間などを細かいところも念入りに洗っていきましょう。
④シャンプーをしっかり流す
流すときは顔周りから洗うのがポイントです。顔のシャンプーを落とすときは目や耳に入らないように十分注意しましょう。お湯をたっぷりと含ませたガーゼで拭き取るのもおすすめです。
シャンプーがしっかりと落としきれていないとかゆみや皮膚炎の原因にもなるので、残らないようしっかりと洗い流します。耳やワキ、指の間などシャンプーが残りやすいところは特に念入りに流しましょう。
⑤トリートメントをする。
トリートメントをするときは皮膚に直接つけずに、お湯で薄めて少しずつかけるか柔らかいスポンジに含ませ毛につける
⑥トリートメントを洗い流す
シャンプー同様、顔まわりから優しく洗い流していきましょう。すすぎ残しのないようしっかりと洗い流しましょう。
⑦ドライヤーで乾かす
ドライヤーの前にしっかりとタオルドライをするとドライヤーで乾かす時間が短縮できます。顔や耳の中をしっかりと拭きそのあと体全体をしっかりとドライしていきましょう。
ドライヤーで乾かすときはスリッカーブラシなどでブラッシングをしながら毛の根元にドライヤーの風を当てて乾かします。
体の冷えを防ぐためにお腹や背中など内蔵に近いところから乾かしていくと良いでしょう。ドライヤーは犬から20〜30cmほど離して体が熱くなっていないかチェックしながら乾かしていきましょう。しっかりと乾いたら完了です!
※ドライヤーをかけた直後は、熱で乾いたかどうかわかりづらくなっているためしっかりと乾いているかわかりづらくなっています。一度ドライヤーをかけてから10分ほど時間を置いて、しっかりと乾いている毛の根元を触って確認するようにしましょう。
さいごに
シャンプーが苦手な子は、様子を見ながらお湯を含ませたタオルで少しずつ濡らすなどして対応していきましょう。最初のお手入れで無理強いしてしまうと、それ以降お風呂に入るのが嫌いになってしまうので、少しずつ慣らしていきましょう。
もし飼い主さん自身で入れるのが大変であったり、どうしてもシャンプーを嫌がる場合にはプロにお願いするのもおすすめです!
それぞれ合った方法でお手入れしていきましょう!