大型犬を家に迎える前に、まずは犬のトイレの用意が必要です。犬は、家に迎えたその日から排泄をするので、トイレは必ず用意しておきましょう。
しかし、「大型犬にはどんなトイレを用意したらいいのかわからない」という飼い主さんもいらっしゃるのではないでしょうか。特に初めて犬を飼うという方は、「トイレを用意してもどうしてあげたらいいのかわからない」と悩んでいる方も多いはずです。
今回は大型犬のトイレのことでお悩みの方に、大型犬を家に迎えたらやるべきこと、そして大型犬のトイレ事情について解説します。
大型犬を家に迎えたらやるべきこと
大型犬を家に迎えたら、サークルやドッグフードなどを準備するほか、犬用のトイレを必ず用意しましょう。
愛犬のトイレは、お迎えをした初日から必要です。
できるだけ、お迎えをする前日までに用意できるとよいでしょう。
大型犬に最適なトイレを選んだら、初日からトイレのしつけを行います。
大型犬に最適なトイレを選ぶ
大型犬はとても体が大きいので、大型犬の体格に合わせたトイレが必要です。
最近では、さまざまな種類のトイレが販売されているので、愛犬に最適なトイレを選んであげてください。
大型犬のトイレを選ぶ際は、以下の3つのポイントに留意しましょう。
- トイレのサイズ
- トイレの機能
- トイレを買い換えるタイミング
トイレのサイズ
大型犬は体が大きいので、トイレのサイズ選びは慎重に行いましょう。
小さいサイズのトイレでは体がはみ出してしまい、排泄物もトイレからはみ出す可能性があります。
体の大きな大型犬に最適なトイレのサイズは、「ラージサイズ」です。
まだ仔犬の頃は、普通のサイズのトイレも問題なく使えるかもしれませんが、トイレを用意するときは成犬になってからのことも考えなくてはいけません。
犬は、排泄時に同じ場所をくるくる回ったり、行ったり来たりする習性があります。
大型犬でもそのスペースは確保できるように、大きめのトイレを用意してあげましょう。
トイレの機能
犬のトイレは便利な機能がついているものもあるので、愛犬の性格に合わせて最適なタイプを選んであげるとよいでしょう。
現在、便利な機能として人気があるのは以下の3つです。
- メッシュ付き
- L字型(壁付き)
- 滑り止め付き
メッシュ付きのトイレは、犬がトイレシートを噛んだり引っかいたりすることを防ぎます。
トイレシートの誤飲を防ぐことができるので、とても有効な機能といえるでしょう。
そして、L字型の壁付きトイレは、特にオスの犬に対して効果を発揮します。
大型犬のオスは、生後約10~12ヶ月で性成熟を迎えます。性成熟を迎えたオスの犬は、片足を上げておしっこをすることがあるのです。
もしフラットなタイプのトイレを使っている場合、片足を上げておしっこをされると部屋の壁がおしっこで汚されたり、床も汚されてしまう可能性があります。
部屋が汚れるのは衛生的にも良くありませんので、片足を上げておしっこする犬にはL字型のトイレがおすすめです。
滑り止め付きのトイレは、犬がトイレの上で滑って転倒する事故を防ぐことができます。
特にやんちゃな仔犬の時期は、滑り止め付きのトイレが安心かもしれませんね。
このように、大型犬のトイレにもさまざまな機能があるので、愛犬の様子を見ながら最適なタイプを選びましょう。
トイレを買い換えるタイミング
一度用意した大型犬のトイレを買い換えるのは、主に以下のタイミングです。
- トイレトレーがひび割れている
- トイレトレーの一部が壊れている
- 洗っても汚れや臭いが落ちない
トイレが壊れていると、愛犬が足を引っかけて怪我をしてしまうので注意が必要です。
そして、汚れや臭いがひどい場合も衛生的に良くないので、新しいトイレに買い換えるようにしましょう。
トイレのしつけをする
大型犬に適したトイレが用意できたら、次はトイレのしつけを行いましょう。
犬がトイレをしたくなると、主に以下の3つの行動が見られます。
- ソワソワする
- 床を嗅ぎだす
- くるくると同じ場所を回り始める
愛犬が落ち着きなくソワソワしだしたら、トイレのしつけを行うチャンスです。
まずは愛犬をトイレの場所まで誘導して、トイレで排泄ができる状態にします。
そして問題なくトイレができたら、たくさん褒めてあげましょう。
たくさん褒めて、成功体験を積ませることがポイントです。
もし失敗をしても叱らず、次の機会で成功できるように、愛犬とともに頑張りましょう。
大型犬のトイレ事情
- トイレの頻度
- トイレのタイミング
大型犬のトイレの頻度とタイミングは、トイレのしつけを行ううえでも知っておきたい大切な情報です。
大型犬を迎えた飼い主さんは、この情報を把握しておくようにしましょう。
トイレの頻度
大型犬のトイレの頻度は、仔犬の時期は1日に約7〜10回、成犬であれば約3〜4回ほどです。
老犬になると少し増えて、1日に約5〜6回となります。
仔犬の時期はトイレの回数が多いので、頻繁にトイレを綺麗に掃除してあげましょう。
犬は、汚れたトイレで排泄をすることを嫌がる綺麗好きな動物です。
そのため、トイレシートも汚れていれば、すぐに交換してあげることをおすすめします。
トイレの頻度は個体差がありますが、明らかに頻度が多すぎる、もしくは少なすぎる場合は体調を崩しているのかもしれません。
愛犬の様子を見て、異常があれば動物病院を受診しましょう。
トイレのタイミング
大型犬のトイレのタイミングは、以下の場合が多いです。
- 寝起き
- 食後
- 遊んだ後や、お出かけから帰った後
これらのタイミングを逃さず、トイレのしつけを行えることが理想的です。
特に寝起きはトイレに行く子が多いので、しつけのチャンスを逃さないようにしましょう。
大型犬のトイレのよくある失敗談5つ
ここからは、大型犬のトイレのよくある失敗談を5つご紹介します。
もし愛犬も同じ失敗談があれば、ぜひ解決策を参考にしてみてくださいね。
①体がトイレからはみ出してしまう
大型犬のトイレの失敗談で多いのが、「体がトイレからはみ出してしまう」ことです。
特に成犬になってから思っていた以上に体が大きく育ち、これまで使っていたトイレでは体が収まりきらなくなった、ということが多いです。
解決策として、トイレトレーは愛犬の体の1.5倍以上の大きさを目安に選ぶとよいでしょう。どうしてもサイズが合うものがなければ、スーパーワイドタイプのトイレシーツを何枚か広げて置いてあげましょう。
大型犬は体が大きいので、トイレからはみ出さないように工夫が必要です。
②トイレシートをぐちゃぐちゃにしてしまう
トイレシートをぐちゃぐちゃにする失敗は、仔犬の時期によく見られます。
仔犬にとって、トイレシートが「おもちゃ」になっている場合は、遊び感覚でトイレシートをぐちゃぐちゃにしているのでしょう。
ほかにも仔犬の頃は歯が生え変わるので、歯がかゆくてトイレシートをかじっていることも考えられます。
トイレシートをぐちゃぐちゃにされると誤飲につながる恐れがあるので、メッシュタイプのトイレトレーを購入して、対策を行いましょう。
そして、愛犬にはほかのおもちゃを用意して、一緒に遊んであげるとよいでしょう。
対策を行うと同時に、トイレシートをぐちゃぐちゃにしないようにしつけを行うことも大切です。
③ところ構わずおしっこをしてしまう
ところ構わずおしっこをするのは、仔犬の時期によくある失敗です。
きちんとトイレを覚えさせたのに、ところ構わずおしっこをされると悲しくなりますよね。
愛犬がところ構わずおしっこをする場合は、実はまだトイレの場所を正確に覚えていないのかもしれません。
そのため、必ず何日間か連続で成功するまでは、トイレのしつけをやめないことをおすすめします。
愛犬に、確実にトイレの場所を覚えてもらいましょう。
トイレの場所を確実に覚えているにもかかわらず、ところ構わずおしっこをする場合は、マーキングをしているのかもしれません。
マーキングはオスの犬が性成熟を迎える生後約10~12ヶ月頃によく見られ、しつけで対処するのは難しく、去勢手術を検討する必要があります。
早めに去勢手術を受けることで、マーキングの回数は減っていきます。
④トイレの場所をなかなか覚えてくれない
トイレトレーニングを始めてすぐの頃は、なかなかトイレの場所を覚えてくれないことが多いと思います。
そんなときでも、愛犬を叱らず成功体験を増やしてあげてください。
もし愛犬がトイレを失敗したときは、失敗してしまった場所は綺麗に掃除して消臭するようにしましょう。
愛犬は自分の排泄物の臭いが残っているところをトイレと認識するので、間違った場所に臭いが残っていると、同じ失敗を何度も繰り返す可能性があります。
愛犬がトイレを成功する日は必ず来るので、成功したときは目一杯褒めてあげて、根気よくしつけを続けましょう。
⑤飼い主が見ていないときに限ってトイレを失敗する
「飼い主がいると成功するのに、飼い主が見ていないとトイレを失敗する」ということも、よくある失敗談の一つです。
そんなときは、ひょっとしたら愛犬は叱られることを嫌がっているのかもしれません。
愛犬がトイレを失敗したときに、いつも叱ってはいませんか。
「飼い主さんがいるときにトイレをすると叱られるけど、いないときにすると叱られない」と犬が勘違いして、飼い主さんがいないときを狙って排泄しているのかもしれません。
犬は、トイレの失敗を怒られても、なぜ怒られているのかがわかりません。
犬には、人と同じように「トイレ(決まった場所)で排泄する」という認識がないため、「トイレをしたから怒られた」と勘違いしてしまうのです。
そのため、愛犬がトイレを失敗しても怒らないようにしましょう。
淡々と掃除をして、しつけを続けてみてください。
そして成功したときはたくさん褒めて、愛犬に「トイレをすることは悪いことではない」と覚えてもらいましょう。
まとめ
大型犬を家に迎えたらやるべきことや、大型犬のトイレ事情についてご紹介しました。
大型犬は体が大きいので、トイレのサイズ選びがとても重要です。
トイレが小さく体がはみ出してしまうと、排泄物もトイレからはみ出して失敗してしまうことがあるからです。
そのため、愛犬が成犬になってからの大きさも考えて、最適なトイレを選ぶようにしましょう。
そして、トイレが用意できたら、大型犬のトイレ事情を踏まえながらトイレのしつけを行います。
愛犬のペースに合わせて、ゆっくりでも大丈夫なのでトイレを覚えさせていきましょう。